
保育士は子どもたちの成長を支える重要な職業です。
日々の喜びや達成感がある一方で、さまざまな課題にも直面します。
この記事では保育士のやりがいや魅力、そして直面する困難と対処法を詳しく解説します。
保育士を目指す方や、現役の保育士の方々はぜひ参考にしてください。
筆記・実技試験の対策も
スマホひとつで
スタディング 保育士講座
保育士のやりがいを感じるとき10選!楽しさや魅力とは?
保育士の仕事は、時に大変で忙しいものですが、同時に多くの喜びと充実感をもたらします。
保育士がやりがいを感じる10の瞬間を紹介します。
- 子どもの成長を感じられたとき
- 子どもが笑顔を見せてくれたとき
- 子どもが信頼してくれたとき
- 子どもの問題行動が改善されたとき
- 卒園した子と再会できたとき
- 保護者から子育ての相談をされたとき
- 保護者から感謝されたとき
- 行事を無事に執り行えたとき
- 担任を持つようになったとき
- 同僚や先輩、園長に頼りにされたとき
1つずつ詳しく見ていきましょう。
1.子どもの成長を感じられたとき
保育士にとって、子どもたちの成長を目の当たりにすることは最大のやりがいの一つです。
日々の関わりの中で、小さな変化や進歩を喜ぶことができるのは、保育士ならではの醍醐味です。
例えば、まだ自分で靴を履けなかった小さな子どもが、保育士の指導と励ましにより、徐々に自分で靴を履けるようになっていくこともあるでしょう。
その子が「自分で履けたよ!」と満面の笑みで報告してくれたときは、言葉では表現できないほどの喜びと達成感を味わえるはずです。
このように、子どもたちの小さな成長の積み重ねが、保育士の大きなやりがいとなっています。
一人ひとりの子どもの個性や発達段階に合わせた支援を行い、その成果が目に見える形で現れたときの喜びは何物にも代えがたいものです。
2.子どもが笑顔を見せてくれたとき
保育士の仕事において、子どもたちの笑顔は何よりも大きな励みとなります。
特に、普段あまり笑顔を見せない子どもが心から楽しそうに笑ってくれたときは、保育士にとって忘れられない瞬間です。
例えば引っ込み思案な性格で、なかなか笑顔を見せない子どもが、保育士が提案した遊びを通して徐々に目を輝かせ始めて笑ってくれたときは、やりがいを感じられるでしょう。
一人ひとりの子どもの気持ちを理解し、適切な関わりを持つことで、その笑顔を引き出せたときの喜びもひとしおでしょう。
保育士の創意工夫や温かい心遣いが、子どもたちの心を開き、笑顔につながっていくのです。
3.子どもが信頼してくれたとき
保育士の仕事をする上で、子どもとの信頼関係の構築は非常に重要です。
子どもが保育士を信頼し、心を開いてくれたときは、保育士にとって大きなやりがいを感じる瞬間となります。
例えば、新しい環境に慣れるのが苦手な子どもと少しずつコミュニケーションを図り、徐々に信頼関係を築いていけたときはやりがいを感じられるでしょう。
また、保育士としての大きな自信にもつながります。
日々の関わりの中で築かれた信頼関係は、子どもたちの心の支えとなり、保育園生活を送る上での安心材料になります。
保育士は、この信頼関係を通じて子どもたちの内面に深く関わることができ、保育士としてのやりがいにつながっているのです。
4.子どもの問題行動が改善されたとき
保育の現場では、ときに問題行動を示す子どもたちと接することがあります。
そのような子どもの行動を理解し、適切に対応して改善が見られたときは、保育士にとって大きな達成感とやりがいを感じる瞬間です。
例えば、突然叩くといった問題行動がある子も、その子の行動の背景にある気持ちを理解しようと努め、丁寧に関わると改善が見られることがあるでしょう。
徐々に問題行動は減り、その子がお友達に優しく接している場面を見られたときは、喜びで胸がいっぱいになるはずです。
このような経験は、保育士の専門性と忍耐強さが実を結んだ証です。
子どもの問題行動の改善は、単に表面的な行動の変化だけでなく、子どもの内面的な成長を表しています。
それは同時に、保育士自身の成長も意味しています。
5.卒園した子と再会できたとき
保育士にとって、卒園した子どもたちとの再会は、喜びを感じる出来事です。
子どもたちの成長した姿を目にし、かつての思い出を振り返ることができる瞬間は、保育士の仕事のやりがいを再確認させてくれます。
卒園して何年も経った後に再会した子どもたちは少年少女に成長しつつも、以前の面影が残っているでしょう。
子どもたちの成長した姿を目にし、かつての思い出を共有することで、保育士は自分たちの仕事が子どもたちの人生に良い影響を与えていると実感できるのです。
こうした経験の積み重ねが、保育士としての成長につながり、仕事へのやりがいをさらに深めていきます。
6.保護者から子育ての相談をされたとき
保育士の役割は、子どもたちの保育だけでなく、保護者支援も重要な仕事の一つです。
保護者との信頼関係は、子どもとの信頼関係にも大きく影響します。
