03憧れが強まり
「法律系資格の登竜門」への挑戦を決意
――Webデザインの道に進みながらも、弁護士への憧れの気持ちは持ち続けていたのですか?
交通事故処理の書類作成も引き続き行っていたので、弁護士さんとの関わりは続いていました。弁護士さんと一緒に手続きを進めているうちに、「自分はこういう仕事に向いているかも」と思うようになりました。弁護士は人をサポートする仕事だと感じたのですが、私も昔からリーダーよりも誰かを支える立場のほうが性に合うんです。
一方で、近年のWeb業界はAIの台頭がめざましく、自分がWebデザインの仕事をこの先10年も20年も続ける姿を想像できずにいたんです。そのこともあって「弁護士になりたい」との想いがより一層強くなっていきました。(写真はWebデザイナーとして働いているときのもの。本人提供)
そこで考えたのが行政書士への挑戦です。「法律系資格の登竜門」と言われる行政書士試験に合格できないようなら、司法試験なんて夢のまた夢だと思いました。
――司法試験という高みに向けて、法律の世界の足がかりに資格を活用したわけですね。
自分が法律関係の職業に向いているのかを知りたかったことも理由です。適性を見極めるための第一歩として、そして司法試験に挑戦するための条件として、行政書士試験の合格を自分に課しました。
また、並行して宅建士の勉強も始めました。こちらは司法試験への足がかりというより、取得すれば「将来のための保険」になりそうだと思ったのが理由です。不動産売買の事業をしている人や不動産会社の後継者を探している人が身近にいて、宅建士のニーズの高さを肌で感じていたので。試験科目の一部が行政書士試験と重なっていた点も挑戦の後押しになりました。