保育士は副業をしたらダメ?資格や経験を活かせるおすすめの副業7選

保育士の仕事は、やりがいがある一方で、給与面での不満を抱える方も少なくありません。

そこで注目されているのが副業です。

しかし、保育士が副業をすることは許されるのでしょうか。また、どのような副業が適しているのでしょうか。

この記事では、保育士の副業を詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。

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保育士は副業したらダメ?

結論からお伝えすると、公務員の保育士は副業が禁止されていますが、私立保育園の保育士は就業規則に問題がなければ副業しても問題ありません。

ただし、副業を始める前には必ず就業規則を確認し、必要に応じて園に相談することが重要です。

それでは、公務員保育士と民間保育園の保育士の副業事情を、詳しく見ていきましょう。

公務員保育士は副業NG

公務員として働く保育士は、原則として副業が禁止されています。なぜなら地方公務員法により兼業・副業が制限されているからです。

公務員は公平性や中立性を保つ必要があり、副業によって本業に支障が出る可能性や利益相反の問題が生じる恐れがあるためです。

例外的に許可される場合もありますが、基本的には副業は控えるべきでしょう。

民間保育園の保育士は副業OK

民間の保育園で働く保育士は、就業規則で禁止されていなければ副業をすることができます。

多くの私立保育園では、本業に支障がない範囲での副業を認めています。

ただし、園によってルールが異なるため、必ず就業規則を確認し、必要に応じて園長や人事担当者に相談することをおすすめします。

副業を始める際は、透明性を保つことが大切です。

保育士が副業を始めるには?

保育士が副業を始めるには、以下の手順を踏むことをおすすめします。

  • 就業規則の確認
  • 副業申請
  • 承認の取得
  • 報告義務の確認

まずは勤務先の就業規則を確認し、副業が禁止されていないかチェックします。

就業規則で副業が認められている場合、所定の手続きに従って副業申請を行います。

勤め先によっては、申請書の提出が必要です。

勤め先の園からの承認を得てから、実際に副業を始めましょう。

副業開始後も、定期的な申請が必要な場合があるので、園のルールを確認しておいた方が安心です。

また、副業を始めても、本業である保育士の仕事に支障が出ないよう注意が必要です。

保育士の資格・経験を活かせるおすすめの副業7選

保育士の資格や経験を活かせる副業は多数あります。ここでは、特におすすめの7つの副業を紹介します。

  1. 単発の保育スタッフ
  2. ベビーシッター
  3. 院内保育
  4. 幼児教室
  5. ピアノ講師
  6. Webライター
  7. ハンドメイド販売

