
Git/GitHubは、エンジニアがコードを書いたファイルのバージョン管理をするために使うシステムです。
エンジニアとして開発業務をする場合、このバージョン管理が非常に重要となります。そのためエンジニアやプログラマーを目指している人は、プログラミングだけでなくGit/GitHubの使い方も学んでおくとよいでしょう。
この記事ではこれからGit/GitHubの使い方を学びたい人に向けて、Git/GitHubを学ぶメリットや学習方法、注意点などについて解説します。
Git/GitHubとは
まずはGitとGitHubがどのようなものなのか、概要を説明します。
エンジニアが書いたソースコードなどを含むファイルの変更履歴を管理することを、バージョン管理といいます。
バージョン管理をしていれば、ファイルの変更・追加・削除などといった履歴から、例えば変更箇所を確認したり、過去のバージョンに戻したりといったことが可能となります。
バージョン管理をしていない場合、例えばバグが出た際にいつどこに追加したファイルが原因かを調べたり、以前のバージョンに戻したりすることは非常に難しくなってしまうでしょう。
Gitは、こうしたバージョン管理を行うための分散型バージョン管理システムです。
簡単に言うと、個人のローカル環境でコードを編集できるようにした管理システムを分散型といいます。
そしてGitHubは、Gitの情報をWeb上にアップロードして、コードの編集や複数人での共有をしやすくしたサービスです。
多くのWeb開発企業のエンジニアチームでは、GitHubを使ってバージョン管理をしたり、書いたコードを共有しあったりしながら開発をしています。また個人で開発をしている人や趣味で開発をしている人もGitHubを活用しています。
そのためエンジニアやプログラマーを目指している方は、Git/GitHubの使い方を学んでおくとよいでしょう。
未経験者がGit/GitHubについて学ぶメリット
ここからは、Git/GitHubについて学ぶ4つのメリットについて解説します。
これからGit/GitHubについて勉強しようと考えている人は、ぜひ参考にしてください。
コードを公開してアピールに使える
GitHubを使えば、自分が書いたコードを公開することができます。
エンジニアやプログラマーとしての就職・転職を目指している人は、公開しているGitHubのURLを応募先の企業に提出するとよいでしょう。技術や知識のレベル感を言葉で正しく伝えるのは難しいですが、コードを見てもらえば的確なアピールとなります。
エンジニアになったときにスムーズに仕事に入れる
GitHubは今やほとんどのWeb開発企業で活用されています。Webエンジニアを目指している人は、あらかじめ使い方を習得しておけば入社後に戸惑うことなく業務に入れるでしょう。
また未経験でも個人でGitHubを使った経験があれば、選考段階で評価される可能性もあります。
効率が上がって開発がしやすくなる
プログラミングをしていると、「どれが最新版のファイルかわからない」「ファイルを間違って上書きしてしまった」「コードを書き換えたらバグが起きたので以前の状態に戻したい」といったことが頻繁に起きます。
GitHubを使っていれば、変更履歴が自動的に記録されていきます。そのため「このファイルはどのバージョンが最新版なのか」「このときにどのような変更が行われたのか」を簡単に把握できるのです。
ほかの人が書いたコードを閲覧できる
GitHubでは、ほかの人が公開しているコードを検索・閲覧することも可能です。
そのため「コーディングの仕方がわからない」「このメソッドの使用例が見たい」というときは、人のコードを見て学べます。
またコミュニティ機能もあるので、開発者同士でメッセージを送りあってコミュニケーションをとることもできます。
Git/GitHubでできること
ここからは、GitHubでできることやよく出るワード、代表的な機能について解説します。
Git/GitHubでなにができるのかよくわからないという方は、ぜひ参考にしてください。
リポジトリ
リポジトリとは、ファイルや履歴情報などを格納する場所のことです。
リポジトリにはローカルリポジトリとリモートリポジトリがあります。簡単に言うと個人で作業をする際に手元のマシンに配置するのがローカルリポジトリで、サーバに配置して開発チームなどで共有するのがリモートリポジトリです。
コミット
コミットとは、ファイルの追加・変更・削除などをした際の履歴を、ローカルリポジトリに記録することです。反映されるのはローカルリポジトリのみで、リモートリポジトリに影響はありません。コミットをする際は、どのような変更をしたのかコミットメッセージを残します。
プッシュ
プッシュとは、ローカルリポジトリで発生した変更をリモートリポジトリに反映させることです。 チームで開発を行う場合、プッシュをすることで共同作業ができるようになります。
ブランチ
ブランチを使うと履歴を分岐して記録ができて、現行のバージョンとはわけて作業ができるようになります。各リポジトリには1つのデフォルトブランチがあり、そこから複数のブランチを持つことができます。
マージ
マージとは、複数のブランチのコードを1つのブランチに統合することです。エンジニアが個々で書いたり修正したりしたコードを、マージによってまとめて統合します。
未経験者がGit/GitHubについてを学ぶには
ここからは、未経験者がGit/GitHubについて学ぶ方法について解説します。
どうやってGit/GitHubの勉強をしたらよいかわからないという方は、ぜひ参考にしてください。
自分でGitをインストールして学ぶ
Git/GitHubについて学ぶには、とにかく自分の手を動かして使ってみるのが一番です。
Gitは公式サイトからダウンロードして、インストールができます。
ただ未経験者の場合は、自分で環境設定をしたり使い方を調べたりするのは少し大変かもしれません。
社内のエンジニアに教えてもらう
これはすでにIT企業で働いていたり、Git/GitHubが導入されていたりする人に限られます。
直近の業務にも役立つ場合は、社内のエンジニアに聞けば使い方を教えてくれる可能性があります。
オンライン講座で学ぶ
最近はGit/GitHubについて学べるオンライン講座も増えてきました。
オンライン講座は好きな日程や時間で学べるため、忙しい人でも無理なく取り組めるのが特徴です。
なおスタディングテックでも、「Git/GitHub初級コース」を公開しています。
未経験者がGit/GitHubを学ぶ上でのポイント・注意点
Git/GitHubを学習する方法は、前述の通りです。
ここからは、Git/GitHubについて学ぶ上でのポイントや注意点について解説します。
これからGit/GitHubを使えるようになりたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
情報漏洩に注意する
GitHubではコードを公開できるため、情報漏洩のリスクも発生します。
業務で開発をする際は、コードなどの情報を流出させてはならない場合もあります。実際にコードが流出してしまう事故も発生しているため、注意して使うようにしましょう。
自分にあった学び方や教材を選ぶ
Git/GitHubについて社内のエンジニアに教えてもらえる人もいるかと思いますが、独学で学ぶしかない人も多いかと思います。無理なく学習を継続するには、自分のライフスタイルや性格にあった無理のない学習方法を選ぶのが重要です。
Git/GitHubは個人でも使えるサービスです。まずは無料のオンライン講座などから始めてみるのがよいでしょう。
なおスタディングテックのオンライン講座では、初心者向けの講義動画を見ながらGit/GitHubについて学べます。忙しい社会人や気軽にGit/GitHubを使ってみたい人にもおすすめです。
まとめ
この記事では、Git/GitHubについて学ぶメリットや学習方法、注意点などについて解説しました。
- バージョン管理はコードなどを含むファイルの変更履歴を管理すること
- Gitはバージョン管理を行うためのシステム
- GitHubはGitの情報をWeb上にアップロードできるサービス
- GitHubが使えるとコードを公開して採用選考でアピールできる
- 個人で使いながら学べるが初心者はオンライン講座がおすすめ
これからGit/GitHubについて学びたいと考えている方には、スタディングテックのオンライン講座がおすすめです。
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