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情報セキュリティマネジメント試験の難易度、基本情報やITパスポートと比較すると?

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他の情報処理技術者試験との難易度の違いは?


情報処理技術者試験は、ITパスポート試験や基本情報技術者試験、応用情報技術者試験といった数多くの種類があります。

情報処理技術者試験のひとつである「情報セキュリティマネジメント試験」は、他の試験と比較してどのくらいの難易度なのでしょうか。

情報セキュリティマネジメント試験の難易度について、以下3つの事項に沿って解説します。

  • スキルレベル(CCSFレベル)1のITパスポート試験との難易度比較
  • 基本情報技術者試験とは同じレベル2だがキャリアパスが異なる
  • より高度な情報処理安全確保支援士試験について

スキルレベル(CCSFレベル)1のITパスポート試験との難易度比較


情報セキュリティマネジメント試験と、ITパスポート試験の難易度を比較してみましょう。


情報セキュリティマネジメント試験もITパスポート試験もIPA(情報処理推進機構)が実施する試験であり、両者ともIT利用者向けの国家試験です。

両者の試験の難易度は、CCSF(共通キャリア・スキルフレームワーク)という今後必要とされるIT人材の育成や評価の枠組みのレベルで比較可能です。

ITパスポート試験のスキルレベル(CCSFレベル)はレベル1、情報セキュリティマネジメント試験はレベル2に設定されており、ITパスポート試験のほうが求められる知識の難易度は低いといえます。

情報セキュリティマネジメント試験よりも難易度の低いITパスポート試験は、すべての情報処理技術者試験の中でも入口にあたるエントリークラスの試験です。

そして、情報セキュリティマネジメント試験は、ITパスポート試験に合格してさらにステップアップしたい人向けの資格として位置付けられています。

情報処理技術者試験の初学者で、情報セキュリティマネジメント試験が難しいと感じた場合、まずはITパスポート試験の合格を目指すとよいでしょう。

基本情報技術者試験とは同じレベル2だがキャリアパスが異なる


情報セキュリティマネジメント試験と、基本情報技術者試験の難易度を比較してみましょう。

基本情報技術者試験は、情報セキュリティマネジメント試験と同じスキルレベル(CCSFレベル)2に相当します。

しかし想定されている対象者像は異なり、情報セキュリティマネジメント試験は「ITを利活用する者」と定められている一方、基本情報技術者試験は「情報処理技術者」と定められています。

つまり、基本情報技術者試験はプログラマーやエンジニアといった開発者・技術者のための試験であり、試験ではITを活用したシステムやソフトウェアを作る知識や技能が問われるのです。

そのため、情報セキュリティマネジメント試験よりも難易度は高いといわれることもあります。

情報セキュリティマネジメント試験と、基本情報技術者試験どちらの試験合格を目指すかは、自身の今後のキャリアパスとITに関する知識を総合的に考慮して選択するのがおすすめです。

基本情報技術者試験はITエンジニアの登竜門ともいわれている試験なので、エンジニアとして企業で働くための基礎知識を身に付けたい場合は、基本情報技術者試験の合格を目指すとよいでしょう。

より高度な情報処理安全確保支援士試験について


情報セキュリティマネジメント試験と、情報処理安全確保支援士試験の難易度を比較してみましょう。

情報処理安全確保支援士試験は「サイバーセキュリティを推進する人材」を対象とした試験です。

サイバーセキュリティの知識や技能で安全な情報システムの企画や設計、開発や運用の支援、セキュリティ対策の調査や分析を行ったうえで必要な指導・助言を行う人材を育成するために創設されました。

情報セキュリティマネジメント試験よりも難易度は高く、スキルレベル(CCSFレベル)はレベル4に相当し、情報処理技術者試験の中でも最高難度といっていい資格です。

試験に合格すれば「情報処理安全確保支援士(略称:登録セキスペ/登録情報セキュリティスペシャリスト)」を名乗ることが可能で、この資格は経済産業省が策定した「情報セキュリティサービス基準」の専門性を満たす資格と定義づけられています。

情報処理安全確保支援士を取得すれば高度な知識・技能を保有する証として資格を提示でき、名称独占資格なので社会的な信用や信頼が得やすいでしょう。

情報処理安全確保支援士試験は、情報セキュリティマネジメント試験と比較するとかなり高度な知識やスキルが求められますが、キャリアパスとして将来的な目標にするという受験者もいるかもしれません。

情報セキュリティマネジメント試験の合格率は?

