【公務員試験人物試験の裏事情】面接官は受験生のどこを見ているか

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面接において、受験生側は自分を売り込もうと各々必死ですが、それが「そんな返答は求めていない」と言う採用側とのミスマッチにつながっています。
面接では自分本位ではなく、採用する側が何を求めているのか、と言う面接官の立場になることが大切です。

(スタディングの講座も含めて)多くの面接講座では、「試験は公平に審査される」と言う前提で対策を講じます。
しかし、実際に蓋を開けて、合格者と回答内容の相関を吟味してみると、そこにはかなりの偏りがあります。

明らかに合格水準に達している人が落ちていたり、あまり内容が充実していないのに合格している現象が多く見受けられるのです。
これは、筆記試験ではあり得ない分布です。

この不合理的な結果こそが、人物試験の特徴と言えるかもしれません。
人物試験は面接官と言う生身の人間が判断します。

そして人は無意識のうちに「不合理な判断」をしてしまう、主観的感情に支配された生き物です。
今回は、これまでタブーとされてきた「人物試験の不合理性」からアプローチし、好き嫌いの差別にまみれた人物試験を丸裸にしていきます。

記事の最後に永田講師の動画があります!
ぜひ講義をご体験下さい!

永田講師 この記事を書いた人 永田 英晃 

判断推理・空間把握・現代文・社会科学
人物試験対策 担当

河合塾などの大手大学受験予備校にて医系講座、東大講座を歴任し、公務員試験対策予備校でも国家公務員総合職講座など常に最高レベルの担当をしてきた。様々な啓発技術を融合したオリジナル指導を実践し、最大手予備校模試での全国1位や、都内トップ高校での学年1位などを輩出。東京大学や京都大学をはじめ多数の生徒を合格へと導く。

現在は主に公務員試験対策、就職試験対策、教員採用試験対策、キャリアコンサルティング、教員向け研修の講師を務め、抜群の合格率・内定率を誇る。首都圏を中心に北海道、北陸、中部、関西など日本全国の大学にて講座を受け持っている(登壇実績約70大学)。



面接とは、合法的に差別される場


冒頭でもお伝えしたように、面接官は機械ではなく生身の人です。
綺麗事は抜きにして、人は好きか嫌いかで多くを判断しています。

勿論、表向きは「客観的に判断する」「面接官の個人差が出ないように配慮」とされ、面接官本人に聞いたとしても「主観や好き嫌いは一切入れていません」と言うでしょう。
それが所謂「大人の建前」と言うものです。

皆さんは、子供の頃、「大人から依怙贔屓されている」と感じたことはないでしょうか。
また美男美女は優遇される現状を腹立たしく思ったことも多くあるでしょう。

私も中学の時に、理科の先生を尊敬していることを公言していたら、テストで60点を取っても5段階評価で「5」を付けてもらえました。
一方で、社会科の先生の考え方に異議を唱えたら、テストで100点満点を取っても「4」しか付けてもらえませんでした。

テストの点数は客観的ですが、評定は教師の主観で決められます。
そして主観には「好き嫌い」が大きく影響するのです。

世の中では、当たり前のように好き嫌いを元にした差別が横行しています。
出自や家柄、性別の差別は解消されても、生身の人間によって形成されている以上、好き嫌いをベースにした差別が消えることはありません。

そして合法的に差別するのが試験であり、その中でも人格を含めた「人そのもの」を差別して選抜するのが人物試験です。
よく不採用の際に受験生はひどく落ち込むと言いますが、露骨に差別され、NOを突き付けられる訳なので落ち込んで当然です。

人物試験で合格する人には「人として優れている」不合格になる人には「人として欠陥品」と言うレッテルが貼られているようなものです。
こんな差別主義の試験が何故平然と実施されているのでしょうか?

まずはその辺りの試験制度の変遷から紐解いていきます。



【試験制度の変遷】筆記試験は公平、人物試験は不公平


行動経済学と言う理論があり、その中でも「人間は不合理な行動をする」ことが前提とされています。
つまり、採用官の主観的な匙加減で合格不合格が決められてしまうのが人物試験です。

昔は出自や家柄で平然と差別され、いくら努力をしても賤しい身分では合格できないような時代がありました。
しかし、それでは不公平であり、優秀な人材を採用することができません。

よって、登場したのが筆記試験です。
家柄や出自などは一切、関係無く、試験の点数だけで単純に上から順に採用していく方式が採られました。

これで採用官の主観的な匙加減で差別されることなく、優秀な人材を採用できるようになったかと思いきや、そうではありません。
筆記試験の点数を取ることだけが目的化してしまい、「筆記試験しかできない人」が合格するようになってしまったのです。

当然、この人たちは採用されても仕事ができないため、使い物にならず、すぐに退職し、結局、筆記試験しかできないので、塾や予備校の先生になります。
そこで、筆記試験にしか使えないテクニックを教え、「筆記試験のスペシャリスト」を養成し、その人もまた合格後の仕事に適応できず、テクニック伝導師へ転身し・・・。

