知的財産管理技能検定®(知財検定)2級の難易度・合格率・勉強方法について

知的財産管理技能検定®2級は、知的財産分野について基本的な能力があるかを問う試験ですが、2級の合格率は3級と比べ厳しいのが実情です。今回は、2級の難易度と合格率をお伝えするとともに、より合格に近づくための学習方法をご紹介します。

知的財産管理技能検定®試験2級の受験を検討しています。2級はどの程度の難易度なのでしょうか?
知的財産管理技能検定®2級は、知的財産分野について、基本的な能力があるかを問う試験です。ただ、2級の合格率は3級と比べ厳しいのが実情です。今回は、2級の難易度と合格率をお伝えするとともに、より合格に近づくための学習方法をご紹介します。

知的財産管理技能検定Ⓡ2級の合格率は?

知的財産管理技能検定®2級の合格率は学科、実技ともに平均約40%程度と3級の合格率(約60~70%)と比べると低くなっていることから、しっかりとした対策が必要になると言えます。

知的財産管理技能検定®2級の合格率

■学科

回数 申込者数 合格者数 合格率
第46回(2023年11月) 2,050人 626人 30.5%
第45回(2023年7月) 1,941人 904人 46.5%
第44回(2023年3月) 1,999人 948人 47.4%


■実技

回数 申込者数 合格者数 合格率
第46回(2023年11月) 2,189人 1,148人 52.4%
第45回(2023年7月) 1,953人 790人 40.4%
第44回(2023年3月) 2,252人 1,152人 51.1%


知的財産管理技能検定Ⓡ2級の出題範囲と合格基準

知的財産管理技能検定®2級は、学科、実技ともに合格基準点は80%以上となっています。出題される法律は次の通りです。

■試験項目と出題される法律、知識

項目 出題される法律、知識など
ブランド保護 商標法・不正競争防止法
技術保護 特許法・実用新案法・種苗法
コンテンツ保護 著作権法
デザイン保護 意匠法
契約 民法・独占禁止法
エンフォースメント 侵害に対する対応
関連法規 弁理士法・関税法などに関する初歩的な知識(条約知識を含む)
戦略・法務・リスクマネジメント・調査 各項目に関連する法律から出題


あくまで試験範囲であるため、どの項目も同じ割合で出題されるわけではありません。

どの法律、知識もまんべんなく習得する必要はないものの、それでも試験勉強では一通りテキストを読んで基本部分を理解しておく必要があるでしょう。知財に関する業務として携わった経験があっても、概念や論理を根本から理解するためには、やはりテキストを読み込み、問題演習を繰り返して身に付ける作業が不可欠です。

一通り学習するためには、それなりの勉強時間を確保する必要があります。


知的財産管理技能検定Ⓡ2級の合格率を高める勉強方法

一般的に、知的財産管理技能検定®2級合格に必要な勉強時間は、50時間以上と言われています(3級に合格し引き続き2級の学習をする場合には、出題範囲は3級と重なりますので、個人差はありますが20時間から40時間程度と言えます)

難解な法律用語と向き合う試験勉強となるため、まずはテキストを読んで全体像をしっかり把握することが大切です。

ただし、インプットだけでは合格は難しいので、練習問題を解く時間もしっかり確保しなければなりません。ある程度自分のなかで、法律知識の基礎が固まったら、重要な分野を中心に問題を解いていきましょう。インプットとアウトプットを繰り返すことで、知識の定着も早くなります。

重要なのは特許法と著作権法

2級試験において、重視すべきは「特許法」「著作権法」です。80問中(学科、実技合計)、約48問がこれらの分野に関わる問題です。3級同様にインプットにしろ、アウトプットにしろ、「特許法」「著作権法」は特に力を入れて学習に取り組んでください。

【2級の出題構成の目安(80問中)】

第1位:特許法(約27問)

第2位:著作権法(約21問)

第3位:商標法(約13問)

第4位:条約(約6問)

第5位:意匠法、その他の法律(約13問)

あまり出題されない科目の知識を増やすよりも、よく出る科目の知識を磨き上げる方が、得点できる可能性が高いため、試験対策上は効果的です。

本番前に欠かせない過去問の演習も、「特許法」「著作権法」をメインに取り組むことをおすすめします。過去問を何度も解いていけば、「特許法」「著作権法」の理解度が深まると同時に、ペース配分にも慣れることができます。決して満点を目指す必要はありませんので、ソツなく得点を稼ぐ勉強方法で合格を勝ち取ってください。


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