ここからは、情報セキュリティマネジメント試験の近年の合格率を解説します。

独立行政法人情報処理推進機構(IPA)の統計データによると、2023年度(令和5年度)の制度変更が行われる前の情報セキュリティマネジメント試験の合格率は、下表のとおりです。

受験時期 合格率
2021年度(令和3年度)上期 52.4%
2021年度(令和3年度)下期 53.9%
2022年度(令和4年度)上期 61.2%
2022年度(令和4年度)下期 52.0%

2023年度(令和5年度)の制度変更が行われる前の合格率は50%~60%台です。

また、制度変更前の合格点は午前試験と午後試験をあわせて1,000点満点中の600点以上でした。

2023年度より試験制度が変わり、これまで午前試験・午後試験と呼ばれていた科目の名称は「科目A試験」「科目B試験」と定められました。
2023年度の情報セキュリティマネジメント試験の合格率は、下表のとおりです。

受験時期 合格率
2023年度(令和5年度) 72.6%

2023年度に実施された試験の合格率は70%台となっています。

新試験制度の導入初年度ということもあり、合格率の上昇がうかがえます。しかし、例年高い合格率を記録した翌年は、難易度の調整が入ることもあるため、一概に「難易度の低い試験」であるとの認識は危険であると言えます。試験対策をしっかりと行い、油断せず試験に臨むようにしましょう。

なお、2023年からの試験制度では、採点方式は素点方式からIRT方式に変更し、それによって随時受験が可能となっています。

<IRT方式とは?>
IRT方式(Item Response Theory:項目飯能理論)とは、解答結果に基づいて配点を算出する方式のことです。
そのため、従来の試験のような、【1問何点】といった明確な採点基準は存在しません。
IRT方式を用いることで、異なるテスト間でスコアを比較することもでき、また、複数回実施・常時受験が可能となります。

情報セキュリティマネジメント試験の世間的な評価は?

情報セキュリティマネジメント試験は、「この資格を持っているから情報セキュリティに関する仕事を任せられる」という目安として認識されていないのが現状です。

情報セキュリティマネジメント試験はIT利活用者向けの試験であり、開発者や技術者に求められる知識・スキルの基準として認知されている基本情報技術者試験とは異なります。

合格して証明できるのは「セキュリティに関する基礎的な知識が備わっている」点にとどまり、資格を持っていることで就職や転職が有利になるとは一概にいえません。


しかし、試験に合格した実績ではなく「試験勉強で得た知識がいかに仕事に役立つか」という点は就職・転職時のアピールポイントになり得ます。

情報セキュリティに関する知識は多くの企業にとって価値あることなので、試験勉強をした点はプラスの評価に働くでしょう。

また、技術者向けの「基本情報技術者試験」や「応用報技術者試験」といった上位の資格を目指していることをアピールすれば、成長意欲の高さや情報セキュリティへの意識の高さをアピールできます。

情報セキュリティマネジメント試験合格を目指すべき人材像は?

情報セキュリティマネジメント試験を目指すべき人物像は、情報セキュリティについての専門知識・スキルを身につけたい人ならびに、ITパスポートからのステップアップを目指す人と、基本情報技術者試験の基礎を固めたい人です。

ITの開発者を目指さない場合、情報処理技術者試験においてITパスポート試験合格後の次のキャリアパスとしてのほぼ唯一の選択肢が、情報セキュリティマネジメント試験です。

開発者・管理者としてではなくITの利活用者としてセキュリティの知識を身に付けたい場合は、情報セキュリティマネジメントを目指すことでステップアップできるでしょう。

また、情報セキュリティマネジメント試験は、スキルレベル(CCSFレベル)が同じレベル2の基本情報技術者試験合格を目指している人にもおすすめです。

基本情報技術者試験と共通の出題範囲もある情報セキュリティマネジメント試験の勉強をすることで、基礎知識を補強できます。

情報セキュリティマネジメント試験のレベルは、ほどよい難易度です。

そのため、ITパスポート試験の次のステップとして取り組むのに最適な試験であると同時に、情報処理技術者試験のスタートラインとして取り組んでも成果が出しやすいといえます。

独学でも合格を目指せる?
情報セキュリティマネジメント試験の難易度レベル

情報セキュリティマネジメント試験は、初心者が独学した場合でも十分に合格を目指せるレベルの難易度です。

情報セキュリティマネジメントは同じスキルレベル(CCSFレベル)2の基本情報技術者試験と違い、システム開発技術やプログラミングといった分野からの出題がありません。

過去問や参考書を活用して独学での学習が可能な、基本情報技術者試験よりも独学向きの試験といえるでしょう。

独学の場合、必要な勉強時間の目安は一般的には100~200時間程度といわれていますが、勉強時間は受験者個人の経験や知識量によって変わってきます。

たとえば、ITパスポート試験や基本情報技術者試験に合格している場合、情報セキュリティマネジメント固有の出題範囲についてのみ勉強しなおすだけでも、合格できる可能性は十分にあるでしょう。

情報セキュリティマネジメント試験を独学で勉強する場合、試験範囲の重点分野を優先的に学習するのがおすすめです。

過去問を解いて知識をアウトプットしながら勉強すれば、効率良く学習を進められるでしょう。

まとめ

本記事では情報セキュリティマネジメント試験の難易度、基本情報技術者試験やITパスポート試験との難易度の比較や対象受験者像の違いについて解説しました。

  • 基本情報技術者試験とは対象者像が異なる
  • ITパスポート試験とは難易度が異なる
  • 2023年度の試験合格率は70%台だが油断は禁物、合格基準点は総合評価点1,000点満点中600点
  • 世間的な評価は高くないが、情報セキュリティへの意識の高さをアピールできる
  • ほどよい難易度で、初心者が独学した場合でも十分に合格を目指せるレベル

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