このようにして生まれたのが受験産業というマーケットです。
外から見ると、クイズの好きな人がクイズ研究をしている、と言う感じですが、公務員の仕事はクイズではないため、「これは採用試験として意味がないのでは?」と言う声が上がりました。

クイズ早押し選手権をやっている本人達は真剣そのものですが、客観的な視点から見れば単なる茶番です。
次第に、手段が目的化し、受験者がクイズマニアばかりになってしまうと言う弊害が生じます。

そこで、もう少し実務に根差し、人物試験が重視されるようになったのです。
歴史上、科挙などの多くの試験制度が、採用後の仕事ではなく、試験突破そのものが目的となってしまった結果、小手先のテクニック選手権に陥り廃止されていきました。

公務員試験に限らず、多くの試験で筆記重視が見直され、人物試験重視の傾向が強くなっていきます。
しかしながら、そうすると今度は筆記試験の長所であった「公平性」の側面が怪しくなってきます。

さすがに今のご時世で出自や家柄で落とされることは無いでしょうが、面接官の好き嫌いが大きく影響してしまうことは否めません。
人間は機械ではなく感情のある生き物です。

いくら客観的に審査したとしても、無意識のうちに好き嫌いが入っています。
人間が見る以上、感情による不合理性は排除し得ないのです。



【コラム】試験制度と権力者


試験制度は権力者によって決定されます。
筆記試験の点数のみで合否が決まるのは、ある意味、実力本位であり、たとえ貧乏な家庭で生まれ育ったとしても、点数が良ければ合格できます。

それでも、お金があれば塾や予備校などでクイズの専門家に小手先のテクニックを教えてもらい、点数をお金で買うことができます。
よって、お金に余裕のある人が優位であり、権力者側に有利な試験制度でした。

ところが、インターネットや無料動画サービスが普及し、お金が無くても情報を得ることができるようになりました。
すると、お金がない貧乏な出自の者でも筆記試験で点数が取れるようになります。

ちなみに、私が小学4年生の時に父親が病気になってしまい、一転して国から生活保護を受ける程の貧しい境遇になってしまったため、家にお金がありませんでした。
それでも、高校も大学も授業料免除に該当したため、ほとんどお金を使わずに進学することができました。

また、今も富裕層が中心の都心教育機関と、貧困層が多い地方での出張講座の両方で指導経験がありますが、受講生の能力の差を感じたことは一度もありません
寧ろ、地方の人の方が頭が柔軟で賢い印象があります。

つまり、教育格差は是正され、全ての者に平等にチャンスが広がっているのです。
すると、今度は相対的に権力者側の優位性が薄くなります。

権力者は自身の子どもが合格しやすい制度にしなければ、自分の身が危ぶまれます。
そこで、実力のある者が逆転できる一発勝負の筆記試験を取り止め、ある程度の品位(育ちの良さが滲み出る雰囲気)が求められる人物試験中心に変えて行ったのです。

頭の良さでは貧富の差はありませんが、「敬語を上手く使える能力」「良い子を演じる能力」などの好感度は圧倒的に富裕層の方が高いと感じます。
近年、貧富の差が合否に比例すると言われるのは、教育格差よりも、試験制度が人物試験重視になり、富裕層が優位になった点が大きいと分析しています。

誰もが平等にチャンスのある時代から、出自に拘束される時代に逆戻りです。
このままいくと、「貴族の子は貴族、農民の子は農民」の世の中に戻ってしまうかもしれませんね。



面接官の好き嫌いによる不合理な判断


さて、いくら好感度が重要と言っても、「整形すれば合格するんだ」と早合点してはいけません。
表面だけ直したところで、根暗であったり心が荒んでいては、不気味さが増すだけです。

人の好感度は、その人の過去から積み重なったものであり、表面だけ繕っても心の奥底から滲み出る人間性を変えるのは難しいと言えます。
そして、この人間性が実は最も重要な問題なのです。

例えば、「趣味は散歩です」と言った時に、爽やかな青空の下でルンルンと歩いている姿がイメージされる人もいれば、薄気味悪い深夜の挙動不審な徘徊をイメージされる人もいるでしょう。
この場合、前者はプラスのイメージで受け取られ、後者はマイナスのイメージで受け取られます。

何もしていないのに、常に周囲から嫌われている人は、言動が全てマイナスイメージで受け取られてしまっているのです。
ここでハッキリ断言すると、「面接で落ちる人」はズバリ、「好感度の低い人」です。

「好感度」と言う評価項目が露骨に存在する訳ではありません。
しかし、好感度の低い人は、回答にマイナスフィルターがかかり、各項目の点数が低くなってしまうのです。

ここでは実際に自分が面接官になったつもりで、点数を付けてみます。
まずは、相手の受験生を「自分の知人の中で最も嫌いな人間」を想定してみてください。

面接官(あなた)
「休日は何をして過ごしていますか?」

相手(嫌われ者をイメージ)
「はい。私は休日は外で散歩をするようにしています。近所の細い道などを歩いてみると、面白いお店を見つけたり、新しい発見があったりします。」


