無料お試し

転職で有利になる人は?ネットワークスペシャリスト試験(ネスペ)合格を目指すべき人とは

情報処理技術者試験の高度区分にあたるネットワークスペシャリスト試験(ネスペ、NW)は、合格することでネットワークの高度な知識・技術を証明できる国家試験です。では、この試験の合格は就職・転職活動においてどれだけ有利に働くのでしょうか。この記事では転職で有利になるケースを紹介します。

ネット社会に欠かせない人材であるネットワークエンジニア

ネットワークエンジニアは現代のネット社会に欠かせない重要な人材で、日常生活や企業活動を支えるインターネットインフラになくてはならない存在といえます。

この重要な役割を担うネットワークエンジニアの中でも、とくに高度な技術と知識を有する人材を認定するのが、ネットワークスペシャリスト試験(通称:ネスぺ)です。

ネットワークスペシャリスト試験が対象としている技術者像は、ネットワークシステムの企画から構築、運用保守まで、一連のプロセスを統括できる高度な専門家です。

単なる管理者ではなく、ネットワークに関する幅広い知識と実践的なスキルをもち、複雑な問題にも対応できる人材を評価します。

業界内では広く認知されている試験なので、合格者は高度な技術力をもつ専門家として尊重され、周囲から一目置かれる存在となるでしょう。

ネットワークスペシャリスト試験に合格すればスキルの高さを客観的に証明でき、人材として高い評価を得られます。

そのため、より責任ある立場への昇進や、待遇の良い企業への転職といったキャリアアップにつながる重要なステップとなるでしょう。

ネットワークスペシャリスト試験の試験内容

ネットワークスペシャリスト試験は高度IT人材を認定する国家試験で、ネットワークシステムを構築・維持するための知識や実践能力が問われます。

試験は春期(4月)に年1回実施され、試験区分と内容は下表のとおりです。

試験区分試験時間出題形式出題数(解答数)
午前Ⅰ50分多肢選択式(四肢択一)30問(30問)
午前Ⅱ40分多肢選択式(四肢択一)25問(25問)
午後Ⅰ90分記述式3問(2問)
午後Ⅱ120分記述式2問(1問)

午前Ⅰでは高度試験共通の基礎知識、午前Ⅱではテクノロジ系の専門知識が問われます。

午後Ⅰ、午後Ⅱは記述式で、ネットワークシステムの設計・構築・運用といった実践的な問題解決能力を問う設問が出題されます。

なお、午後Ⅱは総合的な知識だけでなく読解力も求められるため、4つの試験区分の中でもとくに難しい試験といえるでしょう。

ネットワークに強い技術者を取り巻く転職環境って?

ここからは、転職を考える上で重要なネットワークエンジニアを取り巻く環境について解説します。

  • 専門的な分野のため人手不足の傾向
  • 求人の内容や年収などには常に目を光らせよう

人材不足や変化する市場ニーズなど、転職を考える上で押さえるべきポイントを把握しておきましょう。

専門的な分野のため人手不足の傾向

ネットワークエンジニアは専門性の高い職種のため、人手不足の傾向にあります。

ネットワーク技術が急速に進化する現代のビジネス環境において、多くの企業がインフラの整備や管理を必要としており、専門知識をもつエンジニアの需要が高まっています。

しかしながら、高い能力をもつエンジニアの育成には時間がかかり、市場の需要に対して十分なスキルをもつ人材の供給が追いついていないのが現状だといえるでしょう。

このような状況下において、ネットワークスペシャリスト試験の合格は自身の専門性とスキルを客観的に証明する強力な武器となります。

合格することで他の技術者との差別化が図れるため、転職活動においても有利な立場に立てるでしょう。

求人の内容や年収などには常に目を光らせよう

ネットワークエンジニアの求人内容や年収を把握することで、キャリアアップのためのアクションプランを立てることが可能です。

まずは求人情報を確認し、自分のスキルレベルに見合う求人の条件や年収がどれくらいなのかを理解しておきましょう。

IT系求人サイトを含む求人情報を定期的にチェックしておけば、多くのネットワークエンジニア向けの情報を見つけられるはずです。

ネットワークエンジニアはITエンジニア全般の中でも専門性が高く評価されるため、年収が比較的高い傾向にあり、同時に求められるスキルも高いといえます。

求人情報を通して自身の市場価値を理解したら、ネットワークスペシャリスト試験に挑戦するといったスキルアップ計画を立てましょう。

常に最新の求人情報に注目し、市場ニーズと自身のスキルの差を把握すれば、効果的なキャリア戦略を立てられます。

ネットワークスペシャリスト試験合格が転職で有利になる場面とは?

