保育士の資格を活かせる仕事21選!保育園以外の転職先も紹介

保育士は、子どもたちの成長を支える専門性のある国家資格です。

その活躍の場は保育園だけでなく、多岐にわたります。

本記事では、保育関連の仕事から一般企業まで、保育士の資格を活かせる仕事を21種類紹介します。

新たなキャリアを考えている方や、保育士の資格を取得しようと考えている方はぜひ参考にしてください。

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【保育施設】保育士の資格を活かせる仕事11選

保育士の資格を持つ方が最も活躍できるのは、やはり保育関連の仕事です。

保育士の資格を活かして働ける施設には、次のようなところがあります。

  1. 保育園・保育所
  2. こども園
  3. インターナショナルスクール
  4. 病児保育室
  5. 院内保育所
  6. 企業内保育所
  7. 託児所
  8. 保育ママ
  9. ベビーシッター
  10. 子育て支援センター
  11. 学童保育室

1つずつ解説します。子どもたちと直接深く関わる仕事がしたい方は、ぜひご覧ください。

1.保育園・保育所

保育園・保育所は、保育士資格を最大限に活かせる職場です。

0歳から就学前の子どもたちの保育を行い、その成長を支援します。

日々の保育計画の立案や実践、保護者との連携など、専門性を発揮できる場面が多くあります。

また、子どもたちの笑顔に直接触れられる喜びも大きな魅力です。

公立・私立を問わず、多くの保育園で保育士の需要が高まっています。

2.こども園

こども園は、幼稚園と保育所の機能を併せ持つ施設です。

保育士資格を持つ方は、0歳から就学前までの子どもたちの保育と教育に携わることができます。

長時間保育と教育的要素を両立させる必要があり、より幅広い知識と技術が求められます。

幼稚園教諭の資格も持っていると、さらに活躍の場が広がります。

子どもの成長を長期的に支援できる点が魅力です。

3.インターナショナルスクール

インターナショナルスクールでは、多様な文化背景を持つ子どもたちの保育に携わります。

保育士の資格に加えて、英語力が求められることが多いです。

海外の保育方法や教育システムに触れる機会も多く、グローバルな視点で保育を学べます。

異文化コミュニケーション能力を磨きながら、国際的な環境で子どもたちの成長をサポートできる点が特徴です。

4.病児保育室

病児保育室は、体調不良や病後の子どもを一時的に預かる施設です。

保育士の資格に加えて、看護の知識も必要とされます。

子どもの健康状態を適切に判断し、安全で快適な環境を提供することが重要です。

病気の子どもの心のケアも大切な仕事です。

医療機関との連携や、保護者への細やかな対応など、専門性の高い保育が求められます。

5.院内保育所

院内保育所は、病院や診療所に勤務する医療従事者の子どもたちを預かる施設です。

医療従事者の不規則な勤務時間に対応するため、柔軟な保育サービスが求められます。

夜間保育や休日保育などにも対応することがあります。

医療現場の特殊性を理解し、子どもたちに安心できる環境を提供することが重要です。

医療と保育の知識を併せ持つ専門性の高い仕事といえます。

6.企業内保育所

企業内保育所は、従業員の子どもたちを預かる施設です。

働く親のニーズに合わせた保育サービスを提供します。

企業の特性に応じた保育プログラムを展開することもあります。

従業員の働き方に合わせて、早朝保育や延長保育などにも対応します。

企業と連携しながら、働く親の仕事と子育ての両立を支援する重要な役割を担います。

7.託児所

託児所は、短時間の一時預かりを主とする施設です。

買い物や通院などの際に子どもを預けるニーズに応えます。

年齢や時間帯がさまざまな子どもたちを受け入れるため、柔軟な対応力が求められます。

また、初めて親と離れる子どもも多いため、安心感を与える環境づくりが重要です。

地域の子育て支援の一翼を担い、重要な役割を果たしています。

8.保育ママ

保育ママ(家庭的保育者)は、自宅などで少人数の子どもを預かる仕事です。

主に0~2歳児を対象とし、家庭的な雰囲気の中で細やかな保育を行います。

少人数制のため、一人ひとりの子どもに合わせたきめ細かな対応が可能です。

自宅で仕事ができる点も魅力の一つです。

地域に密着した子育て支援の担い手として、重要な役割を果たしています。

9.ベビーシッター

ベビーシッターは、個人宅で子どもの世話をする仕事です。

保育園とは異なり、一対一でのケアが基本となります。

食事、入浴、就寝の世話など、家庭生活全般のサポートを行います。

保護者の急な残業や休日出勤にも対応するなど、柔軟性が求められます。

子どもの個性に合わせた関わりができ、家庭との密接な連携が図れる点が特徴です。

10.子育て支援センター

