【2025年】看護師国家試験の日程・会場・時間を解説

看護師として働くためには、看護師国家試験に合格しなければなりません。

第115回看護師国家試験は、2026年2月中旬に実施されることが予想されます。試験日程は2025年8月頃に発表される見込みです。

この記事では、過去の看護師国家試験の情報をもとに、看護師国家試験の日程や会場、時間などの概要を解説します。

看護師国家試験のための勉強計画を立てる際に、参考にしてください。

第114回看護師国家試験日:2025年2月16日(日)

第114回看護師国家試験は、2025年2月16日(日)に実施されました。

看護師国家試験と同時期に実施されるのは助産師国家試験と保健師国家試験で、下記の日程で実施されました。

  • 助産師国家試験の試験日:2025年2月13日(木)
  • 保健師国家試験の試験日:2025年2月14日(金)

看護師国家試験と併願する場合は、スケジュールがタイトになるため、体調管理にはくれぐれも気をつけましょう。

看護師国家試験の例年の日程

看護師国家試験は、例年2月中旬ごろに実施されます。詳しい日程が発表される時期は、前年の8月ごろです。

これから看護師国家試験の受験を検討している人は、厚生労働省のホームページを忘れずにチェックしましょう。

看護師国家試験のスケジュール|願書配布から合格発表まで

看護師国家試験の合格発表までは、主に以下のような流れで進みます。

  • 受験願書の配布~提出
  • 受験票の交付
  • 試験日
  • 合格発表

それぞれ期限が設けられているため、看護師国家試験を受験する場合は、スケジュールを確認する必要があります。

こちらでは、それぞれのスケジュールや忘れてはいけないポイントを解説します。

受験願書の配布〜提出

看護師国家試験は、受験願書を受け取り、それを提出するところから始まります。

受験願書の配布

受験願書の配布は例年、試験日の前年の10月中旬ごろです。

看護師国家試験は、誰でも受験できるわけではなく、一定の受験資格が設けられています。

受験資格については、下記の表をご確認ください。

前提条件高等学校を卒業准看護師として3年以上業務に従事している、または高卒資格を持つ准看護師
受験資格以下のいずれかの要件を満たす必要がある
・4年制大学で必要な科目を履修して卒業する
・都道府県知事が指定した看護師養成所を卒業する
・厚生労働省の指定校で必要な学科を3年以上履修する
指定された学校・養成所で2年以上修業する

受験願書の提出

また、受験願書には提出期限があり、例年では11月の中旬から12月上旬となっています。

第114回看護師国家試験の受験願書の配布から提出までのスケジュールは、以下のとおりでした。

  • 受験願書等配布時期:2024年10月中旬以降
  • 受験願書等提出期間:2024年11月8日(金)〜11月29日(金)

受験願書の提出先は、提出方法によって異なるため、注意してください。

  • 受験願書を郵送する場合の提出先:看護師国家試験運営本部事務所
  • 受験願書を持参する場合の提出先:看護師国家試験運営臨時事務所

受験願書を持参する場合は、以下の看護師国家試験運営臨時事務所に提出となります。

都道府県提出先
北海道ランスタッド・札幌支店 国家試験係
青森県宮城県ランスタッド・仙台支店 国家試験係
東京都新潟県ランスタッド・試験監督事業部 国家試験係
愛知県石川県ランスタッド・名古屋伏見事業所 国家試験係
大阪府ランスタッド・難波支店 国家試験係
広島県ランスタッド・広島支店 国家試験係
香川県ランスタッド・高松支店 国家試験係
福岡県ランスタッド・福岡支店 国家試験係
沖縄県人材派遣センターオキナワ 国家試験係

なお、受験願書を提出する際は、受験手数料として5,400円を納付する必要があります。

受験願書提出時の主な必要書類

必要書類は、主に以下の3つです。

  • 受験願書
  • 写真(出願前6カ月以内に撮影したもの)
  • 返信用封筒

上記に加えて、以下に該当する人は、受験願書以外の書類の提出が必要になります。

  • 大学や短大の看護学部・看護学科や看護専門学校を卒業見込みの人→修業判定証明書・卒業判定証明書もしくは卒業見込証明書
  • 准看護師資格を持ち、指定された学校・養成所で2年以上修業した人→修業判定証明書・卒業判定証明書もしくは卒業見込証明書、准看護師免許証の写し准看護師として3年以上業務に従事している人
  • 外国で看護師免許を取得している人→看護師国家試験受験資格認定書の写し(看護師国家試験運営本部事務所または看護師国家試験運営臨時事務所に当該認定書の原本を提示し、原本照合を受けたもの)
  • 外国人看護師候補者→看護師国家試験受験資格認定書の写しまたは看護師国家試験受験資格認定見込書の写し(いずれも、看護師国家試験運営本部事務所または看護師国家試験運営臨時事務所に当該認定見込書の原本を提示し、原本照合を受けたもの)