ネットワークスペシャリスト試験の合格は、転職活動において大きな強みとなります。

どのように評価され、どのような場面で有利に働くのかを具体的に解説していきます。

  • 国内のIT業界内では認知度が高い、ネットワークスペシャリスト試験
  • 難関試験の合格で「学ぶ姿勢のある人材」であることをアピールしよう

国内のIT業界内では認知度が高い、ネットワークスペシャリスト試験

日本のIT業界において、情報処理技術者試験はIT分野における唯一の国家試験として広く認知されています。

なかでも、ネットワークスペシャリスト試験は情報処理技術者試験の高度区分に属しており、業界内では高度な専門知識が問われる難関試験として知られています。

ネットワーク技術の重要性が高まっている現代のIT環境において、とくに注目されている試験のひとつといえるでしょう。

試験に合格すれば、ネットワーク技術に関する専門知識をもっていることを証明でき、国内IT業界への転職を考えている方にとっては大きなアドバンテージとなる可能性があります。

難関試験の合格で「学ぶ姿勢のある人材」であることをアピールしよう

ネットワーク技術に特化した業種・職種以外の転職先を考えるなら、難関試験に合格した事実を強調して「学ぶ姿勢のある人材」であることをアピールしましょう。

IT以外の業界ではネットワークスペシャリスト試験の認知度が低く、その価値が正確に理解されないケースもあります。

また、ネットワーク技術に特化した人材である印象が強いと「なぜネットワーク系以外の職種の会社を選んだのか」と疑問をもたれる可能性があります。

そのため、異業種への転職を目指す場合は、難関試験を突破したことで得られた学びや成長に焦点を当てて自身をアピールするようにしましょう。

転職面接では、試験合格まで努力した点や学び続ける姿勢を強調することが効果的です。

自己研鑽に励む柔軟性と、適応力の高い人材であることをアピールできれば、さまざまな職種や業界に転職できる可能性が広がるでしょう。

逆にネットワークスペシャリスト試験の合格が評価されないシーンもある?

ネットワークスペシャリスト試験の合格は、転職活動で常に有利というわけではなく、業界や職種によっては価値が十分に理解されない場合もあります。

どのようなシーンで評価されにくいのか、次の2つのトピックに分けて解説します。

  • 異業種・非IT系企業では評価されにくい
  • IT業界においてもネットワークスペシャリスト試験が評価されないことも

異業種・非IT系企業では評価されにくい

IT業界の外では、ネットワークスペシャリスト試験はもとより、情報処理技術者試験そのものの認知度が低い傾向にあります。

とくに非IT系の業種においては、価値や意義が十分に理解されていない場合があり「なぜエンジニア志向の人材が当社を志望するのか」という疑問をもたれる可能性もあるでしょう。

企業側が応募者をミスマッチだと感じると、合格した実績がかえって不利に働いてしまいます。

したがって非IT系企業への転職を考えている場合は、受験する試験と自身のキャリアプランがかみ合うように意識する必要があります。

しっかりと将来設計を立て、それに合わせてスキルアップを重ねることが大切です。

IT業界においてもネットワークスペシャリスト試験が評価されないことも

IT業界であっても、ネットワークスペシャリスト試験の合格が高く評価されない場合があります。

たとえば、外資系企業や現場の実績を重視する成果主義の企業では、資格よりも実践的なスキルや成果が重視される傾向にあるでしょう。

このような性質は企業のルーツや文化、価値観に根ざしたものであり、簡単に覆すことは困難です。

また、情報処理技術者試験は受験資格がなく、実務経験がなくても受験可能であるため、実践的というより「お勉強」の試験と捉えられることもあるようです。

このような状況を打破するためには、試験合格をゴールにするのではなく、継続的な学習と最新技術の習得に励む姿勢が求められます。

転職面接では試験合格の事実だけでなく、合格後もどのように学習を継続しているか、また知識をどのように実務に活かすのかを具体的に説明することが効果的でしょう。

こんなビジネスシーンでネットワークスペシャリスト試験の合格者が重宝される

ネットワークスペシャリスト試験の合格者は、特定のビジネスシーンにおいて重宝されます。

たとえば、官公庁の入札や大規模プロジェクトといった重要案件では、チーム内にネットワークスペシャリスト試験合格者や、ネットワーク系の資格保有者の在籍を求められるケースがあります。

試験の合格者はこうした重要案件に携わる機会が増えるため、社内での地位向上につながる可能性が高まるでしょう。

プロジェクトに不可欠な人材として認識されれば、キャリアアップの機会を得られます。

他にも、多くの企業では資格取得を奨励しており、合格者に対して資格奨励金や資格手当を支給している場合があります。

試験合格が臨時収入や継続的な収入アップにつながり、経済的なメリットが得られるでしょう。

合格を目指すならスタディングの講座がオススメ

本記事では、ネットワークスペシャリスト試験が転職にどれだけ有利なのかを解説しました。

最後に本記事のポイントをおさらいしましょう。

  • ネットワークエンジニアは人手不足で、需要に対して人材の供給が追いついていない傾向にある
  • ネットワークスペシャリスト試験はIT業界内で評価が高く、転職では有利になる可能性がある
  • 非IT業界への転職においても、学ぶ姿勢をアピールすることで転職が有利になり得る
  • 試験合格により手当が支給されたり、重要案件に携わる機会が増えたりする可能性がある

難易度の高いネットワークペシャリスト試験の合格を目指すなら、スマホで学べる「スタディング データベーススペシャリスト講座」がオススメです。

まずは無料お試し講座で、スキマ時間を活用した効率的な学習スタイルを体感してみてください。