初心者向けExpressの使い方解説!Node.jsで簡単API開発入門

ExpressはNode.js環境で動作する軽量なWebフレームワークであり、API開発を効率化するツールとして広く利用されています。

本記事では、Expressの概要からセットアップ方法、基本的な使い方、初心者がつまずきやすいポイントの解説までを丁寧に解説します。初心者の方でも安心して学べる内容です。さらに、より詳細な実例や応用方法を含め、学びを深められる構成になっています。

はじめに

Expressが生まれた背景

Expressは、Node.jsをもっと簡単に使えるように作られたWebフレームワークです。

Node.jsだけでもWebサーバーを作れますが、書くコードが多くなりがちです。

Expressを使えば、少ないコードで効率的にWebアプリやAPIを開発できます。

Expressは2010年にTJ Holowaychukという開発者によって生まれました。

その目的は、Web開発をよりシンプルに、より速くすることでした。

Expressの特徴とメリット

1. シンプルで覚えやすい

Expressはとてもシンプルな構造をしているので、初心者でもすぐに使い始めることができます。

基本的なWebサーバーをわずか数行のコードで作れるのが魅力です。

2. 柔軟にカスタマイズ可能

Expressでは、自分のプロジェクトに合わせて機能を追加したり、変更したりできます。

必要な機能を「ミドルウェア」という仕組みで簡単に拡張できます。

ミドルウェアは、リクエストを受け取ってからレスポンスを返すまでの間で動作する機能のことです。 例えば、ユーザーがログインしているか確認したり、リクエストのデータを加工したりする処理を簡単に追加できます。

具体的なメリット

  • 必要な機能だけを追加するので、コードがスッキリします。
  • 自分のプロジェクトにピッタリなカスタマイズができます。

3. JavaScriptで統一された開発

フロントエンドと同じJavaScriptを使ってバックエンドを開発できるので、学習コストが低く、効率的に作業が進められます。

4. 大規模なコミュニティ

Expressは世界中の開発者に広く使用されているため、質問への回答や参考情報が豊富に存在します。

Expressのセットアップ:基本環境を構築しよう

必要なツールの準備

Expressを使うには以下のものが必要です。準備しておきましょう。

  • Node.js:公式サイトからインストール(https://nodejs.org/ )。
  • npm(Node.jsに含まれるパッケージマネージャ)。
  • テキストエディタ:Visual Studio Codeなど。

環境の準備手順

  1. プロジェクトフォルダを作成する
    作業用のフォルダを作成します。

mkdir my-express-app

cd my-express-app

  1. Node.jsプロジェクトを初期化する
    以下のコマンドを実行してプロジェクトを初期化します。

npm init -y

  1. このコマンドでpackage.jsonという設定ファイルが作成されます。
  2. Expressをインストールする
    Expressをプロジェクトに追加します。

npm install express

初めてのExpressアプリを作ろう

簡単なWebサーバーの作成

  1. ファイルを作成する
    プロジェクトフォルダ内にserver.jsというファイルを作ります。
  2. コードを書く
    以下のコードを記述します。

const express = require(‘express’);

const app = express();

// ルートにアクセスしたときの処理

app.get(‘/’, (req, res) => {

    res.send(‘こんにちは、Express!’);

});

// サーバーを起動

app.listen(3000, () => {

    console.log(‘サーバーがhttp://localhost:3000で起動しました‘);

});

  1. サーバーを起動する
    ターミナルで以下のコマンドを実行します:

node server.js

  1. 動作を確認する
    Webブラウザでhttp://localhost:3000を開き、「こんにちは、Express!」と表示されていれば成功です。
  2. サーバーを停止する
    Ctrl + C キーを押すとターミナル上で動作しているサーバーを停止することができます。コードの修正をしたあとは必ずサーバーを停止して、再度起動させてから動作確認をしましょう。

ルートを追加する

ルート(URLごとの処理)を追加してみましょう。

app.get(‘/about’, (req, res) => {

    res.send(‘このページはExpressの紹介ページです!’);

});

もう一度サーバーを起動し、http://localhost:3000/aboutにアクセスして確認してみてください。

初心者がつまずきやすいポイント

ポイント1:非同期処理を理解しよう

非同期処理という言葉を聞くと難しく感じるかもしれませんが、これは「時間がかかる作業を別で進める仕組み」と考えてみましょう。例えば、友達とメッセージをやり取りしているとき、返信が来るまで他のことをする、そんなイメージです。

非同期処理の仕組みを使う場面

Expressでは、データベースからの情報取得や外部サービスとの通信において、非同期処理が効果的です。

初めて使うときの簡単な例

以下のコードは、サーバーがリクエストを受け取った後、少し時間を置いて応答する例です。

app.get(‘/wait’, (req, res) => {

    setTimeout(() => {

        res.send(‘少し待ちましたね!’);

    }, 2000); // 2秒待つ

});

これをブラウザで試すと、ページが2秒後に応答します。非同期処理はこんなふうに時間がかかる作業を扱うときに便利です。

ポイント2:エラーハンドリングを覚えよう

アプリがうまく動かないとき、原因を見つけて対処するのはとても大事です。これを「エラーハンドリング」と呼びます。

なぜエラーハンドリングが必要なのか

エラーが起きても適切に対応できれば、アプリが「落ちる」ことを防げます。たとえば、データベースに接続できないときに「申し訳ありません、サーバーで問題が発生しました」と表示することで、ユーザーに優しい対応ができます。

簡単なエラーハンドリングの方法

以下は、アプリ全体でエラーをキャッチして処理する方法です。

app.use((err, req, res, next) => {

    console.error(err.stack);

    res.status(500).send(‘何か問題が発生しました!’);

});

エラーが起きたら、自動的にこの部分が呼び出され、ユーザーに適切なメッセージを表示します。

今後の学び方のコツ

  1. ゆっくり進めよう:最初は基本的なルート処理(app.get)だけで十分です。
  2. コードを試してみよう:エラーや非同期処理の例を実際に書いて、どう動くか確かめてください。
  3. 楽しみながら学ぼう:Expressで作ったアプリが動くたびに、プログラミングがもっと楽しくなります。

Expressは、少しずつ慣れていけば、どんなアプリでも作れるようになります。焦らずに基本を大切に、進めていきましょう。

まとめ

Expressは、Node.jsを使ったWeb開発を簡単にするフレームワークです。

シンプルな構造と高い柔軟性が特徴で、初心者でもすぐにWebアプリやAPIを作り始めることができます。
まずは簡単なアプリを作成してみて、Expressの便利さを体感しましょう。

今後は、データベース連携やミドルウェアの活用に挑戦して、さらに機能を拡張してみましょう。