必ず事前に厚生労働省のホームページを確認しましょう。

【参考】看護師国家試験の施行

受験票の交付

必要書類をそろえ、期日までに提出されて受理されると、郵送で受験票が交付されます。

例年1月中旬以降に届くため、受験票が自宅に届くよう、記載内容に間違いがないか確認しましょう。

期日までに受験票が届かない場合は、提出書類の不備といったトラブルが発生している可能性があるため、看護師国家試験運営本部事務所に問い合わせましょう。

試験日

看護師国家試験は例年2月中旬ごろに行われます。第114回看護師国家試験は2025年2月16日(日)に実施されました。

試験日当日を迎えたら、受験票を持って試験会場に向かいましょう。

ただし看護師国家試験は、すべての都道府県で行われているわけではありません。

試験会場

看護師国家試験は、以下の都道府県の試験会場で行われます。

  • 北海道
  • 青森県
  • 宮城県
  • 新潟県
  • 石川県
  • 東京都
  • 愛知県
  • 大阪府
  • 広島県
  • 香川県
  • 福岡県
  • 沖縄県

現在住んでいる都道府県に会場がない場合は、近隣へ移動する必要があります。

合格発表

試験で実力を出し切ったら、後は合格発表を待ちましょう。

看護師国家試験の合格発表は、例年3月下旬に行われます。

2025年2月16日(日)に実施の第114回看護師国家試験の合格発表は、2025年3月24日(月)午後2時に行われました。

合否の確認方法

看護師国家試験の合否は、厚生労働省のホームページで確認しましょう。

具体的には、厚生労働省のホームページにある「国家試験合格発表」のページに掲載される受験地および受験番号を確認します。

試験日当日のスケジュール

看護師国家試験当日のスケジュールは、午前・午後の2部構成で、試験時間は合わせて5時間20分です。

午前と午後の部のスケジュールは、例年以下のように進行しており、基本的に変更はありません。

午前の部9時50分~12時30分
午後の部14時20分~17時00分

集合時間については、それぞれの試験会場でアナウンスされているようです。

遅刻すると途中入場できない可能性もあるため、早めの行動を心がけましょう。

試験当日気をつけること

看護師国家試験は学生も多く受験するため、初めて国家試験にチャレンジする方も多いでしょう。

試験当日に焦らないためには、以下の3つに気をつけることが大切です。

試験当日に焦らないために・・・

  • 持ち物は前日までに用意しておく
  • 防寒対策をしておく
  • 余裕をもって会場に向かう

持ち物は前日までに用意しておき、自宅を出る前にもう一度確認しておきましょう。忘れ物をすると、受験できない可能性があります。

万が一、受験票を忘れてしまった場合は、試験会場の試験管に事情を説明して指示を仰ぎましょう。

また、試験日が2月の中旬ということもあり、試験会場が寒い可能性があります。

会場が広いと暖房が行き渡らないことも考えられるため、服装やカイロなどで防寒対策をしておきましょう。

落ち着いて試験を受けるためには、余裕をもって会場に到着することも大切です。

時間ギリギリに入場すると、トイレに行く余裕もなく、すぐに試験が始まってしまいます。

試験会場の環境に慣れるためにも、少し早めに会場に向かいましょう。

看護師国家試験の問題について

看護師国家試験の問題は、厚生労働省の「看護師国家試験出題基準」にもとづいて出題されます。

ここからは看護師国家試験の問題について、出題範囲や合格基準・合格率などを解説していきます。

【参考】看護師国家試験出題基準

出題範囲

看護師国家試験の問題は厚生労働省の「看護師国家試験出題基準」にもとづき、以下の11科目から出題されます。

  • 基礎看護学
  • 地域・在宅看護論
  • 成人看護学
  • 老年看護学
  • 小児看護学
  • 母性看護学
  • 精神看護学
  • 看護の統合と実践

【出典】厚生労働省「看護師国家試験出題基準」(令和5年版)

問題は「必修問題」「一般問題」「状況設定問題」の3つから構成されています。

必修問題では看護師として働くために必要な基礎知識について、一般問題・状況設定問題では、上記のように「看護師国家試験出題基準」に定められた11科目について問われます。

状況設定問題は、「看護師国家試験出題基準」に定められた科目について、リアルな現場を想定した問題が出題され、それに対する判断力や理解力が問われる点が特徴です。

合格基準

看護師国家試験は全部で240問・300点満点の試験であり、配点は以下の表のとおりです。

問題問題数配点
必修問題50問各1点
一般問題130問各1点
状況設定問題60問各2点

看護師国家試験には例年、以下の2つの合格基準が設けられています。

  • 必修問題の正答率が、一定の基準(80%以上)に達していること
  • 一般問題および状況設定問題が、その年の合格基準を満たしていること

2025年に行われた第114回の看護師国家試験の合格基準は、以下のとおりでした。

  • 必修問題:50点満点中40点以上
  • 一般問題+状況設定問題:250点満点中148点以上

なお、年によっては、必修問題が50点満点になっていないことがあります。その理由は、問題の一部が採点対象から除外されることがある(採点除外問題)ためです。

また、一般問題と状況問題の合格基準は、看護師需要の高低により厚生労働省が調整するため、毎年異なります。

看護師国家試験の合格基準については、以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひご一読ください。

