採用面接に向けて提出する履歴書には、「良い履歴書」と「悪い履歴書」があります。良い履歴書を提出できれば、好印象の状態で面接を受けられるのに対して、悪い履歴書の場合は印象が悪くなってしまうケースも少なくありません。
良い履歴書とは、以下の2つの要素を満たすものを指します。
こちらの点を満たす履歴書は、面接担当者に良い印象を与え、「この人と一緒に働きたい」「採用したい」と思ってもらえる可能性が高まります。そのため、今回の記事では、上記2つのポイントを満たす履歴書を作成するうえで重要な点を解説します。
履歴書作成には基本的なルールやマナーがあり、守られていないと面接担当者に悪い印象を与えてしまうだけでなく、応募者が多いと門前払いされてしまう可能性もあります。そのため、履歴書を作成する際は、基本的なルールやマナーを押さえておくことが大切です。
履歴書を作成する場合は、表記を統一して正式名称で記入することが大切です。
例えば、応募先の病院や施設については「貴院・貴社」、年号は「西暦」か「和暦」で統一しましょう。
この他には、学校名や企業名、免許名、資格名などは略語で記入される傾向があります。
「〇〇大学△△学部□□学科☆☆コース」のように、正式名称を省略せずに記載しましょう。
履歴書は、黒ボールペンを使って作成するため、間違えた文字を消しゴムで消すことはできません。
なかには、間違えた部分を修正テープや二重線を使って訂正する方もいますが、基本的には行わないようにしましょう。
新しい用紙に書き直すのがマナーです。先に下書きを用意しておき、間違えないようにそれを見ながら記入するのがおすすめです。
履歴書にはさまざまな項目を記入します。日付や氏名、住所の基本的な情報だけでなく、経歴、資格、長所・短所、志望動機などを記入する欄もあります。自分の意欲を伝えるためには、空欄を作らず、すべてを埋めることが大切です。
履歴書作成については、「手書き」と「パソコン」で意見が分かれますが、日本では依然として手書きを指定されるケースが多い傾向にあります。
その場合は、必ず手書きで履歴書を作成し、使い回しはしないようにしましょう。パソコンでの提出を指定された場合は、もちろんPCでの作成が必要です。
履歴書のサイズは、A4(見開きA3)で統一するのが一般的です。小さすぎると文字が見にくくなってしまい、大きすぎると封筒にきれいに入りません。A4サイズで統一するのが良いでしょう。
前述の通り、履歴書にはさまざまな項目があり、自分の魅力を伝えるにはそれぞれのポイントを押さえることが大切です。
こちらでは、看護師向けの履歴書を作成する際のポイントを、項目別にご紹介します。
履歴書の1ページ目には、写真を貼る欄があります。写真は、自分の外見の印象を伝える最初の手段のため、意識して撮影することが大切です。
履歴書の写真について、押さえておくべきポイントは、以下の6つです。
最近は、証明写真をスマートフォンで撮影し、コンビニで印刷することもできます。アルバイトの面接などには十分利用できますが、クオリティの求められる就職活動では利用しないほうが無難です。
学歴については、「どこから記入するのか」がよく問題になります。以下の4つのポイントを押さえておきましょう。
学歴は、高校卒業以降を記入するのが一般的です。高校入学以前を書いても問題ありませんが、長くなりすぎるため、高校卒業以降に統一しましょう。
免許や資格については、人それぞれ記載できるものが異なりますが、看護師免許については共通しているはずです。
書き方のポイントは、以下の3つです。
免許や資格は、取得した順番に記載するのがマナーです。取得のタイミングがわからないものがある場合は、この機会に確認しておきましょう。
志望動機は、病院や施設側の理念への共感や自身の看護観、両者のマッチングについて記載する項目です。
記入欄は決して大きくないため、短くまとめる必要があります。
志望動機の詳しい書き方は「看護学生必見!志望動機の作り方」でご紹介しています。ぜひそちらをご覧ください。
自己PR欄には、自分の性格の特徴や長所・短所、強みなどを記入します。その際のポイントは以下の通りです。
自己PR欄では、アピールだけでなく短所について触れることも重要ですが、そのままではマイナスの印象を与えてしまうため、改善への努力も忘れずに伝えましょう。ただし、仕事に支障が出そうな短所については、記載しない方がベターです。
趣味や特技の欄には、看護師業務と関係するものを記入するのがおすすめです。
体力をアピールできるマラソンや、催しもので活かせる楽器・イラストなどが代表的です。ギャンブルやお酒など、不健康なイメージのある趣味は記載しないようにしましょう。
趣味や特技を書く際のポイントは、以下の3つです。
本人希望欄は、書くことがわからず空欄にしている方も多いでしょう。記入時のポイントは、以下の3つです。
本人希望欄は、入社にあたって外せない条件がある場合のみ記入します。書くことがない場合は、「貴院・貴社の規定に従います」と記入しましょう。
履歴書を郵送や持参して提出する場合、封筒に送付状や他の書類を同封するのが一般的です。
こちらでは、封筒と送付状を用意するうえでの注意点を解説します。
履歴書は、封筒に他の書類と同封して提出するのが一般的です。その際のポイントは、以下の4つです。
また、履歴書は紙の状態で封筒に入れるのではなく、他の書類とクリアファイルにまとめてから封筒に入れます。
その際の順番は、上から送付状・履歴書・職務経歴書・その他書類となっています。間違えずに同封しましょう。
押さえておこう!履歴書をまとめる順番
上から、
・送付状
・履歴書
・職務経歴書
・その他の書類
なお、面接当日に履歴書を持参する場合は、封筒に宛名などを記入する必要はありません。面接担当者に履歴書を渡す際、封筒から書類を取り出してクリアファイルごと提出するのが一般的です。
履歴書を提出する際、封筒に同封するのが送付状です。送付状を書く際は、以下のポイントに気をつけましょう。
最後に、送付状の例文をご紹介します。あくまで例ではありますが、参考にしてみてください。
医療法人○○会 ○○病院 採用ご担当者様 拝啓 貴院におかれましてはますますご盛栄のこととお慶び申し上げます。 このたびは、貴院の新卒採用に応募させて頂きたく、応募書類を送付いたします。
以上2点を同封いたしましたので、ご多忙のところ恐れ入れますが、ご査収のほど宜しくお願い申し上げます。 敬具 令和○年 ○月○日 ○○看護学校3年 氏名 |
※実際の送付状は縦書きです。また、時候のあいさつも季節や社会情勢によって変えるのが望ましいでしょう。
履歴書は、面接担当者と就職希望者が初めて接触する重要な書類です。できるだけ良い印象を抱いてもらうには、ポイントを押さえて作成することが重要です。ぜひ今回の内容を参考にしてください。
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