子育て支援センターは、地域の子育て家庭を総合的に支援する施設です。

子育ての相談対応、親子の交流の場の提供、子育て情報の発信などを行います。

保育の知識を活かしながら、地域全体の子育て環境の向上に貢献できます。

保護者支援のスキルも求められるため、より幅広い知識と経験を積むことができます。

地域に根ざした子育て支援の中心的役割を担います。

11.学童保育室

学童保育室は、小学生を対象とした放課後の保育施設です。

学校終了後や長期休暇中に、子どもたちの安全な居場所を提供します。

宿題のサポートや、さまざまな体験活動の企画・実施を行います。

保育園とは異なる年齢の子どもたちと関わるため、新たな保育スキルを磨くことができます。

子どもたちの自主性や社会性を育む重要な役割を果たしています。

【保育施設以外】保育士の資格を活かせる仕事5選

保育士の資格や経験は、保育施設以外の場所でも大いに活かすことができます。

ここでは、福祉や教育の分野で保育士が活躍できる仕事を5つ紹介します。

  1. 放課後デイサービス
  2. 乳児院・児童養護施設
  3. 母子生活支援施設
  4. 療育センター
  5. 居宅型訪問保育

ここで紹介する仕事では、保育の知識や技術を基盤としながら、より専門的なスキルを身につけられるでしょう。

1.放課後デイサービス

放課後デイサービスは、障害のある子どもたちの放課後や長期休暇中の居場所を提供する施設です。

保育士の資格を持つ方は、子どもたちの特性を理解しながら適切な支援を行います。

生活能力向上のための訓練や、創作活動などのプログラムを実施します。

個々の子どもの発達段階に合わせた支援が求められるため、専門性の高い仕事です。

障害児支援の分野でのキャリアアップにもつながります。

2.乳児院・児童養護施設

乳児院や児童養護施設は、さまざまな事情で家庭で暮らせない子どもたちの生活の場です。

保育士は、子どもたちの日常生活全般のケアを担当します。

特に心のケアが重要で、安心できる環境づくりと愛着関係の形成が求められます。

長期的な視点で子どもの成長を支援する必要があり、高い専門性と豊かな人間性が求められます。

社会的養護の分野で重要な役割を果たします。

3.母子生活支援施設

母子生活支援施設は、さまざまな問題を抱えた母子家庭を支援する施設です。

保育士は、子どもの保育だけでなく、母親の自立支援にも関わります。

生活支援、就労支援、子育て支援など、多岐にわたる支援を行います。

母子関係の調整や、家族再統合に向けた支援も重要な役割です。

社会福祉の視点と保育の専門性を併せ持つ、やりがいのある仕事です。

4.療育センター

療育センターは、発達に遅れや障害のある子どもたちの支援を行う施設です。

保育士は、子どもたちの発達を促すさまざまな活動を企画・実施します。

言語聴覚士や作業療法士など、他の専門職と連携しながら総合的な支援を行います。

一人ひとりの子どもの特性を理解し、適切な支援方法を見出すことが求められます。

発達支援の専門性を高められる、やりがいのある仕事です。

5.居宅型訪問保育

居宅型訪問保育は、保育士が子どもの自宅を訪問して保育を行うサービスです。

病気や障害のある子ども、多胎児のいる家庭などが主な対象です。

個々の家庭のニーズに合わせた柔軟な保育が求められます。

家庭環境を考慮しながら、子どもの発達を支援します。

保護者への育児支援も重要な役割です。

一対一の関わりの中で、専門性の高い保育を提供できる点が特徴です。

【一般企業】保育士の資格・経験を活かせる仕事5選

保育士の資格や経験は、一般企業でも活かすことができます。

ここでは、子どもに関連する事業を展開する企業での仕事を5つ紹介します。

  • テーマパーク
  • 保育士人材会社
  • 保育園の運営会社
  • 子ども向け商品のメーカー
  • 子ども向けサービス運営会社

ここで紹介する仕事では、保育の知識を基に、ビジネスの視点を加えた新たなキャリアを築けるでしょう。

1.テーマパーク

テーマパークでは、保育士の資格を持つ方が子ども向けのアトラクションや施設のスタッフとして活躍できます。

子どもの安全管理や、楽しい体験の提供が主な仕事です。

保育の知識を活かして、年齢に応じた適切な対応や、保護者とのコミュニケーションを行います。

また、子ども向けイベントの企画・運営にも関わることができます。

エンターテインメントの要素も加わり、新しい形で子どもたちの笑顔を創出する仕事です。

2.保育士人材会社

保育士人材会社では、保育士の経験を活かして人材コーディネーターとして働くことができます。

保育現場のニーズを理解し、適切な人材をマッチングする仕事です。

保育士志望者へのアドバイスや、保育施設への提案なども行います。

保育業界全体の質の向上に貢献できる、やりがいのある仕事です。

保育と人材業界の両方の知識が身につき、キャリアの幅を広げることができます。

