
IT業界、特にネットワークシステムに関わる仕事に就きたいという人にとって、ネットワークスペシャリスト試験(ネスぺ、NW)は気になる試験でしょう。
未経験者や初心者の場合、試験に合格してから就職・転職活動に臨むべきか…と悩むケースもあるかもしれません。
この記事では、IT業界未経験者やこれから勉強をはじめる初心者に向けて、ネットワークスペシャリスト試験について知っておきたい基礎知識を解説します。
勉強をはじめてから「難しすぎた!」と困らないために。ネットワークスペシャリスト試験が想定する受験者像って?
ネットワークスペシャリスト試験を経験していない場合、いざ勉強をはじめてみたら「難しすぎる」と壁に当たることも少なくありません。
そのため、勉強をはじめる前に、ネットワークスペシャリスト試験が想定する受験者像について把握しておくことが大切です。
特にネットワーク技術に長けた、高度なIT人材を想定した試験
ネットワークスペシャリスト試験は、ネットワークの設計やセキュリティなどの専門知識を活かして対応できる高度な技術者を認定する試験です。
役割としては、システムの企画段階から設計まで、システムの安全性や予算、運用などを考慮し、中心となって活躍することが期待されています。
ネットワークスペシャリスト試験では、情報処理技術者試験において最高難度である、スキルレベル4に該当する高度な技術水準が求められます。
また、通信事業者やベンダーなどの外部リソースを活用し、システムの設計から保守まで一貫して管理できる統括力も必須です。
なお、ここで出てくる専門用語や技術概念がまったく理解できない場合、試験に合格するためには、膨大な学習時間と相当の努力が必要となるでしょう。
難関試験ならではのすごさ。未経験者には難しすぎる可能性も
ネットワークスペシャリストの試験は、IT業界で実務経験を積んだエンジニアがスキルアップやキャリアアップを目的に受ける、難度の高い試験です。
IT全般の基礎知識を問う「午前Ⅰ試験」ですら、応用情報技術者試験(スキルレベル3)に準じた難易度の問題が出題されます。
午前Ⅱ試験以降はさらに難易度が上がり、ネットワーク分野における最高難度であるスキルレベル4相当の問題が中心です。
午後試験では、現場の問題解決を模した記述式の長文問題が出題され、実務経験にもとづく応用力や判断力が試されます。
未経験者には非常に難しい試験であり「試験に合格するよりも、ネットワークの現場に就職するほうがハードルが低いのではないか」と感じるかもしれません。
ネットワークスペシャリスト試験の例年の合格率が10%台中盤と低いことからも、非常に狭き門であるといえるでしょう。
どんなに勉強時間をかけても、未経験でネットワークスペシャリスト試験に合格するのは無理なのか?
ネットワークスペシャリスト試験は、年齢制限や受験資格がないため、誰でも挑戦できる試験です。
しかし、難易度の高さから、未経験者が独学で合格を目指すには大きなハードルがあるのも事実です。
年齢制限や受験資格はないため、誰にでも開かれた試験ではある
ネットワークスペシャリスト試験に限らず、情報処理推進機構(IPA)の情報処理技術者試験には、年齢や受験資格の制限はありません。
つまり、経済産業省が定める国家試験でありながら、誰にでも開かれた間口の広い試験だといえます。
また、受験者が自身のスキルに応じた試験を選べるよう、スキルレベル1から4まで設定されています。
はじめからネットワークスペシャリスト試験のような高難度の試験に挑むことは難しくても、低いレベルの試験から合格していけば、少しずつレベルアップしていくことが可能です。
たとえ初心者であっても、着実にステップを踏んでいけば、時間はかかっても最終的に高度IT人材を目指せる試験設計になっています。
初心者が着実にネットワークスペシャリスト試験を目指すためには、まず基本情報技術者試験がオススメ
初心者がネットワークスペシャリスト試験の合格を目指すためには、「基本情報技術者試験」(スキルレベル2)からチャレンジするのがオススメです。
この試験は、エンジニアとしての基礎知識を身につけるための登竜門とされています。
合格までの時間は、ベースとなるITの知識があれば50時間程度、完全な初心者は200時間程度必要だといわれています。
また、基本情報技術者試験は通年実施されているのが特徴です。
会場のコンピューターで受験する「CBT方式」を採用しており、学習が仕上がったと感じたタイミングでいつでも受験できます。
着実にステップアップするためには、まずは基本情報技術者試験に合格し、エンジニアとしての基礎を固めるのがよいでしょう。
応用情報技術者試験にステップアップできれば、高度なエンジニアへの転職やネットワークスペシャリスト試験合格への道も開けてくる
基本情報技術者試験に合格したあとは、より高度なスキルを求められる「応用情報技術者試験」に向けて勉強をはじめましょう。
応用情報技術者試験では基本情報技術者試験と同様、ITに関する幅広い知識が問われますが、難易度はさらに高くなっています。
勉強時間の目安は約200時間といわれていますが、基本情報技術者試験の学習内容が定着している、かつ合格から間を空けずに勉強をはじめれば、多少勉強時間を短縮できるかもしれません。
応用情報技術者試験は毎年、春期と秋期の年2回実施されています。
応用情報技術者試験に合格できるレベルに達すれば、IT業界でのキャリア選択肢も増え、転職やスキルアップも視野に入れたキャリア形成が可能になるでしょう。
合格後は、ネットワークスペシャリスト試験の対策前に現場経験を積むといったキャリア形成の仕方もあれば、もちろんそのままネットワークスペシャリスト試験の勉強に着手する方法もあります。
なお、応用情報技術者試験に合格できれば、申請により、向こう2年間はネットワークスペシャリスト試験の午前Ⅰ試験が免除されます。
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当記事では、未経験や初心者がネットワークスペシャリスト試験を受ける際に知っておきたいことについて紹介しました。
ポイントをおさらいしましょう。
- ネットワークスペシャリスト試験は未経験でも受験可能だが難易度が高い
- ネットワークスペシャリスト試験は合格率10%台中盤の難関試験
- 初心者はエンジニアの登竜門である「基礎情報技術者試験」に合格後、「応用情報技術者試験」に合格することで着実にステップアップできる
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