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情報セキュリティ知識の向上に役立つ資格3選

個人情報保護士

個人情報保護法に関する正確な知識を習得するとともに、情報セキュリティにおける実務スキルも備えたエキスパートが、個人情報保護士です。情報流出などの不祥事は信頼失墜などの大きなリスクを生むため、個人情報保護士の取得を推奨する企業は少なくありません。就職活動に励む大学生や、情報セキュリティに携わるビジネスパーソンを中心に多くの受験者が毎年トライしています。

出題範囲

出題分野は大きく「個人情報保護の総論(課題Ⅰ)」と「個人情報保護の対策と情報セキュリティ(課題Ⅱ)」のふたつに分かれます。個人情報保護の分野では、法律をめぐる過去の具体的事例や各種認定制度、条文に対する理解度、さらにはマイナンバー法に関する知識が問われます。情報セキュリティ分野では、リスク分析や管理体制のあり方、オフィスセキュリティにおける具体的な対応策、さまざまなネットワークセキュリティの種類について理解度を問う内容です。

合格基準と合格率

課題Ⅰと課題Ⅱ(ともに50問)いずれも70%以上の正答率で合格となります。

合格率は平均約37%です。合格率は決して高いとは言えないものの、年に4回実施されるため、比較的ライフスタイルに合わせて受験計画を立てやすいメリットがあります。


情報セキュリティ管理士

ネットワーク部門のセキュリティ管理を強化して重要情報を守るには、情報セキュリティに関する深い知識と技術を持つ人材の養成が欠かせません。そのニーズを満たす資格のひとつが、情報セキュリティ管理士です。

情報セキュリティ管理士は、ネットワーク関係の技術者に限らず、膨大な個人情報に触れる機会が多い人事・総務・労務・営業部門などの管理職にも推奨される資格です。現場のトップに情報セキュリティに精通したエキスパートがいることで、より万全な管理体制の構築が可能となるでしょう。

出題範囲

リスク分析と安全対策、情報管理に与えるさまざまな脅威と対策、ソフトウェアやハードウェアに関する問題がメインです。合格点に達すれば、セキュリティ部門における業務コーチングや人材育成を一任できるスキルがあると認定されます。

合格基準と合格率

各項目で70%以上得点すれば合格認定が与えられます。過去データを見ると、平均合格率は50%弱となっています。ふたりに一人が合格できるレベルですので、しっかり対策を立てて勉強時間を確保すればかなりの確率で合格できるでしょう。


情報セキュリティマネジメント試験

「情報セキュリティマネジメント試験」は、独立行政法人である情報処理推進機構が主催する試験です。組織・団体における情報セキュリティのトータル・マネジメントスキルを持つ人材の育成を目指しています。高度なIT環境の適正化を実現するには、情報セキュリティにおける専門家の育成が急務です。今後、業種・職種問わず多くの企業で同資格を持つ人材のニーズが高まっていくでしょう。

出題範囲

試験は午前と午後に分かれて行われます。午前の部は、情報セキュリティの基礎知識や具体的な対策、関連法規、マネジメント、経営管理などを問う試験が行われます。午後の部では、実際の現場で導入されている情報資産管理やリスクアセスメント、IT利用における情報セキュリティなどの出題を通して、実務スキルの有無を問うと言う内容です。

合格基準と合格率

午前・午後の試験ともに60%以上の得点で合格となります。2017年度試験の合格率は、58.4%という結果でした。ちなみに、同試験が導入された2016年の初回試験の合格率は88%。少しずつ難易度が上がっており、これから合格率の推移に変化が見られるかもしれません。

情報セキュリティの専門家が求められている

今回ご紹介した3つの資格が持つ意義は、情報セキュリティの知識と実務スキルを習得するうえで重要です。資格は、理解度を示すバロメーターであり、人材評価のツールとなります。デジタル化の流れは今後も加速していくことが予想されるだけに、個人情報保護士をはじめとする専門家の増加が望まれます。