「財務・会計」攻略のポイント

科目の特徴

 科目「財務・会計」では、経営資源として重要な「資金」に関する内容が問われます。経営コンサルティングでは、経営を数字で診断するスキルは必須のため、重要科目と位置付けられます。

 財務会計には、アカウンティング(会計)とファイナンス(財務)があります。さらに、アカウンティングには外部に報告するための財務会計と、社内で意思決定に活用する管理会計があります。ファイナンスは、企業活動に必要な資金調達や投資等が主なテーマです。

 財務会計は1次試験だけではなく、2次試験(事例4)に関係する重要科目です。財務会計では、計算問題が出題されるため、内容を理解しているだけでなく、実際に正しく計算ができることが重要です。また、1次試験は電卓持込が不可、2次試験は電卓持込が可能になっていることも注意してください。


▉ 学習の基本戦略

 試験科目の中で、当科目は試験の合否を左右してしまう重要科目と言えます。それは、計算問題を苦手にする方が多いため、1次試験で足を引っ張られたり、2次試験で得点が取れない結果、不合格になってしまうことが多いからです。

 特に、2次試験では他の3科目は記述式の問題であるのに対して、事例4の財務・会計だけは計算問題が多く出題されます。

 記述問題では、なかなか点数を取るのが難しく、多くの問題では部分点を積み重ねていくことになります。そのため、他の人よりもかなり高い得点を取るのは難しいです。

 一方、事例4の計算問題は、正解すれば得点が取れるというタイプの問題です。ここでしっかり得点できれば、計算を苦手とする他の人に差をつけることができます。そのため、事例4の出来栄えは2次試験の合格を左右することが多いのです。

 つまり、財務会計を得意科目にすれば、診断士試験に合格できる可能性は高まるということになります。そのため、当科目には、他の科目よりも多めの時間を投入し、計算問題を繰り返し解いて得意科目にしましょう。

 学習の目標としては、試験で良く出題されている計算問題を確実に解けるようになることが重要です。

 特に、経営分析、損益分岐点分析、キャッシュフロー計算書、投資評価等のテーマについては、1次試験と2次試験の両方で良く出題されています。こういったテーマの計算問題は繰り返し練習し、確実に計算できるようにしましょう。


▉ 分野別の対策

 財務会計には、アカウンティング(会計)とファイナンス(財務)があります。

 アカウンティングでは、財務諸表や簿記が基礎となります。そのため、財務諸表と簿記については最初に学習し、基本的な理解をしておくことが重要です。

 財務諸表では、特に貸借対照表(B/S)と損益計算書(P/L)を理解しておく必要があります。財務諸表の役割・構造と主要な勘定科目を押さえておきましょう。

 簿記では、最初に簿記一巡などの基礎を学習します。1次試験では、毎年、仕訳に関する問題が出題されることが多いですが、仕訳を細かく学習しようとするとかなりの時間がかかります。そのため、よく出題されている内容を先に学習し、後は、過去問などを解きながら実力をアップしていった方が良いでしょう。棚卸資産の計算や、経過勘定等のテーマは比較的よく出題されているため計算できるようにしておきましょう。

 その上で、各論を勉強していきます。

 税務会計・結合会計については、アカウンティングの中では比較的優先度が低いテーマと言えますが、基本的な問題は計算できるようにしておきましょう。

 キャッシュフローは1次・2次試験共によく出題されます。苦手意識を持つ方も多いですが、計算に慣れれば得点源にすることができるテーマです。B/S、P/Sから、キャッシュフロー計算書(C/S)を作成できるように練習を繰り返しましょう。また、キャッシュフローの概念は、投資評価などでも使いますので、ぜひ得意分野にしておきましょう。

原価計算も専門性が高い分野ですが、手続きに慣れれば正解することができます。特に総合原価計算は良く出題されているため、しっかりマスターし てください。

 経営分析(損益分岐点分析を含む)は、2次試験で必ずと言っていいほど出題される重要テーマです。1次試験対策としては、基本的な経営指標をしっかり計算できるように練習しておくことが重要です。2次試験対策では、これに加えて、事例企業の問題点の診断ができるようにしておく必要があります。つまり、経営指標が何を表しているのかを理解し、数字の良し悪しを判断できるようにすることがポイントです。

