1次試験は、科目合格だけを狙って受験する人もいるため、見かけ上の合格率よりは合格しやすくなっています。逆に、2次試験は、1次をクリアした人だけが受験してくるため、1次よりも難しくなります。よって、学習の始めの段階から2次試験を意識した勉強をしておくことが重要です。1次試験は足切りで、2次試験が本番と思っておくと良いでしょう。
1次試験と2次試験の共通点を見ると、1次と2次を一緒に勉強する効率的な方法が分かります。まず、それぞれの科目の大まかな関係を表すと以下のようになります。
これを見ると、1次試験の科目でも2次試験と関連が強いものと、ほとんど関係が無いものがあるものが分かると思います。
2次試験から見たときに、特に重要な1次試験の科目は、「企業経営理論」、「運営管理」、「財務・会計」です。この3科目は、2次試験の内容に直接関連します。また、科目の中でも2次試験と関連が深い部分と、そうでない部分が存在します。
また、「経営情報システム」も2次試験に関係します。ただし、細かいITの知識はほとんど問われることは無く、経営から見たときにどのような情報やシステムが必要になるかという方向性を問われることがほとんどです。
「中小企業経営・中小企業政策」は、ほとんど直接は2次試験で出題されることはありませんが、中小企業白書で取り上げられているような昨今の中小企業の経営課題に関連したテーマで出題されることは考えられます。
逆に、ほとんど2次試験に関連しないのは、「経済学、経済政策」と「経営法務」です。この2科目はほぼ1次試験対策だけと考えてよいでしょう。