リテールマーケティング(販売士)検定試験の難易度・合格率を調査!

リテールマーケティング(販売士)検定試験は1級・2級・3級の3つの級があり、難易度はそれぞれの級で異なります。

基本的には1級の難易度は高く、2級・3級は比較的合格率の高い試験です。

そこで、リテールマーケティング検定1級・2級・3級の大まかな試験レベルと合格者データをお伝えします。

リテールマーケティング(販売士)検定試験の概要

リテールマーケティング検定の資格試験は1級・2級・3級と3種あり、それぞれ求められるスキルレベルが異なります。

一般的に、3級は売り場販売員のレベル、2級は商品管理ができるマネージャーレベル、1級は店舗運営が任せられる店長レベルです。

3級の内容

リテールマーケティング検定3級の試験内容は、接客・販売に関する基礎的な問題が中心となります。

基礎といっても、そのレベルを習得しなければお客さまを満足させられる販売活動は展開できません。

販売員は、売り場の最前線に立ち、直接お客さまと接する担当者。

販売員の接客が、そのまま会社への印象につながるだけに、基本的なマナーと接客技術は不可欠です。

2級の内容

リテールマーケティング検定2級では、基礎を押さえると同時により専門的な内容に踏み込んで学習することになります。

販売・接客に関する知識と技術だけでなく、商品の仕入れや在庫管理、人材育成など、現場を統括するマネージメント能力も問われます。

流通業界への就職・転職を希望するなら、最低でも2級の資格は取っておきたいところです。

1級の内容

リテールマーケティング検定の最上位レベルである1級に合格すれば、店長・経営者レベルの知識と技量があると評価されます。

中・長期的視野に立った経営戦略の立案、緻密なマーケティング分析に基づく販売計画のプランニングなど、経営者としての資質の有無を問う試験だけに、難問が多く、2級・3級と比較してもその難易度には格段の違いが認められます。

リテールマーケティング(販売士)検定試験の合格率

リテールマーケティング(販売士)検定は、2021年からネット試験方式を採用しています。

これによって、全国の会場で受験生の都合に合わせて受験することができるようになりました。

期間ごとの受験者数と合格者数、合格率をご紹介します。

3級合格率

3級検定の受験者数は、例年8,000名超となっており、合格率はここ数年約55~65%で推移しています。

実受験者数と合格者数、合格率は以下のとおりです。

▼CBT試験受験者データ

期間実受験者数合格者数合格率
2024.4.1~2025.3.318,238名4,793名58.2%
2023.4.1~2024.3.318,632名4,976名57.6 %
2022.4.1~2023.3.318,981名5,130名57.1%
2021.7.28~2022.3.318,894名5,607名63.0%

▼統一試験受験者データ(令和3年以前)

開催日実受験者数合格者数合格率
87回(令和3年2月)9,613名6,863名71.4%
85回(令和2年2月)8,125名4,441名54.7%
84回(令和元年7月)7,534名5,082名67.5%
83回(平成31年2月)9,244名6,370名68.9%
82回(平成30年7月)8,418名5,293名62.9%
81回(平成30年2月)10,485名5,492名52.4%
80回(平成29年7月)9,335名6,095名65.3%
79回(平成29年2月)10,540名5,025名47.7%
78回(平成28年7月)9,291名6,445名69.4%
77回(平成28年2月)11,038名6,375名57.8%
76回(平成27年7月)10,010名4,506名45.0%
75回(平成27年2月)12,201名6,517名53.4%
74回(平成26年7月)12,034名7,720名64.2%
73回(平成26年2月)13,010名7,932名61.0%
72回(平成25年7月)12,371名5,391名43.6%
71回(平成25年2月)13,240名9,112名68.8%

2級合格率

2級検定は、統一試験の時代は60%を超える合格率でした。

ネット試験移行後は50%前後の合格率となっており、若干難化傾向にあります。

しかし、受験者の半数は合格できるため、しっかりと対策をすれば十分に合格を目指せる資格といえるでしょう。

実受験者数と合格者数、合格率は以下のとおりです。

▼CBT試験受験者データ

期間実受験者数合格者数合格率
2024.4.1~2025.3.315,453名3,052名56.0%
2023.4.1~2024.3.316,613名3,265名49.4%
2022.4.1~2023.3.316,374名3,531名55.4%
2021.7.28~2022.3.315,655名3,136名55.5%

▼統一試験受験者データ(令和3年以前)

開催日実受験者数合格者数合格率
87回(令和3年2月)5,149名3,778名73.4%
85回(令和2年2月)4,916名2,979名60.6%
84回(令和元年7月)4,702名2,836名60.3%
83回(平成31年2月)5,175名3,553名68.7%
82回(平成30年7月)5,071名2,981名58.8%
81回(平成30年2月)5,632名2,474名43.9%
80回(平成29年7月)5,239名2,748名52.5%
79回(平成29年2月)5,917名2,999名50.7%
78回(平成28年7月)4,976名2,573名51.7%
44回(平成28年2月)4,374名2,557名58.5%
43回(平成27年9月)7,532名4,084 名54.2%
42回(平成26年10月)9,483名4,705名49.6%
41回(平成25年10月)10,129名4,366名43.1%

