看護師と准看護師の違いを解説

名称が似ていることもあり、あまり違いがないと考えている方も多い、看護師と准看護師。
しかし、両者には明確な違いがあり、どちらを目指すかで進むべきプロセスが変わってきます。

今回は、看護師と准看護師の違いをご紹介します。准看護師から看護師になる方法もご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。



目次

  1. 看護師と准看護師の違い
  2. 准看護師になるためのプロセス
  3. 准看護師から看護師へのキャリアアップの方法
  4. まとめ

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看護師と准看護師の違い

看護師と准看護師は、傷病者や高齢者の生活のケアや医師の診療補助を主な業務とした、看護職のひとつです。医師と比較すると、近い距離で患者と接する機会も多く、一般の方にとってもより身近な存在です。

しかし、看護師と准看護師は名前が似ていることもあり、その役割や特徴の違いを理解していない方も少なくありません。こちらでは、看護師と准看護師の違いについて、それぞれの特徴を踏まえてご紹介します。


免許の発行元

看護師と准看護師は、免許の発行元が異なります

看護師免許は、厚生労働大臣が発行する国家資格のひとつであるのに対し、准看護師は都道府県知事が発行する免許です両者の違いについては、「保健師助産師看護師法」に規定されている定義にも表れています。

保健師助産師看護師法 第五条

この法律において「看護師」とは、厚生労働大臣の免許を受けて、傷病者若しくはじよく婦に対する療養上の世話又は診療の補助を行うことを業とする者をいう。

保健師助産師看護師法 第六条

この法律において「准看護師」とは、都道府県知事の免許を受けて、医師、歯科医師又は看護師の指示を受けて、前条に規定することを行うことを業とする者をいう。


ただし、准看護師資格は、都道府県知事が発行する免許ではあるものの、特定の都道府県でしか仕事ができないわけではありません。全国どこの病院でも、准看護師として働くことができます。

※出典:「保健師助産師看護師法」


業務内容・範囲

看護師と准看護師は、業務内容や範囲についての違いは全くありません。医師の診療補助、点滴、採血、血圧の測定、手術の補助、カルテの作成など、看護師が行うすべての業務を准看護師も行います。

両者の業務内容について唯一異なるのは、准看護師は上記業務を自分の判断で行えない点です。看護師は、患者の状態を確認して自らの判断で処置することがありますが、准看護師は看護師や医師の指示に基づいて業務を行わなければなりません。例えば、患者から入浴介助などを頼まれた場合でも、准看護師は担当の看護師や看護師長などの指示を仰いでから作業を行う必要があります。業務効率やスピード感はやや低下するといえるでしょう。


就労場所

看護師と准看護師は、就労できる場所にもあまり違いはありません。病院や診療所を中心に、介護福祉施設や訪問看護ステーション、一般企業など、さまざまな場所で活躍しています。看護師不足を理由に、准看護師を積極的に採用している企業もあるようです。

ただ、厚生労働省は1990年代から看護師制度の一本化を提言していることも覚えておきましょう。将来的には、准看護師が廃止され、看護師のみになる可能性も考えられます。


准看護師ができないこと

看護師と准看護師の最大の違いは、「准看護師にはできないことがある」点です。
前述の自己判断による看護業務に加えて、以下の3つも准看護師には認められていません。

準看護師ができないこと

・自己判断による看護業務
・他の看護師への指示
・看護計画の立案
・管理職への昇進


准看護師は、他の看護師に指示を出すことができません。法律上、あくまで准看護師は看護師や医師から指示を受ける立場であり、指示を出す立場ではないためです。相手が年齢の離れた後輩看護師であっても同様です。

また、准看護師は看護計画を自ら作成することもできません。看護計画とは、患者の入院から退院までの過ごし方や目標などを記したもので、入院患者全員に対して作成されます。看護師は、専門学校や大学で看護計画の立案についてノウハウを学びますが、准看護師は看護計画に関する教育を受けていないため、実務でも作成することはできません。

さらに、准看護師は、基本的に管理職への昇進もできないとされています。准看護師はあくまで現場のプロであり、看護師や准看護師を管理する能力を学ぶ機会は設けられていません。そのため、准看護師として働く以上、看護現場での活躍が求められます。


准看護師になるためのプロセス

准看護師になるためには、各都道府県で年に1回行われる、准看護師試験に合格する必要があります。そして、准看護師試験の受験資格を取得するには、大きく分けて以下の2つのルートがあります。

準看護師になるための2つのルート

・中学校卒業後、准看護師養成所(2年)や高等学校の衛生学科(3年)で必要科目を履修する
・高等学校卒業後、看護大学(4年)や短大、専門学校(3年)で必要科目を履修する


准看護師は、中学校さえ卒業していれば、養成所に入って資格取得を目指すことができるため、大人になってからでもチャレンジが可能です。准看護師養成所とは、准看護師試験の受験資格を得るための勉強を、2年間受けられる専門機関です。准看護師になるために必要な事項のみを学べるため、効率的に学習できます。

また、准看護師養成所には、通常の学校と同じ時間帯に通える全日制と、平日の午後や夜間に授業が行われる定時制の2つのタイプがあります。夜間から授業が行われる養成所を選べば、働きながら准看護師資格の取得を目指すことが可能です。



准看護師から看護師へのキャリアアップの方法

日本看護協会が発表した資料によると、看護師の数は増え続けているものの、准看護師や准看護師養成所の数は減少傾向にあるようです。

※出典:日本看護協会「令和2年看護関係統計資料集」


元々、准看護師は、第二次世界大戦後の看護師不足を背景に誕生した資格です。しかし、近年は医療の高度化・複雑化が進んでおり、看護師・准看護師制度を一本化する動きも見られます。現在、准看護師として活躍している方の中にも、看護師を目指したいと考えている方も多いでしょう。

こちらでは、准看護師から看護師へのキャリアアップの方法をお伝えします。


准看護師から看護師になる方法

看護師になるには、年に1回、例年であれば2月中旬に行われる看護師国家試験に合格する必要があります。そして、現在准看護師として活躍している方が、看護師国家試験の受験資格を得るには、いくつかの方法があります。4年制の看護大学に入り直したり、3年制の専門学校へ通ったりなど、さまざまなルートが考えられますが、最短での合格を目指すなら、2年制の看護専門学校で必要な科目を履修する方法が一般的です。

2年制の看護専門学校は、下記の3つのタイプに分かれており、現在の環境に合わせて学び方を選択できます。

  • 全日制
  • 定時制(昼間・夜間)
  • 通信制

全日制と定時制の看護専門学校は、准看護師の資格を取得していれば受験可能です。ただし、中学卒業後に養成所などを経て准看護師になった場合は、3年以上の実務経験も求められます。

通信制の看護専門学校を受験するには、准看護師の資格に加えて、7年以上の実務経験が必要です。


まとめ

看護師と准看護師は、名前が似ているだけでなく、業務内容の大部分も重なっているため、あまり違いが理解されていない資格です。
しかし、自らの判断で医療行為を行えなかったり、他の看護師への指示が出せなかったりと、業務においては大きな違いがあります。看護師や准看護師を目指す場合は、両者の特徴や違いを理解したうえで、自分に合ったものを選択しましょう。

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