 次に、ファイナンス理論を見ていきましょう。
ファイナンス理論では、資金調達と投資が主なテーマになります。普段の仕事であまり使わない方も多いと思いますが、一度理解してしまえば、アカウンティングよりも覚える内容が少ないため得意分野にしやすいテーマです。

 投資評価は、1次試験だけでなく、2次試験でも出題されやすい内容です。条件が与えられた時に、投資するかどうかの判断ができる必要があります。また、その判断をするための各種の投資評価方法をマスターしておきましょう。特に、正味現在価値法が重要ですので、計算問題で繰り返し練習してください。

 資本市場と資金調達では、資本コストを理解することが重要です。資本コストの概念の理解と、計算ができるようにしておきましょう。

 最後に、現代のファイナンスのテーマでは、企業価値、株価指標、デリバティブについて、基本的な問題が出題された際には計算できるようにしておきましょう。ただし、デリバティブについては、多様な手法がありますので、為替予約やオプション取引など、基本的な分野にしぼって学習した方が良いでしょう。

計算問題を得意にする方法

 財務会計は、理解するだけでなく正しく計算が出来る必要があります。計算問題が得意な人と、そうでない人がいると思います。

 実は、私自身は計算問題が大嫌いで苦手でした。しかし、計算問題が解けないと、中小企業診断士に合格することはおそらくできません。そのため、計算問題が得意になる方法を考えて、それに従って練習したところ、計算問題で得点を取ることが出来るようになりました。その方法をご紹介したいと思います。

 まず、なぜ計算問題を間違うのかを考えてみます。理由は色々考えられますが、大きく分けると以下の2つのケースが多いのではないかと思います。

 1.解き方が分からない/間違えている: 手続きが間違っている

 2.計算ミス : 手続きは合っているが、途中で計算を間違っている

 1のケースは、そもそも解き方が分からない、もしくは、解き方を間違ったため、解けないというものです。例えば、解くための計算式が間違っていたというケースです。

 2のケースは、解き方は正しかったものの、途中で計算ミスをしてしまったというものです。計算式は合っていたものの、例えば、計算の過程のどこかで間違えてしまったというケースです。

 計算問題練習では、上記の2点のポイントに注意して練習すると効果的です。

 1つ目のポイントは、問題が出題された際にどのような解き方・計算をすれば良いかをすぐに判別できることを心がけて練習します。例えば、経営分析であれば、経営指標の計算式がすぐに思い浮かぶように、キャッシュフロー計算書であれば、キャッシュフロー計算書の作成の流れがすぐに思い浮かぶように練習します。これは、問題を読んだ後に、式を書いてから解くのが効果的です。

 2つ目のポイントは、計算ミスをしないということです。私は実は計算ミスが非常に多かったのですが、その原因は、丁寧に計算していない事でした。計算の途中過程を書いていなかったり、字がきたなかったり、急ぎ過ぎたり、見直しをしない事などが重なってミスにつながっていたのでした。計算する際に、きれいな字で1つ1つの計算を丁寧に行うようにしたところ、計算ミスが減りました。計算ミスが多い方は、特に最初は丁寧に計算をするように心がけると良いと思います。

 計算問題の練習は、スポーツの練習に似ています。正しいフォームを頭で理解するだけでなく、いつでも実演できるようになることが必要です。そのためには、何度も繰り返して練習することが重要です。計算問題が苦手な方は、繰り返しが足りていない事が多いのです。この「何度も繰り返す」ことが計算問題習熟のカギになりますので、ぜひ繰り返すことを重視して練習しましょう。

 上記の方法を意識して繰り返し練習すれば、必ず計算問題は得意になります。これが中小企業診断士試験のストレート合格のカギを握るのです。

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