1つずつ解説します。

1.単発の保育スタッフ

単発の保育スタッフは、保育士の資格や経験を直接活かせる副業の一つです。

イベントや結婚式の託児所、企業内保育所などで短期的に働くことができます。

例えば週末や休日を利用して、地域のイベントで子どもの一時預かりを担当したり、結婚式場で新郎新婦のゲストの子どもたちを見守ったりします。

単発の仕事なので、本業の勤務スケジュールに合わせて柔軟に働くことができ、さまざまな環境で保育経験を積めます。

2.ベビーシッター

ベビーシッターは、個人宅で子どもの世話をする仕事です。

例えば平日の夜や週末に、共働き家庭の子どもの保育を担当したり、保護者の急な外出時に子どもを預かったりします。

保育士の資格があれば高い信頼を得やすく、仕事の幅も広がります。

ベビーシッター会社に登録して仕事を紹介してもらう方法や、個人で顧客を見つける方法など、ベビーシッターとして働く方法はさまざまです。

子ども一人一人に合わせたきめ細やかなケアができ、家庭での保育スキルも磨けるのが魅力です。

3.院内保育

院内保育は、病院や診療所内にある保育施設で働く仕事です。

主に医療従事者の子どもを預かります。

例えば、夜勤のある看護師の子どもを夜間に預かったり、休日出勤の医師の子どもを休日に預かったりするのが業務です。

通常の保育園とは異なる勤務時間帯で働けるため、本業の保育士としての仕事と両立しやすいのが特徴です。

また、医療現場特有の不規則な勤務に対応する保育を行うため、新しい保育スキルを身につけられます。

4.幼児教室

幼児教室のインストラクターは、保育士の知識と経験を活かせる理想的な副業の一つです。

例えば、週末や平日の夕方に英語や音楽、体操などの特定のテーマに特化した教室で指導を行います。

0〜6歳くらいまでの子どもたちに、遊びを通じて学びの機会を提供します。

保育士としての経験を活かしながら、専門的なスキルも磨くことができ、キャリアアップにもつながるでしょう。

また、保護者とのコミュニケーションスキルも向上させられます。

5.ピアノ講師

多くの保育士がピアノのスキルを持っているため、ピアノ講師は適した副業の一つです。

主に子どもを対象に、自宅や音楽教室でレッスンを行います。

例えば平日の夕方や週末に、子どもたちにリトミックや基礎的なピアノの弾き方を教えます。

保育の現場で培った子どもとのコミュニケーション能力を活かしながら、音楽教育のスキルも磨くことが可能です。

また、保育園での行事や日々の活動に役立つ曲の練習方法なども指導できるため、本業にも良い影響を与えられます。

6.Webライター

Webライターは、保育の知識や経験を活かしながら、在宅で柔軟に働ける副業です。

主に育児や教育関連のWebサイトやブログ、雑誌などの記事を執筆します。

例えば、子育てのアドバイス記事や保育活動のアイデア、保育士の日常を紹介するコラムなどを書きます。

保育現場での実体験や専門知識を活かした記事は、読者から高い評価を得やすいでしょう。

また、文章力や情報発信力が向上し、保育の現場でも活かせるスキルを身につけられます。

7.ハンドメイド販売

保育士の創造性と手先の器用さを活かせる副業として、ハンドメイド商品の販売があります。

主に子ども向けの手作り雑貨や玩具、教材などを制作し、オンラインショップやマルシェなどで販売します。

例えば入園・入学グッズやベビーグッズ、ぬいぐるみなどはハンドメイド作品の中でも人気の商品です。

また、制作過程で得たアイデアを保育活動にも活かせて、相乗効果が期待できます。

保育士の副業の選び方

保育士が副業を選ぶ際には、いくつかの重要なポイントがあります。特に注意すべき点は、次の2つです。

  • 現在の仕事に支障が出ない職場を選ぶ
  • 園児や保護者にバレない仕事を選ぶ

1つずつ解説します。

現在の仕事に支障が出ない職場を選ぶ

保育士の副業を選ぶ際、最も重要なのは本業に支障が出ないことです。

保育士の仕事は子どもたちの安全と発達に直接関わるため、体力的・精神的に万全の状態で臨まなければなりません。

そのため、副業の勤務時間が本業と重ならないか、体力的な負担が大きすぎないかを慎重に検討しましょう。

例えば、平日の夜や週末に働けるベビーシッターや、在宅で行えるWebライターの仕事などが適しています。

逆に、深夜まで働く必要がある仕事や、激しい肉体労働を伴う副業は避けた方が良いでしょう。

本業の保育士としての責任を果たしながら、無理なく続けられる副業を選ぶことが大切です。

園児や保護者にバレない仕事を選ぶ

保育士の副業を選ぶ際、もう一つ重要なのは園児や保護者に気づかれにくい仕事を選ぶことです。

保育士が副業をしていることが知られると、「保育に専念していないのでは」という誤解を招く可能性があります。

特に保護者から信頼を失うと、保育士としての仕事にも影響が出かねません。

