
IT業界への転職・就職を考えている人は多いかと思いますが、みなさんはプログラマーとシステムエンジニアの違いを知っていますか。
未経験者の中には混同している人も多いため、この記事ではプログラマーとシステムエンジニアの仕事内容や、求められるスキルの違いについて解説します。
プログラマーとシステムエンジニアの違い
まずはプログラマーとシステムエンジニアについて、仕事内容の違いを解説します。
それぞれが主にどのような仕事をするのか、就職・転職を考えている方はぜひ参考にしてください。
プログラマーの仕事とは?
プログラマーは、その名の通りプログラミングをしてシステムを開発する仕事です。
プログラマーはシステムエンジニアが作成した設計書などをもとに、コードを書いてプログラミングを行います。
また開発したシステムが設計通りに動くかどうか、テストを行うのもプログラマーの仕事です。
システム開発を上流工程・下流工程に分けた場合、プログラマーは下流工程を担当します。
システムエンジニアの仕事とは?
システムエンジニアは、顧客の要望をもとにした要件定義や、システムの基本設計・詳細設計などが主な仕事です。
場合によってはプログラミングをすることもありますが、それよりも顧客との調整や開発チームのとりまとめなど、プロジェクト全体に関する仕事がメインとなります。
またプログラマーが下流工程を担当するのに対し、システムエンジニアは上流工程を担当します。
プログラマーとシステムエンジニアに求められるスキル
次に、プログラマーとシステムエンジニアに求められるスキルを解説します。
必要なスキルや資質にどのような違いがあるのか、自分がどちらに向いているのかを考えながら確認してみてください。
プログラマーに求められるスキル
プログラマーの仕事では、主に以下のスキルが必要となります。
▼プログラミングスキル
プログラマーはプログラミングをするのが主な仕事のため、プログラミングスキルが必須です。
未経験でも入社前からプログラミングの勉強をして、最低限のプログラミングスキルを身につけておきましょう。
ちなみにスタディングでは、無料でプログラミングが学べる動画講座「スタディングテック」を公開しています。
▼論理的思考力
プログラミングをしてシステム開発をするには、課題や目的を整理したり、どうすれば問題を解決・改善できるのかを考えたりする必要があります。
そのためプログラマーには、物事を論理的に考えるスキルが求められます。
▼コミュニケーション力
プログラマーは黙々とパソコンに向かうだけの仕事だと思っている人もいますが、それは間違いです。
大きなサービスやシステムを完成させるには、プロジェクトのメンバーと協力したり、自分から提案や情報共有をしたりする必要があります。
そのため、さまざまな人とコミュニケーションがとれるスキルが必須となります。
システムエンジニアに求められるスキル
システムエンジニアの仕事では、主に以下のスキルが必要となります。
▼プロジェクト管理能力
システムエンジニアの仕事では、プロジェクトを円滑に遅れなく進めることが重要です。
そのためスケジュールや人員、タスクを把握して、状況に応じた対応や調整を行うプロジェクト管理能力が必要となります。
▼コミュニケーション力
プログラマーの仕事では、あくまで自分が所属するチーム内のメンバーとのコミュニケーションがメインとなります。
対してシステムエンジニアは、顧客の要望をヒアリングしたり、さまざまなチーム間の調整を行ったりと、より広い範囲でのコミュニケーションが求められます。
▼ITに関する知識
システムエンジニアが直接自分の手を動かして、プログラミングをする機会はあまり多くありません。
しかしだからといって、プログラミングやITに関する知識が必要ないわけではありません。
むしろ開発やIT技術に関する知識がなければ、適切な提案や設計、スケジュール設定などができなくなってしまいます。
そのためシステムエンジニアも、プログラマーと同様にITに関する知識や継続的な勉強が必要なのです。
プログラマーとシステムエンジニアのキャリアパス
次にプログラマーとシステムエンジニアの将来的なキャリアパスについて解説します。
それぞれどのようなキャリアパスがあるのか、ぜひ参考にしてください。
プログラマーのキャリアパス
プログラマーの場合、例えば以下のようなキャリアパスがあります。
▼システムエンジニア
システムエンジニアは、プログラマーの上位職と位置づけられることが多い職種です。
