危険物取扱者の資格は、甲種・乙種・丙種があり、そのなかでも乙種は6種類に分かれます。合計8つの種類があり、それぞれ取り扱える危険物の種類が異なります。
甲種試験を受験するには、次の条件のうちどれかひとつを満たす必要があります。
申込みの際は、それぞれ学力・学位などを示す証明書類の提出が必要です。
2017年度の危険物取扱者甲種試験の合格率は、37.6%。16,824名が受験して、合格者は6,329名でした。
全種類の危険物の取り扱いができます。
受験資格は特になく、学歴・経歴関係なくどなたでも受験可能です。
2017年度の危険物取扱者乙種の合格率は、合計で41.3%。1類~6類それぞれの合格率は次の通りです。
4類のみ、合格率が低いのが特徴です。この背景には、4類の受験率が高いこと、4類以外の試験には免除科目があることが考えられます。ちなみに、この年の乙種受験者の数は247,537名。全受験者のうち、8割近くが乙種受験者となります。
乙種4類試験では、ガソリンや軽油・重油といった引火性液体に関する知識が問われます。危険物取扱の実務において、もっとも有効となる範囲だけに、受験者も多い傾向です。
乙種と同じく、学歴・経歴関係なく、どなたでも受験可能です。
2017年度の危険物取扱者丙種試験の合格率は、51.2%。25,829名の受験者のうち、合格したのは13,213名です。
ガソリン、灯油、軽油、重油などの引火性液体が取り扱い可能です。ただし、立ち会いはできません。
甲種 | ||
試験科目 | 問題数 | 合格基準 |
危険物に関する法令 | 15問 | 各試験科目の成績が それぞれ60%以上 |
物理学及び化学 | 10問 | |
危険物の性質並びに その火災予防及び消火の方法 |
20問 | |
乙種 | ||
試験科目 | 問題数 | 合格基準 |
危険物に関する法令 | 15問 | 各試験科目の成績が それぞれ60%以上 |
基礎的な物理学及び基礎的な化学 | 10問 | |
危険物の性質並びに その火災予防及び消火の方法 |
10問 | |
丙種 | ||
試験科目 | 問題数 | 合格基準 |
危険物に関する法令 | 10問 | 各試験科目の成績が それぞれ60%以上 |
物理学及び化学 | 5問 | |
燃焼及び消火に関する基礎知識 | 10問 |
甲種・乙種・丙種の試験科目は、大きく分けると「法令」「物理・化学」「危険物の性質」です。ただし、甲種は、3科目とも全体的に問題の難易度が上がりますので、しっかり対策をとる必要があります。
合格基準は、いずれの試験も3科目すべて60%正解しないと合格できません。たとえ1科目の点数が特別に高くても、別の科目で60%を下回れば不合格となる点に注意が必要です。
甲種試験以外は受験資格もなく、フリーで受けられます。乙種のどの種類を受験するか、あるいは丙種から受けるか迷う方もいるでしょう。就職を目指す業界がどんな危険物を取り扱っているのか、見極めながらチャレンジする種類を選んでください。