賃貸不動産経営管理士と相性のよい資格
賃貸住宅に特化した不動産管理・経営のプロフェッショナルである賃貸不動産経営管理士。以下の資格とのセットで、活動フィールドを広げてください。
宅建士
宅建(宅地建物取引士)の資格は国家資格であり、不動産関連の資格の中でももっともメジャーで知名度が高いことで知られます。宅建業を営む事業者に必要な資格であり、宅地建物取引業に基づく業務を行うには、国土交通大臣または都道府県知事から免許を受けなければなりません。
宅建の試験では、宅建業法に関する実用的な知識が問われます。土地および建物に関する権利関係や、法令上の制限、価格評価など、宅地に関する幅広い知識を試す内容です。
試験に合格すれば都道府県知事から資格登録と、宅地建物取引証の交付を受け、正式に宅建士としての活動が認められます。宅建士には独占業務があり、「宅建業法第35条に定める重要事項の説明」「重要事項説明書への記名押印および同第37条に定める書面への記名押印」がそれに該当します。これらの業務遂行の義務を果たすことは、宅建士の大きな役割です。
マンション管理士
マンション管理士は、マンションにおける快適な住環境の維持を目的に、さまざまな管理業務を管理組合などから一任されます。マンション管理士になるには、同資格試験に合格後、マンション管理士として登録しなければなりません。
マンション管理士試験は、毎年11月に実施されるのが慣例です。受験資格はなく、どなたでもチャレンジが可能。同試験の内容は、「マンションの管理に関する法令および実務に関すること」「管理組合の運営の円滑化に関すること」「マンションの建物および付属施設の構造および設備に関すること」「マンションの管理の適正化の推進に関する法律に関すること」の4分野から出題されます。
マンション管理士に求められるのは、マンション環境の適正化と、クレーム・トラブル対応をはじめとするさまざまな住民サポートです。また、傷んだ外壁や内装、設備を修復するための大規模修繕計画の立案も、重要な業務のひとつです。
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管理業務主任者
管理業務主任者は、マンションの管理組合に対して管理委託契約に関する重要事項の説明などを行う、マンション管理の専門家であり、国家資格です。重要事項の説明や管理事務の報告などは管理業務主任者にしか認められない独占業務であり、これらの業務を取り扱うには管理事務所ごとに国土交通省で定める人数を設置しなければなりません。
資格試験で問われる知識は、「マンションの管理の適正化の推進に関する法律施行第64条」で規定される内容がベースとなります。具体的には、管理事務の委託契約に関すること、管理組合の会計・出納に関すること、管理事務の実施に関することなど。試験について受験資格はないものの、合格後に登録を受けるにはマンション管理事務を2年以上経験するか、マンション管理業務協会が主催する登録実務講習を受けて修了試験に合格する必要があります。
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ファイナンシャルプランナー
保険・証券・株式・住宅ローンなどの金融商品から、家計・年金・教育資金といった生活に欠かせないテーマまで、お金にまつわる幅広い相談にあずかれるのが、ファイナンシャルプランナーです。賃貸不動産経営管理士とファイナンシャルプランナーのダブルライセンスで、不動産経営・管理に関する業務に加えて住宅ローン選びや税金対策、不動産投資に関するアドバイス業務なども担えるようになります。
ファイナンシャルプランナーには1級~3級まであり、それぞれ学科・実技試験が用意されています。3級は誰でも受験できますが、2級・3級に挑戦するには類似資格を持つなどいくつかの条件を満たさなければなりません。
ライフスタイルや価値観の多様化により、さまざまな手段を用いて収入を確保するビジネスパーソンや個人投資家が増えています。不動産投資などの資産運用もそのひとつで、彼らをサポートするうえでファイナンシャルプランナーの持つ専門知識と地に足のついたファイナンシャル・プランニング能力が生きてきます。
ダブルライセンスのメリット
知識や実務スキルを補強する目的で、賃貸不動産経営管理士と上記資格とのダブルライセンス取得を目指す方もいます。異なるスキルと独占業務を持つ資格を同時取得することで、活躍フィールドの拡充につながるとともに、顧客からの信頼も厚くなるでしょう。賃貸不動産経営管理士をお持ちの方でさらなるステップアップを目指すなら、関連資格の取得にチャレンジされてみてはいかがでしょうか。