文章だけを見れば普通の回答ですが、好感度が低いため、面接官の頭に思い浮かぶ連想は、

休日は外で散歩
→友人がいないので一人で不気味に徘徊。

細い道などを歩いていると
→細い道で向こうから歩いてきたら、すれ違う通行人は警戒するだろう。

面白いお店を見つけたり、新しい発見があったりします
→匿名でネットに悪口を書いてる人とかいるよな。


となり、何も悪いことをしていないのに低評価となってしまいます(わかりやすいように、やや極端に連想しました)。
さて、今度は相手の受験生を、「自分の知人の中で最も好きな人(好感度の高い人)」を想定して、面接評価をしてみます。

面接官(あなた)
「休日は何をして過ごしていますか?」

相手(好きな人をイメージ)
「はい。私は休日は外で散歩をするようにしています。近所の細い道などを歩いてみると、面白いお店を見つけたり、新しい発見があったりします。」


好感度が高いため、これを聞いた時の連想は、

休日は外で散歩
→とても健康的だ!

細い道などを歩いていると
→好奇心がある!

面白いお店を見つけたり、新しい発見があったりします
→常に情報を集めている柔軟な人だ!


と、高評価になることでしょう。

尚、言葉に他の要素が伴って、別の意味として解釈される現象は、語用論と言う領域で「含意」として研究が進んでいます。
今後は、この「含意」をどうコントロールできるかが、面接の主な対策として位置づけられると思われます。



キミはこの隠されたファクターに気付けるか!?


ここまで読んで憤慨した読者も多いと思います。
しかし、残念ながら、実際にこのように、同じ発言でも面接官の心の奥底でかなりフィルターをかけられて評価されているのが現実です。

そう言うあなたも他人の言動を受け取る時、無意識のうちにこのような好感度フィルターを作動させているはずです。
嫌われ者のレッテルを貼られてしまった受験生の声が聞こえます。

「こんな評価の仕方では、正しく判定できないじゃないか!」
ところがどっこい、むしろこちらの評価方法の方が公務員の適性を的確に選別できるのです。

いくら発言の内容が完璧だったとしても、行政の窓口に嫌われ者のオーラがプンプンする人を置く訳にはいきません。
住民からのクレームは、発言内容よりも発言の仕方や好感度の方に圧倒的に要因があります。

高い倍率の面接を通過するには好感度だけではなく内容も重要ですが、落ちる人の要因は「好感度が低いから」「嫌われ者だから」が根本理由であるケースが圧倒的に多いのです。
勿論、表向きにはこのような理由は隠されます。

これも当たり前のことで、あなたも嫌いな人から外出に誘われた時に、「あなたのことが嫌いなので、一緒に行きたくありません」とは言わず、「すいません。その日は用事があるので」と嘘をついて断るはずです。

この世は本音と建前で出来ています。
人物試験では、建前をしっかり固めた上で、相手の面接官の心の中に入る、つまり「この人と仕事をしたいなあ」と思わせることが最も重要です。



まず好感度!次に内容!


では、好感度を上げるにはどうすれば良いのでしょうか。
それは、面接の時だけではなく、常日頃から好感度に注意を払って生活することです。

しかしケースバイケースで気にしていては周囲に不自然な印象を与えてしまうため、まずは全体としての物真似から入りましょう。
知人の中で好感度の高い人や、好感度が高い有名人やアナウンサーになりきって、自分の言動を演じてみます。

まずは演じるところからスタートです。
すると周囲が、「この人は素敵な人だ」と認識し、それ相応の態度で接してくれるようになります。

周囲から信頼や評判を得ると、何だか本当に「自分は素敵な人間だ」と感じるようになり、自信や風格が生まれます。
最初は演技ですが、それを他者と言う鏡に反射させ、自身の好感度を劇的に高めることができるのです。

そして、好感度の次に落とされる要因となるのは、外見は良いが中身が無い人です。
雰囲気はとても素敵なのに話すとどんどんボロが出て、「あの人、黙ってたら素敵なのに」と言う評価をされます。

日常生活では「黙って空気を察してもらう」と言う技を繰り広げることができますが、面接で黙ってしまったら、微妙な空気が流れ地獄の時間が訪れるだけです。
そして、採用後も住民からの問いかけに黙り込んでしまったら、それは単なる「不親切な公務員」と言う評価になってしまいます。

もちろん、ただ話すだけでなく、回答内容にも十分に気を付けていきましょう。
こちらにダメ回答をまとめたので是非、参考にしてください。

【減点必至!】公務員試験面接で一発アウトのダメ回答例まとめ



何度も言いますが、面接は何も特殊な技能ではなく、「みんなに好かれる人は公務員としても好かれる」「みんなに嫌われる人は公務員としても嫌われる」と言う極々当たり前の基準に則っています。
これを面接対策だからテクニックで乗り切ろうと、鏡に向かって笑顔の練習をするなど愚の骨頂です。

誰にでも好かれる人とは、作り物の笑顔ではなく、心の底から自然と笑顔が湧き上がる人、周りも思わず笑顔になる人です。
誤魔化しや小手先の技術ではなく、日々、感謝の心を忘れず、明るく前向きに温かい心で生きることが、実は最大の人物試験対策になるのです。

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