商法-会社関係訴訟
予備試験平成27年 第26問

司法試験ピックアップ過去問解説

問題

会社関係訴訟に関する次の1から5までの各記述のうち,正しいものを2個選びなさい。


1.株主代表訴訟を提起した株主は,株式交換によりその訴訟の係属中に株主でなくなった場合でも,その対価として株式交換完全親会社の株式を取得したときは,原告適格を失わない。

2.会社法上の公開会社において,株主代表訴訟を提起することができる株主は,6か月前から引き続き株式を有している必要があるが,この期間は,定款の定めにより伸長することができる。

3.株主代表訴訟は,退任後の取締役を被告として提起することができない。

4.取締役を選任した株主総会決議の取消しの訴えは,その取締役を被告として提起することができる。

5.判例によれば,株主は,自己に対する株主総会の招集手続に瑕疵がない場合でも,他の株主に対する招集手続に瑕疵があるときは,そのことを理由として,株主総会決議の取消しの訴えを提起することができる。



解答・解説

解答:1、5

1 正しい

株主代表訴訟(847条1項)を提起するためには、株式を6カ月間継続保有する株主でなければなりませんが、訴訟係属中に株主でなくなったとしても、その者が当該株式会社の株式交換又は株式移転により当該株式会社の完全親会社の株式を取得したとき(851条1項1号)、その者が当該株式会社が合併により消滅する会社となる合併により、合併により設立する株式会社又は合併後存続する株式会社若しくはその完全親会社の株式を取得したとき(同項2号)には、訴訟追行を続けることができます(=原告適格を失いません)。

したがって、記述1は正しいといえます。

2 誤り

株主代表訴訟の要件である株式の継続保有要件は、定款で短縮することはできますが(847条1項かっこ書き)、伸長することはできる旨の規定はなく、できないと解されています。

したがって、記述2は誤っています。

3 誤り

株主代表訴訟は、役員等が会社に対して負う責任を追及するための訴えであるため、いったん役員等が株主代表訴訟の対象となる責任を負った以上、その後に役員等を退任したとしても、その役員等を被告とすることができると解されています(東京地判H6.12.22参照)。退任することで責任を免れることを認めるべきではないとの考えによるものといえます。

したがって、記述3は誤っています。

4 誤り

株主総会決議の取消しの訴えの被告は当該株式会社と定められており(834条17号)、当該決議の内容が取締役の選任であったとしても、当該取締役は被告適格を有しません(最判S36.11.24)。

したがって、記述4は誤っています。

5 正しい

判例は、他の株主に対する招集手続の瑕疵を理由にする株主総会決議取消しの訴えも提起することができるとしています(最判S42.9.28)。

したがって、記述5は正しいといえます。

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