平成28年11月30日(水)に一般財団法人 不動産適正取引推進機構から、平成28年度 宅地建物取引士資格試験実施結果の概要及び合格者が発表されました。
今年度の合格者は30,589人で、前年度(平成27年度)の30,028人からは561人増加になります。
注目の合格ライン(合否判定基準)は、50問中35問以上正解した方(登録講習修了者は45問中30問以上正解した方)という結果で、合格率については、15.4%とのことで、昨年と同一の数値でした。
宅建士試験は、相対評価の試験のため、受験者の得点状況により合格ラインは毎年変動しており、今年度は前年度の31点に比べ、4点上昇しています。試験の難易度は、近年難化傾向にありますが、今年度の問題は、前年度に比べ、個数問題(すべての肢の正誤を判断し、問題で指定された正または誤の数を解答する問題)の出題が減少したなど、受験生にとって得点しやすくなった要因が増えたなどの影響があると思われます。
受験者数については、198,463人で前年度の194,926人に比べ、3,537人増加しています。これは、近年再び増加しているいる宅建士試験の過去5年の中で最も多い数値です。平成27年度より、「宅地建物取引主任者」から「宅地建物取引士」という士業化されたことや、近年の宅建業者の増加などが影響し、試験の受験者増加に結びついた物と思われます。
なお、合格者には合格証書が、一般財団法人 不動産適正取引推進機構より11月30日に「簡易書留郵便」で発送されます。
次年度(平成29年度)の対策としては、これまで通り、宅建業法を得点源とできるよう過去問までしっかりおさえておくことです。その他の科目は、易しい問題と難問にバラツキが多いので、基本的な問題で失点しないように基本事項をしっかりおさえていきましょう。難問についてはあまり深追いしすぎないことが大切です。本試験での得点が合格ラインまで近づくことができなかった場合、過去問を中心とした問題練習が不足されているケースが多く見受けられます。インプットの時間以上に問題練習に時間をかけることをこころがけ、問題を解く力を養しなっていきましょう。
年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 | 合格点 |
H24年度 | 191,169人 | 32,000人 | 16.7% | 33点 |
H25年度 | 186,304人 | 28,470人 | 15.3% | 33点 |
H26年度 | 192,029人 | 33,670人 | 17.5% | 32点 |
H27年度 | 194,926人 | 30,028人 | 15.4% | 31点 |
H28年度 | 198,463人 | 30,589人 | 15.4% | 35点 |
※ 一般財団法人 不動産適正取引推進機構の発表より
▼詳細は、下記の一般財団法人 不動産適正取引推進機構ホームページをご覧ください。
平成28年度 宅地建物取引士資格試験合格者-受験番号-(合格判定基準、正解番号含む)
http://www.retio.or.jp/exam/pass/todoufukensentaku.html
平成28年度 宅地建物取引士資格試験実施結果の概要