合格率

近年の看護師国家試験の合格率は、以下の表のとおりです。

回(西暦)受験者数(人)合格者数(人)合格率
第109回(2020年)65,56858,51389.2%
第110回(2021年)66,12459,76990.4%
第111回(2022年)65,02559,34491.3%
第112回(2023年)64,05158,15290.8%
第113回(2024年)63,30155,55787.8%
第114回(2025年)63,13156,90690.1%

看護師国家試験の合格率は、毎年90%前後で推移しています。計画的に勉強し対策していれば、十分合格できるでしょう。

看護師国家試験に合格した後の手続き

看護師国家試験に合格しただけでは、看護師と名乗り、業務を行うことはできません。

ここからは、看護師国家試験に合格した後の手続きについて解説します。

こちらの記事でも解説しているので、あわせてチェックしてみてください。

看護師免許申請を行う

はじめに看護師免許申請を行いましょう。

看護師免許申請とは、看護師国家試験に合格した人が、看護師免許を取得する際に行う手続きのことです。

看護師免許申請に必要な申請書は、厚労省のホームページにある「資格申請案内」のページや通っている学校、保健所もしくは県庁で入手できます。

【参考】資格申請案内

看護師免許申請〜受け取り

看護師免許申請をする際は、申請書とともにさまざまな必要書類をそろえて、所定の窓口に提出しなければなりません。

ここからは、看護師免許申請から受け取りまでの流れをご説明します。

健康診断を受ける

看護師免許の申請をする際は、健康診断を受け、その診断書を提出する必要があります。

保健師・助産師・看護師に関する資格や業務内容などを定めた保健師助産師看護師法では、以下のことが規定されているためです。

心身の障害により保健師、助産師、看護師又は准看護師の業務を適正に行うことができない者として厚生労働省令で定めるもの


【出典】保健師助産師看護師法 第9条第三号

なお、診断書は発行から1カ月以内のものを提出します。

書類を揃える

健康診断を受けたら、必要な書類をそろえましょう。

誰もが提出しなければならない、いわゆる必須書類は以下のとおりです。

  • 免許申請書
  • 健康診断書
  • 住民票の写し(コピー不可)
  • 9,000円分の収入印紙

就職先に登録済証明書の提出が必要な場合は「85円分の切手を貼りつけた登録済証明はがき」も提出します。

必要な書類がそろったら、すべてをまとめてホチキス留めをし、所定の窓口に提出します。

その際、書類をまとめる順番にはルールがあるので、注意しましょう。

看護師免許申請に必要な書類は、以下の順番でまとめます。

  1. 免許申請書
  2. 診断書
  3. 登録済証明書はがき
  4. 住民票の写し

書類を提出する

提出先は基本的に住所地を管轄している保健所になります。

ただし、一部の保健所では、受け付けていない可能性があるため、事前に住所地の都道府県のホームページで確認しましょう。

看護師免許の申請期限

看護師免許申請に、申請期限は設けられていません。

しかし、看護師国家試験に合格していても、申請をしていない場合は、看護師としては働けないので注意してください。

また、申請後に実際に看護師免許が手元に届くまでは2〜3カ月かかると言われています。

そのため看護師資格をいかして働きたい場合は、看護師国家試験後、速やかに手続きを行いましょう。

なお、看護師国家試験の合格発表は3月下旬に行われるため、4月の就職までに看護師免許が到着しない、という人も多いはずです。その場合は、免許の申請時に「登録済証明書」発行の申請も行いましょう。

登録済証明書の発行方法

登録済証明書が必要な場合は、看護師免許申請の際、登録済証明書用はがきも書類に添えて提出しましょう。

※免許申請後に登録済証明書の発行を希望しても、対応してもらえない可能性があるため注意が必要です。

登録済証明書発行のための注意点は以下の通りです。

  1. 所定の登録済証明書用はがきを使用すること
  2. 裏面は氏名欄のみ記入すること
  3. 必ず85円分の切手を貼付すること(お急ぎの場合は、通常の切手分に加え速達(300円)分の切手を貼付し、「速達」と朱書きすること)
  4. 表面は確実に受取可能な住所、受取人氏名を記入すること
  5. 診断書裏面にクリップで留めて提出すること

登録済証明書は、看護師免許の登録後一両日中に発行してもらえます。就職先から登録済証明書の提示を求められる場合があるため、発行が必要かどうか事前に確認しておきましょう。

看護師国家試験の日程を確認して当日に備えよう

冒頭でもお伝えしたとおり、第115回看護師国家試験は、2026年2月中旬に実施されることが予想されます。

助産師国家試験・保健師国家試験と同時受験する人は、スケジュールがタイトになるため、体調管理に気をつけましょう。

また、看護師国家試験合格後、看護師として業務に従事するためには、看護師免許申請を行う必要があります。

看護師国家試験の合格発表日は、毎年3月下旬に行われます。

合格後には健康診断を受けたり、書類をそろえたりしなければならないため、この記事を参考に、あらかじめ必要な手続きについて確認しておきましょう。