そのため、プログラマーを続けている人がそのままシステムエンジニアにステップアップするケースが多くあります。
▼PL・PM
システムエンジニアを続けていると、さらに上位職であるPL(プロジェクトリーダー)やPM(プロジェクトマネージャー)となる場合があります。
PLやPMはよりマネジメントの側面が強くなり、PMともなると大きなプロジェクト全体をマネジメントする管理職となります。
▼QAエンジニアや情シス
QAエンジニアとは、品質保証部門やテスト専門の企業などでテストを行うエンジニアのことです。
情報システム部(情シス)は、社内の基幹システムや社内インフラの構築・導入、システムの使い方についての社員レクチャー、障害対応などを行う部署です。
プログラマーの中には、それまでの開発経験を活かしてこうしたキャリアへ進む人もいます。
システムエンジニアのキャリアパス
システムエンジニアの場合、例えば以下のようなキャリアパスがあります。
▼PL・PM
前述の通り、PL・PMはシステムエンジニアの上位職です。
そのため、システムエンジニアを続けているとそのままPL・PMになれる場合が多くあります。
▼自社開発企業のエンジニア
自社開発企業とは、自社でサービスやアプリケーションなどの製品を開発している企業です。
受託開発企業の場合は未経験OKの求人も多いですが、自社開発企業では入社時点からレベルの高い知識や開発スキルが求められます。
そのため、プログラマーやシステムエンジニアとしての実務経験を積んでから転職を目指す人も多くいます。
▼ITコンサル
ITコンサルは、顧客の課題についてヒアリングし、現状の調査・分析、改善案の提案などが主な仕事です。システムエンジニアの経験があれば、ヒアリングや要件定義などの業務経験を活かせる場面も多いでしょう。
ただし常に適切な提案ができるようにするには、技術トレンドを把握しておくことが重要でとなります。
未経験でもプログラマーやシステムエンジニアになるには
次に、未経験からプログラマーやシステムエンジニアを目指す方法について解説します。
未経験からの就職・転職を目指している方はぜひ参考にしてください。
未経験でもプログラマーやシステムエンジニアになれる?
税理士や医師などとは違い、プログラマーやシステムエンジニアは特別な資格や学歴が必須となる職業ではありません。
そのため、未経験者でも目指すことは可能です。実際に、未経験者OKの求人を出している企業も少なくありません。
ただし、プログラマーやシステムエンジニアはなんの勉強もなしに誰もがなれるような職業ではありません。
未経験から転職・就職をするには、プログラミングやITに関するさまざまな学習が必要です。
またIT技術は常に進歩しているため、仕事を始めてからも継続的な勉強が欠かせません。
未経験からプログラマーやシステムエンジニアになるには
未経験からプログラマーやシステムエンジニアを目指すには、以下のステップが必要です。
1.プログラミングの勉強をする
面接で高い評価を得るためには、未経験でも自分で勉強をしてプログラミングスキルを身につけておきましょう。
最近は自分で書籍やオンライン講座などを使って、独学でも勉強ができます。
2.未経験OKの求人に応募をする
未経験からプログラマーやシステムエンジニアを目指している人は、未経験者OKの求人を探して応募しましょう。
未経験者の場合、「なぜ未経験からプログラマーになりたいのか」「どのようなプログラマーになりたいのか」「どのような勉強をしているのか」といった質問をされることが多いため考えておきましょう。
なお未経験からプログラマーやシステムエンジニアを目指す場合、基本情報技術者試験や応用情報技術者試験といった試験に合格しておくとさらに有利になります。
まとめ
この記事では、プログラマーとシステムエンジニアの違いについて解説しました。
- プログラマーは開発業務、システムエンジニアは要件定義、設計がメイン
- プログラマーはプログラミング力、システムエンジニアはプロジェクト管理力が必要
- PL・PM、QAエンジニアや情報シス、自社開発のエンジニアなどのキャリアパスがある
未経験からプログラマーやシステムエンジニアを目指すのであれば、まずはプログラミングの勉強が必要です。
これからプログラミングの勉強を始める未経験者には、スタディングテックの動画学習がおすすめです。
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