
Pythonのプログラミング学習を始めたばかりの方にとって、「for文」は避けて通れない重要な概念です。しかし、初めて触れると「どう書けばいいの?」「繰り返し処理って難しそう…」と感じることがあるかもしれません。
この記事では、Python初心者でも簡単に理解できるよう、for文の基本構文から活用例、つまずきやすいポイントと解決策まで段階的に解説します。繰り返し処理をマスターして、次のステップへ進みましょう!
はじめに:Pythonのfor文とは?繰り返し処理の第一歩
Pythonのfor文とは
Pythonにおけるfor文は、特定の回数や条件で処理を繰り返すための基本構文です。
for文は自動販売機のようなものです。同じ動作(お金を入れてボタンを押す)を何回でも繰り返せます。
繰り返し処理ができることで、同じコードを何度も書く必要がなくなり、プログラムが効率的になります。
繰り返し処理が必要な理由
例えば、100個のデータを1つずつ処理する場合、1つずつ書くのは大変です。
for文を使えば、数行のコードで同じ動作を繰り返せます。これからコードを実行してみましょう。
Pythonインタープリタを起動する
for文の動作を試すには、Pythonのインタープリタを起動してコードを入力する方法があります。
以下は、Pythonがすでにインストールされており、Windowsをお使いの場合はWSLが使える状態であることを前提としています。
- ターミナルを開く
- Pythonのインタープリタを起動
以下のコマンドを入力し、Enterを押します。
$ python
- Pythonのインタープリタが起動していることを確認
起動すると、以下のようにPythonのバージョン情報と>>>というプロンプトが表示されます。
Python 3.x.x (default, …)
[GCC …] on linux
Type “help”, “copyright”, “credits” or “license” for more information.
>>>
- コードを入力して実行
上記の>>>の後に、以下のコードを入力してEnterを押してください。
for i in range(1, 6):
print(“こんにちは”)
- 出力結果
こんにちは
こんにちは
こんにちは
こんにちは
こんにちは
- インタープリタを終了する
作業が終わったら、以下のコマンドを入力してEnterを押して終了します。
exit()
Pythonのコードを続けて実行する場合は、インタープリタを終了せずに使い続けるか、再度インタープリタを起動させてください。
Pythonのfor文の基本構文を理解しよう
基本構文
Pythonのfor文の書き方はシンプルです。以下が基本構文です。
for 変数 in 繰り返し対象:
繰り返し処理
- 変数:繰り返しの中で使われる値を一時的に格納する場所。
- 繰り返し対象:リストや文字列などのデータ。
基本の動作例
fruits = [“りんご”, “バナナ”, “みかん”]
for fruit in fruits:
print(fruit)
出力結果
りんご
バナナ
みかん
リストや文字列を使ったfor文の活用例
リストを使ったfor文
Pythonでは、リスト内の要素を1つずつ取り出して処理することができます。
numbers = [1, 2, 3, 4, 5]
for number in numbers:
print(number * 2)
出力結果
2
4
6
8
10
文字列を使ったfor文
文字列は1文字ずつ分解され、for文で扱えます。
word = “Python”
for letter in word:
print(letter)
出力結果
P
y
t
h
o
n
range()関数を使った繰り返し処理をマスターしよう
range()関数とは
Pythonのrange()関数を使うと、特定の回数分だけ繰り返し処理ができます。
構文:
range(開始値, 終了値, 増減値)
- 開始値:繰り返しの開始位置(省略可)
- 終了値:繰り返しの終了位置
- 増減値:増加・減少する間隔(省略可)
range()の例
for i in range(1, 6):
print(i)
出力結果
1
2
3
4
5
初心者がつまずきやすいポイントと解決策
エラー:繰り返し対象が空
for i in []:
print(i)
出力結果:何も表示されません。
解決策:繰り返し対象のリストにデータがあることを確認しましょう。
まとめ:Pythonのfor文を使いこなして次のステップへ
Pythonのfor文は、繰り返し処理を効率的に行うための強力なツールです。
基本構文やrange()関数、リスト・文字列の活用を通じて、繰り返し処理をしっかり理解できたはずです。
- Pythonのfor文を使うことで、繰り返し処理が簡単になります。
- range()関数やリストを活用すれば、効率的なコードが書けます。
- 初心者がつまずくポイントも理解し、エラーを回避できるようになりましょう。
for文の次は、条件分岐やwhile文といった新しいステップに進むことで、より高度なプログラムを作れるようになります。
少しずつステップアップして、プログラミングの楽しさを感じてください。