そのため、オンラインでの仕事や、保育現場から離れた場所での副業を選ぶことをおすすめします。

例えば、在宅でのWebライティングや、遠隔地でのイベント保育スタッフなどが挙げられます。

一方で地域の学習塾や習い事教室など、園児や保護者と遭遇する可能性が高い仕事は避けた方が無難でしょう。

副業の内容や場所を慎重に選ぶことで、プライバシーを守りながら安心して副業に取り組めます。

保育士が副業を始める際に注意するポイント

保育士が副業を始める際には、いくつか注意すべきポイントがあります。特に重要なのは次の2点です。

  • 住民税の金額で副業していることはバレる
  • 給料手渡しでも副業はバレる

1つずつ解説します。

住民税の金額で副業していることはバレる

保育士が副業をする際に注意すべき点の一つが、住民税の問題です。

副業による収入が増えると、翌年の住民税額が上がるため、この住民税額の変化から、勤務先に副業していることがバレる可能性があるのです。

例えば、前年と比べて突然住民税が大幅に上がった場合、勤務先の経理担当者や上司が「副業をしているのではないか」と気づく可能性があります。

特に、副業を申告せずに隠れて行っている場合、この変化が発覚のきっかけになることがあります。

副業しているのがバレて問題にならないためには、副業を正直に申告し、勤務先の了承を得た上で行うことが大切です。

また、副業による収入を把握し、適切に確定申告を行うことも欠かせません。

透明性を保つことで、トラブルを未然に防げます。

給料手渡しでも副業はバレる

副業の給料を現金で手渡しで受け取れば勤務先にバレないと考える人もいますが、実はそれでも副業がバレる可能性があります。

副業先が給与支払報告書を提出すると、その情報が住所地の市区町村に送られ勤務先にも通知されて、住民税額に影響があるからです。

例えばベビーシッター会社で副業をし、給料を現金で受け取っていたとしても、その会社が適切な手続きを行えば、副業の事実が勤務先に伝わる可能性があります。

また、確定申告をする際にも、副業の収入を正確に申告しなければなりません。

このような事態を避けるためには、最初から副業を隠さず、正式な手続きを踏んで行うことが賢明です。

勤務先に副業の申請をし、承認を得た上で副業を始めることで、後々のトラブルを防げます。

保育士が副業以外の方法で収入を上げる方法

副業以外にも、保育士が収入を増やす方法はあります。本業の保育士としての仕事を通じて収入を上げる方法は、次の2つです。

  • 研修を受けて昇給・昇格を目指す
  • 給料の高い求人を探して転職する

それぞれ詳しく解説します。

研修を受けて昇給・昇格を目指す

保育士としてのスキルアップは、昇給や昇格につながる重要な方法です。

多くの保育園では、専門性の高い保育士や管理職に昇進すると給与が上がります。

例えば、障害児保育や乳児保育の専門研修を受講し、特定の分野のエキスパートになることで、より高い給与を得られる可能性があります。

また、主任保育士や園長といった管理職を目指すための研修を受けることも効果的です。

このような保育士等キャリアアップ研修では、保育の質の向上だけでなく、マネジメントスキルも身につけられます。

積極的に研修に参加し、自己研鑽に励むことで、キャリアアップと同時に収入アップも実現できるでしょう。

給料の高い求人を探して転職する

収入を増やす別の方法として、より条件の良い保育園への転職があります。

保育士の需要は高く、給与や待遇面で好条件の求人も少なくありません。

例えば大手企業が運営する保育園や、高待遇で知られる認可保育園などに転職すると、今よりも収入が高くなる可能性があります。

とはいえ、転職を考える際は単に給与だけでなく、勤務時間や福利厚生なども含めた総合的な待遇を比較することが大切です。

また、保育方針や職場の雰囲気なども重要な要素です。

自分の価値観や希望する働き方に合った園を見つけることで、やりがいと収入の両方を高められます。

転職サイトや保育士専門の人材紹介サービスを活用して、自分に合った求人を探してみましょう。

まとめ

保育士の副業について、その可否や注意点、おすすめの副業、そして副業以外の収入アップの方法まで幅広く解説しました。

  • 公務員の保育士は原則として副業NG
  • 民間保育園の保育士は就業規則次第で副業OK
  • 副業を始める前には必ず就業規則の確認と必要な手続きを行う
  • 副業を選ぶ際は、本業に支障が出ないことを重視する
  • 副業収入は住民税や給与支払報告書から勤務先にバレる可能性がある

保育士の給料の金額に不満がある方は、保育士のスキルを活かした副業を検討すると良いでしょう。

ただし収入を上げる方法は副業以外に、本業の保育士としての仕事を通じて収入アップを目指す方法もあります。

この記事を参考に、自分に合った収入アップの方法を見つけてみてくださいね。