保護者から子育ての相談を受けた後に感謝の言葉をもらったときは、自分の知識と経験が役立ったことに大きな喜びを感じられるでしょう。
そうはいっても保護者にもさまざまな方がいるので、保護者との関係に悩む保育士は少なくありません。
そんな中でも保護者との信頼関係が深まれば、子どもの成長をより包括的に支援できるようになります。
家庭と園が協力して子どもを育てる体制が整うことで、子どもの健やかな成長につながり、さらなる保育士のやりがいとなるのです。
7.保護者から感謝されたとき
保育士の仕事は、ときに大変で疲れることもありますが、保護者から心からの感謝の言葉をいただいたときは、喜びと充実感を味わえます。
このような瞬間こそ、保育士が最もやりがいを感じる時の一つです。
例えば卒園式の日に「先生方のおかげで、ここまで成長できました。本当に感謝しています。」と言ってもらえたら大きな励みとなるでしょう。
日々の努力や工夫が認められ、子どもたちの成長に貢献できたことを実感できる瞬間です。
保育士は、このような経験を重ねることで、自身の仕事の重要性を再認識し、プロとしての自覚を深めていきます。
保護者からの感謝の言葉は、保育士としてのキャリアを続ける上での大きな原動力となり、保育の質の向上にもつながっていくのです。
8.行事を無事に執り行えたとき
保育園での行事は、子どもたちの成長を祝い、保護者と共に喜びを分かち合う大切な機会です。
しかし、その準備と実施には多大な労力と時間が必要です。
だからこそ、行事を無事に終えたときの達成感は、保育士にとって大きなやりがいとなります。
例えば5歳児クラスの運動会で行うパラバルーンには難しい技があり、練習中に挫折しそうになる場面もあるでしょう。
練習を一生懸命がんばり、当日に見事な演技を披露できたときは、すべての苦労が報われたと感じられるはずです。
このように行事は子どもたちの成長を実感し、保護者と喜びを共有できたという深い満足感とやりがいを感じられる機会です。
9.担任を持つようになったとき
保育士にとって初めて担任を任されたときは、大きな責任感と同時に、やりがいを強く感じる瞬間です。
一つのクラスを任され、子どもたちの成長を年間を通して見守り、導いていく役割は、保育士としての成長の大きな転機となります。
初めて担任を任されたときは、クラス運営の責任を一手に担うことに不安を感じるかもしれません。
しかし、子どもたち一人ひとりと向き合い、保育計画を立てていく中で、自身の成長を実感できるでしょう。
また、他の保育士や保護者との協力関係を築きながらクラス運営を行うことで、チームワークの重要性も学びます。
このような経験は、仕事へのやりがいをさらに深められます。
10.同僚や先輩、園長に頼りにされたとき
保育士として成長していく中で、同僚や先輩、さらには園長から信頼され、頼りにされる瞬間は、大きな喜びとやりがいを感じるときです。
自分の経験や能力が認められ、チームの一員として重要な役割を担えることは、保育士としての自信とモチベーションの向上につながります。
例えば、新人保育士が子どもたちとの関わり方に悩んでいるときに、先輩としての意見を求められたら頼りにされていることを実感し、やりがいを感じられるでしょう。
同じ職場で働く保育士から頼りにされることは、保育士の専門性と自己効力感を高める重要な機会です。
チームの中で自分の役割を果たし、互いに高め合える関係性を築くことで、保育の質の向上にもつながっていくのです。
保育士の大変なことやつらいことは?エピソードを紹介
保育士の仕事は、やりがいを感じられるすばらしい職業ですが、同時にさまざまな課題や困難に直面することもあります。例えば次のようなことです。
- 多様な子どものニーズに応えなければならない
- 子ども同士のトラブルに対応しないといけない
- 体力が必要である
- 業務が忙しくタスクと時間に追われる
- 職場内の人間関係がうまくいかない
ここでは、保育士が日々の業務で経験する大変なことやつらいことを、具体的なエピソードを交えながら紹介します。
多様な子どものニーズに応えなければならない
保育の現場では、一人ひとり異なる個性や発達段階を持つ子どもたちに、適切な支援を提供することが求められます。
しかし、多様なニーズに同時に応えることは、決して簡単ではありません。
例えば同じクラスの子でも、言葉の発達に遅れがある子、落ち着きのない子、アレルギーを持つ子など、さまざまな特性を持つ子どもたちがいます。
多様なニーズを持つ子どもたちに同時に対応することは、保育士にとって大きなストレスとなります。
全ての子どもに十分な注意を払えなかったことに後ろめたさを感じ、「もっとうまく対応できたのでは」と自責の念にかられることもあるかもしれません。
保護者との連携を密にし保育士同士で協力するなど、さまざまな工夫を重ねることで、保育していくことが大切です。
子ども同士のトラブルに対応しないといけない
保育園では、子ども同士のトラブルは日常的に起こります。
