准看護師が看護師資格を得るには
中学や高校卒業後に准看護師の資格を取得した方の中には、現在看護師資格を取得したいと考えている方も多いでしょう。実際、看護師の数は増加傾向にある一方で、准看護師の数は減少しています。
准看護師が看護師資格を取得するには、毎年2月に行われる看護師国家試験に合格する必要があります。しかし、准看護師として働いているだけでは、看護師国家試験の受験資格を得ることはできません。こちらでは、准看護師が受験資格を取得するためのプロセスをいくつかご紹介します。以下の方法の中から、自分に合ったものを選択しましょう。
出典
日本看護協会.「令和2年看護関係統計資料集」.https://www.nurse.or.jp/home/statistics/pdf/toukei04.pdf,(参照 2022-2-10)
看護師学校養成所2年課程を修了する
准看護師が看護師を目指す場合、最短ルートとされているのが看護師学校養成所2年課程を修了し、看護師国家試験を受験する方法です。看護師学校養成所は、看護系専門学校のことで、3年もしくは2年で即戦力として活躍できる知識・技能を身につけます。看護大学とは異なり、一般教養に関する授業がなく、専門分野のみを学べるのが特徴です。
看護師学校養成所に通う場合、設備の充実度や費用面が学校ごとに異なる点に注意する必要があります。私立大学と遜色ない設備を揃えている養成所がある一方、設備が古いままの学校も少なくありません。看護師学校養成所を選ぶ場合は、複数の学校を比較することが大切です。
看護短期大学を卒業する
准看護師が看護師国家試験の受験資格を得るには、看護短期大学を卒業する方法もあります。一般的な看護短期大学は3年制ですが、准看護師の資格を保有している場合は2年で受験資格を獲得できます。
看護短期大学は、看護師として活躍するために必要な専門知識だけでなく、社会に出るために求められる一般教養も学べるのが特徴です。看護師として現場に出るまでの時間よりも、広い視野を身につけたい方におすすめの進路です。
ただし、近年は看護系の4年制大学が増加し、看護短期大学は減少傾向にあります。通いやすい場所に学校がない可能性もあるため、ほかの学校も選択肢から排除しないほうが良いでしょう。
看護大学を卒業する
もう一度しっかり看護について学びたい場合は、看護大学に入り直し、卒業する方法もあります。入学から卒業まで最短で4年かかるため、看護師資格取得までもっとも時間がかかる方法です。看護師学校養成所や短期大学と比較すると現場に出るのは遅れるものの、看護についてより理解を深めたり、別の学問に触れたりする機会になります。
また、看護大学卒業後は、看護師国家試験にチャレンジするだけでなく、大学院に進学する選択肢もあります。大学院では「専門看護師」の資格を取得でき、別のキャリアパスを描くきっかけにもなるのがメリットです。専門看護師とは、特定の分野について高い看護技術と知識を有する看護師のことで、日本看護協会が認定する資格です。