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看護学生の就活マニュアル

看護学生の就活マニュアル

新卒採用を目指す看護学生の方は、忙しい毎日を送りながら、就職活動を行う必要があります。そのため、就活のスケジュールや採用試験の内容、インターンの重要性などを事前に理解しておくことが大切です。

今回は、看護学生の方に必要な就活の知識をご提供します。就活マニュアルとしてお役立てください。

看護学生の就活スケジュール

看護学生の就職活動は、情報を早めに仕入れて、先回りして動くことが大切です。こちらでは、看護学生の就活スケジュールを大まかにご紹介します。周囲に後れを取らないためにも、できるだけ早く確認しておきましょう。

10〜12月

この時期に行うのは、以下の2つです。

  • 目標の設定
  • 情報収集

目標の設定では、看護師の業務内容や自身のキャリアプランを考えたり、理想とする看護師像を描いたりします。目標設定を行っていない就活生も多いですが、後の採用面接や小論文でも尋ねられることがあります。そのため、この段階でしっかりと考えておくことが大切です。

また、就職活動が本格化する前に、就職先の情報収集も行いましょう。看護師を必要としているのは、病院だけではありません。クリニックや保育園、老人ホーム、産業看護師など、さまざまな業界・施設が看護師を求めています。自分の看護観やキャリアプランに適した就職先はどこなのか、情報誌やインターネットを使って検討しましょう。

興味のある病院や施設を見つけた場合は、資料請求を行うのも効果的です。看護師を募集している施設では、就活生に向けた資料を配布していることがあります。

1〜8月

年が明けると、多くの病院が集まる「合同就職説明会(合説)」が各地で開催されます。合説は、複数の病院の説明をひとつの会場で聞くことができるため、効率良く情報を収集できます。

また、合説では、各病院の説明会・見学会、インターンシップへの参加の予約も可能です。その他にも、事前エントリー特典、来場特典などが用意されている会場もあるため、合説には積極的に参加しましょう。

3〜5月

合説や各病院の説明会、見学会、インターンシップなどで得た情報をもとに、志望する病院やクリニックを選定します。各施設も、5月ごろになると求人を出し、選考を開始します。

応募先については、さまざまな条件を考慮する必要があるため、迷う方も多いでしょう。こちらでは、先輩の看護師が応募先の決め手となった項目をいくつかご紹介します。以下に並ぶ要素を、病院や施設ごとに比較してみてください。

ここで決めた!先輩が応募先を選んだポイント

・キャリアパス(入社後の教育制度)
・勤務地
・給与
・職場の雰囲気
・看護体制
・勤務形態
・人間関係

4〜7月

応募先が決定したら、必要書類を準備し、履歴書の作成・提出を行います。特に、履歴書は、志望先と応募者の初顔合わせの場ともいえるため、丁寧な文字で間違いのないように書く必要があります。履歴書の志望動機や自己PRの書き方については、別記事を用意していますので、ぜひそちらもご覧ください。

看護師向け正しい履歴書の書き方

看護学生必見!志望動機の作り方

5〜10月

5月を過ぎると、病院やクリニックなどの新卒採用試験が本格化します。応募した施設の試験日を忘れずにメモしておき、当日まで準備をしましょう。新卒採用試験では、書類選考の後に、面接と小論文の試験が課されます。どちらも対処方法やマニュアルをご用意していますので、ぜひそちらもご覧ください。

看護師向け面接のポイント

看護師採用試験対策の小論文マニュアル

8〜12月

採用試験を終え、内定が出るのが8〜12月ごろです。年明けには、看護師国家試験も控えているため、気持ちを落ち着かせながら試験対策を行う必要があります。また、例年では10月ごろに受験願書の配布が行われます。忘れずに受け取り、提出を済ませておきましょう。

2月

2月の中旬には、看護師国家試験が行われます。例年合格率が90%前後の試験であり、決して難しくはありませんが、しっかりとした対策が欠かせません。別記事では、試験勉強のポイントや合格のコツなども解説していますので、ぜひご覧ください。

看護師国家試験とは?