3.保育園の運営会社

保育園の運営会社では、保育士の経験を活かして運営や管理の仕事に携われます。

新規園の立ち上げ、既存園の運営改善、保育プログラムの開発などが主な業務です。

保育の専門知識とビジネス感覚を併せ持つ人材として活躍できます。

保育業界全体の発展に寄与する、やりがいのある仕事です。

将来的には経営者としてのキャリアも視野に入れられます。

4.子ども向け商品のメーカー

おもちゃや教材用品などの企業では、保育士の視点を活かした商品開発や企画に携われます。

子どもの発達段階や興味・関心を理解した上で、安全で教育的価値の高い商品を生み出す仕事です。

また、商品の使用方法や効果的な活用法の提案なども行います。

保育の知識とクリエイティブな発想を掛け合わせると、子どもたちの成長を支援する新たな商品を生み出せるでしょう。

5.子ども向けサービス運営会社

子ども向けの通信教育や習い事を運営する企業では、保育士の経験を活かしてプログラム開発や顧客サポートに携われます。

子どもの発達段階に応じた適切な学習内容や、効果的な指導方法を提案する仕事です。

また、保護者からの相談対応や、教材の使い方のアドバイスなども行います。

教育と保育の知識を融合させ、子どもたちの学びをサポートする新たな形の仕事として、やりがいを感じられるでしょう。

【Q&A】保育士の働き方に関するよくある質問

最後に、保育士の働き方に関するよくある質問に回答します。

保育士の給料・平均年収は?

令和5年賃金構造基本統計調査によると、保育士の平均年収は388万5,000円です。

一般労働者の平均賃金は31万8,300円なので、比較すると保育士の給料はやや低い水準となっています。

都道府県別に比較すると、都心部ほど保育士の給料や平均年収が高くなる傾向があります。

また、私立保育園に務める保育士の給料は、園の規模が大きくなるにつれて高くなる傾向があります。

保育士の有料・平均年収については、こちらの記事で詳しく解説しています。

保育士からの他業種への転職は難しい?

保育士からの転職が難しいかどうかは、転職先によって大きく異なります。

保育や子育て関連の仕事であれば、資格や経験を直接活かせるため比較的転職しやすいと言えます。

例えば、児童福祉施設や子育て支援センターなどへの転職は、保育士としての経験が高く評価されます。

一方、保育とは全く異なる業種への転職は、やや難しい面もあります。

しかし、保育士の仕事で培ったコミュニケーション能力や責任感、問題解決能力などは、多くの職場で求められるスキルです。

これらの強みを上手くアピールすることで、新たな分野でのキャリアを築くチャンスも十分にあります。

保育士から転職するときの注意点は?

保育士から転職する際には、いくつかの注意点があります。

経歴との親和性

まず、これまでの経歴と親和性のない企業を選ぶと、転職の難易度が高くなる可能性があります。

保育とは全く異なる業界への転職を考える場合は、自身のスキルがどのように活かせるか十分に検討し、準備することが重要です。

給与の変化

また、給与面での変化にも注意が必要です。

一般企業への転職では給与が上がる可能性もありますが、福祉関連の仕事では必ずしも高給とは限りません。

働きがいと待遇のバランスを十分に考慮しましょう。

勤務形態・責任の変化

さらに、新しい職場での勤務形態や責任の度合いの変化にも備える必要があります。

十分な情報収集と自己分析を行い、自身のキャリアや条件などを考慮した上で転職先を検討しましょう。

保育士の履歴書の書き方は?

保育士が履歴書を作成する際の基本的なルールは、次のとおりです。

  • 履歴書は応募先ごとに作成する
  • 空欄のままにしない
  • 年号の表記を統一する
  • パソコン・手書きどちらでも良い
  • フォントや文字サイズは統一する
  • 指定がない限りどのフォーマットでも問題ない

こちらの記事で詳しく解説しています。

保育士の職務経歴書の書き方は?

職務経歴書に記載する内容は、以下の通りです。

  • 基本情報
  • 職務要約
  • 職務経歴
  • 取得資格・免許
  • 活かせる能力
  • 自己PR

こちらの記事で、詳しく解説しています。

まとめ

保育士の資格を活かせる仕事を紹介しました。

  • 保育士の資格を活かせる仕事は福祉や教育分野で多様な選択肢がある
  • 一般企業でも保育士の資格や経験が活かせる
  • 転職の難易度は転職先によって異なるが、関連分野なら比較的容易である
  • 他業種への転職は難しい面もあるが、保育士のスキルは多くの職場で役立つ
  • 自身の強みを活かせる職場を慎重に選ぶことが重要

保育士の資格や経験は、想像以上に幅広い分野で活かすことができます。

自身の興味や適性、ライフスタイルに合わせて、最適な仕事を選ぶことが大切です。

新たなキャリアへの挑戦が、さらなる成長と充実した人生につながるでしょう。