トラブルに適切に対応し、子どもたちの社会性や問題解決能力を育むことは保育士の重要な役割ですが、同時に大きな挑戦でもあります。
例えば、これまで仲良しだった子どもたちがおもちゃを巡って喧嘩を始めてしまうことは、保育園では日常茶飯事です。
双方の気持ちを代弁しながら対話を促し、最終的に仲直りしたものの、この対応に時間がかかり、他の子どもたちへの注意が行き届かなくなったなんてこともあるでしょう。
このようなトラブル対応は、保育士にとって大きなストレスとなる一方で、子どもたちの社会性や感情コントロールを育む重要な機会でもあります。
体力が必要である
保育士の仕事は、想像以上に体力が必要です。
子どもたちと一緒に遊び、抱っこしたり、おんぶしたりすることも多く、常に動き回る日々は、身体的な疲労につながります。
例えば乳児クラスを担当する保育士は朝から夕方まで、抱っこやおむつ替え、授乳、寝かしつけなど、休む暇もなく動き回ります。
また、幼児クラスになると子どもたちと一緒に走り回ったり、鬼ごっこをしたりと、激しい運動をするのが仕事の一つです。
このように、保育士の仕事は身体的負担が大きく、体力維持が課題となります。
しかし、子どもたちの喜ぶ顔や笑顔を見るために、多くの保育士は毎日乗り越えているのです。
業務が忙しくタスクと時間に追われる
保育士の仕事は、子どもたちと直接関わる時間以外にも、下記のように多くの業務があります。
- 保育計画の立案
- 日誌の記入
- 行事の準備
- 保護者対応 など
保育と並行して上記のタスクをこなさないといけないため、時間に追われる日々を送ることも少なくありません。
子どもたちを保育しながら、同時に多くの業務をこなすというバランスの取れた仕事ぶりが求められることが、ストレスや疲労の原因となることもあるでしょう。
しかし、この忙しさの中にも、子どもたちの成長を間近で見られる喜びがあり、保育士の仕事の原動力となっているのです。
職場内の人間関係がうまくいかない
保育園は同姓の職員が多く閉鎖的な職場環境のため、時として職場内の人間関係に悩む保育士も少なくありません。
また、人手不足により一人当たりの負担が大きくなっていることが、人間関係に悪影響を及ぼしているケースもあります。
保育園は子どもたちの命を預かる場所であるという特性上、保育士同士の指導も厳しくなってしまいがちです。
そのため、先輩保育士の顔色を窺ってしまったり、園内に派閥ができてしまったりすることもあるでしょう。
このような環境を乗り越えていくには、仕事だと割り切る、もしくは面倒なこととは距離を取るなどする必要があります。
人間関係があまりにもうまくいかないときは、転職も視野に入れると良いでしょう。
保育士の仕事にやりがいを感じられないときの対処法
保育士の仕事は、多くのやりがいと喜びをもたらす一方で、時として困難や挫折感を感じることもあります。
保育士が仕事にやりがいを感じられなくなったときには、次のような対処法を試してみましょう。
- 同僚や先輩に相談する
- 休職や転職を検討する
1つずつ解説します。
同僚や先輩に相談する
保育士の仕事にやりがいを感じられなくなったとき、一人で抱え込まず、まずは同僚や先輩に相談するのが一つの手段です。
経験豊富な先輩や、同じ悩みを乗り越えてきた同僚のアドバイスは、新たな視点や解決策を見出すきっかけになります。
例えば保護者との人間関係に悩んだ場合も、先輩保育士なら同じ経験をしたことがあり、対処法を知っているかもしれません。
悩みを共有することで精神的な負担も軽減され、前向きに仕事に取り組めるようになるでしょう。
休職や転職を検討する
今の職場で仕事をするのがどうしても辛いときは、休職や転職を検討するのも一つです。
「保育士の仕事が向いていない」と自分では思っていても、それは職場環境が合っていないだけかもしれません。
保育士は人手不足の状況にあり、求人は数多くあります。
転職を検討する場合は、希望条件を整理して、しっかりと比較検討した上で転職先を決定しましょう。
とはいえ、転職すると今面倒を見ている子どもたちに会えなくなるのが辛いと感じる方もいるかもしれません。
すぐに転職するのではなく一旦休職して、自分の心と体を休めるのもおすすめです。
まとめ
保育士の仕事におけるやりがいや課題を、具体的なエピソードを交えながら紹介しました。
- 子どもの成長や笑顔が見られたときにやりがいを感じられる
- 保護者や職場の保育士から頼りにされたときも自信につながる
- 子どもたちの多様なニーズに応えないといけない大変さがある
- 体力や職場の人間関係で悩む保育士は多い
- 困難なときは周りに協力を求めることが大事
保育士の仕事は、確かに大変な面もありますが、子どもたちの成長に直接関わり、社会に大きな貢献ができる素晴らしい職業です。
日々の小さな喜びを大切にし、長期的な視点で子どもたちの成長を見守ることで、保育士としての喜びとやりがいを感じられるでしょう。