看護師国家試験のスケジュール

看護師国家試験の出題基準を解説

看護師国家試験のボーダー&合格率を知ろう

看護師国家試験の計算問題攻略のポイント

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看護師国家試験に落ちる人の特徴


病院見学・説明会について

病院見学・説明会では、施設の様子や先輩看護師が生活する寮の見学、先輩看護師との座談会などを行います。待遇面や福利厚生など、合同説明会では質問するのが難しい内容についても尋ねられるのが特徴です。こちらでは、病院見学会の大まかなスケジュールをご紹介します。

受付〜説明

病院見学会は、多くが2時間程度の開催で、午前中に行われることが多い傾向にあります。受付時間は9時前後で、済ませると担当者から病院の説明が行われます。病院の経営方針や求める看護師像、給与を含めた福利厚生面の確認が可能です。質疑応答の時間が設けられている場合もあるため、積極的に質問しましょう。

説明会では、受付の方や看護部長、看護師長などさまざまな方と接する機会があります。対応が親切かどうか、看護師間のコミュニケーションが円滑かどうかなど、自分が働くうえで重要な点を確認しましょう。

院内見学

病院に関する説明が終了したら、院内見学を行います。院内の施設や手術室、先輩看護師が暮らす寮などを見学します。時には、実際に入院患者がいる病棟を見学することもあるようです。

このときに確認するのが、施設や設備の新しさ、清掃やメンテナンスが行き届いているかなどです。設備が古かったり、清掃やメンテナンスが行き届いていなかったりすると、離職率が高くなる傾向にあります。安心して働くためには、避けたほうが無難です。

座談会・アンケート

一通り見学が終わったら、最後に座談会が開かれ、アンケートを記入して終了です。座談会では、就職してから2〜3年目の先輩看護師と机を囲み、さまざまなことを質問できます。最初の説明会では聞けなかったことも、フランクに質問できるのが魅力です。質問事項を考える際は、説明会用と座談会用に分けて考えておくと良いでしょう


インターンシップについて

インターンシップとは、端的に説明すると就業体験のことです。ユニホームを着用し、実際に病棟に入って患者さんと接します。病院やクリニックの雰囲気を感じとることができるだけでなく、看護師としての自覚も芽生えやすくなるのが特徴です。こちらでは、病院インターンシップの1日流れを、大まかにご紹介します。

オリエンテーション

病院に集合したら、まずは担当者からのオリエンテーションを受けます。当日の流れや注意点についての説明を受け、着替えるなど準備を行います。

看護体験

オリエンテーションが終わったら、病棟での看護体験からスタートします。実際に入院患者がいる病棟へ行き、先輩看護師と一緒に看護体験を行います。患者とのやり取りや先輩看護師の様子を見ることで、看護師としてのモチベーションにつながるでしょう。

お昼休憩

インターンシップでは、お昼休憩も先輩看護師と取るのが基本です。病院の食堂で、先輩看護師とさまざまな話をしながら休憩を取ります。働くうえで気になることや、看護部の様子、休暇などについて質問する際にも良い機会です。

院内見学

午後は、担当者と一緒に院内見学を行います。病院によっても異なるものの、手術室やICUなどを見学できることもあります。院内の清潔度やメンテナンス具合について確認しましょう。

座談会

インターンシップでは、最後に座談会が行われます。
1日の体験を通して疑問に感じたことや、気になったことを病院側と共有し、さらに情報収集を行えるのが魅力です。また、座談会の後には、希望者のみの看護師寮の見学会が開催されることがあります。気になる場合は、積極的に参加しましょう。


まとめ

看護学生の就活は、思ったよりも早い時期からスタートします。病院の情報収集やキャリアプランの設定など、自分で行えることは、できるだけ早く準備しておきましょう。スケジュールに余裕があれば、国家試験の勉強にも落ち着いて取り組めます。