1級合格率

1級検定の合格率は20%を切ることもあり、5~6人受験して1人合格するレベルです。

合格率はCBT試験になってからも大きく変わっておらず、難易度が高い試験といえるでしょう。

▼CBT試験受験者データ

期間実受験者数合格者数合格率
2024.4.1~2025.3.311,010名184名18.2%
2023.4.1~2024.3.311,091名222名20.3%
2022.4.1~2023.3.311,033名218名21.1%
2021.7.28~2022.3.31795名137名17.2%

▼統一試験受験者データ(令和3年以前)

開催日受験者数合格者数合格率
87回(令和3年2月)695名174名25.0%
85回(令和2年2月)909名194名21.3%
83回(令和元年2月)995名242名24.3%
81回(平成30年2月)979名199名20.3%
79回(平成29年2月)1,038名237名22.8%
43回(平成28年2月)1,144名220名19.2%
42回(平成27年2月)1,012名289名28.6%
41回(平成26年2月)929名206名22.2%
40回(平成25年2月)1,149名221名19.2%

1級・2級・3級受験者と合格者の属性とは?

日本商工会議所Webサイトでは、統一試験を実施していた令和3年(2021年)まで、各級の受験者や合格者の属性を公表していました。

最新の情報ではないものの、どのような受験生が合格を目指している試験なのかを知る手掛かりにはなるでしょう。

87回(2021年実施)のデータを元に、各級の受験者のデータをご紹介します。

3級受験者と合格者

3級検定は、比較的若い世代の受験者が多い傾向にあります。

10代(39.0%)・20代(38.7%)となっており、10代~20代の受験者が全体の7割以上を占めます。

また受験者の属性として、最も多いのが学生(56.5%)です。

なかでも高校生や専門学校生が多く、授業の一環、もしくは就職に役立つように合格を目指す受験者が多いと予想されます。

ただし、学生の合格率は62.5%となっており、平均と比較すると低い傾向にあります。

3級を受験する社会人のなかで多いのは、小売業従事者(23.1%)です。

小売業従事者の合格率は78.8%なので、平均よりも高い確率で合格していることがわかります。

2級受験者と合格者

2級検定の受験者としては、20代(39.6%)・30代(20.8%)が6割超を占めています。

職業別に見ると、受験者のうち最も多いのは小売業従事者(35.6%)です。

令和3年度の試験では全体の合格率は73.4%でしたが、小売業従事者の合格率はそれとほぼ近い73.1%でした。

続いて受験者が多いのは、学生(27.0%)です。

学生の合格率は63.8%だったので、全体の合格率よりも低い傾向にあるといえます。

そのほか、卸売業(8.9%)・製造業(6.5%)従事者も多く受験しており、それぞれ合格率は一般よりも高く8割を超えています。

1級の受験者と合格者

1級検定の受験者は、2級・3級と比較すると年齢層が高めという傾向があります。

受験生のうち最も多いのは、40代(33.1%)で、30代(26.0%)、50代(18.6%)が続きます。

1級検定の受験者に10代の方がいないのも特徴的です。

職業別に見ると、受験者のうち最も多いのは35.3%を占める小売業従事者です。

続いて受験者の多い順に、卸売業(15.0%)、製造業(10.5%)となっています。

令和3年度の試験において全体の合格率は25.0%でしたが、最も合格率が高かったのは大学生で、39.3%でした。

そのほかに一般の合格率よりも高かったのは、卸売業従事者の36.5%とコンサルタント業従事者の33.3%となっています。

1級検定は難易度が高く、複数回受験して合格を勝ち取る受験生も多くいます。このため、社会人よりも勉強時間を取りやすい大学生のほうが合格率が高いのかもしれません。

また、中小企業診断士試験の前哨戦として、販売士1級検定を捉える傾向もあるようです。

まとめ

リテールマーケティング(販売士)検定試験は各級によって難易度や合格率が異なります。

2級・3級は比較的合格しやすい試験といえますが、1級は合格率20%未満になることもあるほど難しい試験です。

また、2級・3級は若い世代に人気ですが、1級は30~40代の社会人が多く受験します。

このように1級と2級とでは大きく難易度が異なりますが、受験をおすすめしたいのは2級です。

なぜならば、2級の取得は資格手当や昇進の条件となっていることが多いからです。

2級は半数以上の受験者が合格するとはいえ、試験範囲が幅広いため効率よく勉強しなければなかなか合格にたどり着かないでしょう。

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