スタディング
資格合格パートナー「スタディング」
  • 全講座一覧
    • 中小企業診断士
    • 技術士
    • 販売士
    • 危険物取扱者
    • メンタルヘルス・マネジメント®検定
    • 司法試験・予備試験
    • 司法書士
    • 行政書士
    • 弁理士
    • ビジネス実務法務検定試験®
    • 知的財産管理技能検定®
    • 個人情報保護士
    • 社会保険労務士
    • 公認会計士
    • 税理士
    • 簿記
    • FP
    • 外務員
    • 貸金業務取扱主任者
    • 宅建士
    • マンション管理士/管理業務主任者
    • 賃貸不動産経営管理士
    • 建築士
    • ITパスポート
    • 情報セキュリティマネジメント
    • 基本情報技術者
    • 応用情報技術者
    • ITストラテジスト
    • ネットワークスペシャリスト
    • データベーススペシャリスト
    • スタディングテック
    • 公務員
    • TOEIC® TEST
    • コンサルタント養成講座
    • 登録販売者
    • 看護師国家試験
    • 保育士
  • 法人のお客様
  • お問い合わせ
スタディング
司法試験・予備試験講座

刑法-放火等の罪
予備試験平成26年 第8問

司法試験ピックアップ過去問解説
Xポスト

問題

放火等の罪に関する次の1から5までの各記述を判例の立場に従って検討した場合,正しいものはどれか。


1.Aは,Bが居住する家屋に隣接する無人の倉庫に灯油をまいて放火したところ,B居住の家屋にまで延焼したが,Aは,B居住の家屋に延焼することまで予想していなかった。その倉庫がB所有のものであった場合,Aには延焼罪(刑法第111条第1項)が成立する。


2.Aは,無人の倉庫に放火しようとして,その倉庫に灯油をまいてライターで火をつけたが炎は燃え上がらず,燃焼には至らなかった。その倉庫がA所有のものであった場合,Aには非現住建造物等放火罪(刑法第109条第2項)の未遂罪が成立する。


3.Aは,無人の倉庫に放火するためにこれに使用するガソリンとライターを持ってその倉庫に向かっていたところ,Aに不審を抱いた警察官から職務質問を受け,倉庫に放火するには至らなかった。その倉庫がA所有のものであった場合,Aに放火予備罪(刑法第113条)は成立しない。


4.Aは,A所有の倉庫に放火しようと考え,その倉庫の近くの消火栓から放水できないように同消火栓に工作をしたが,放火するには至らなかった。Aには消火妨害罪(刑法第114条)が成立する。


5.Aは,無人の倉庫に灯油をまいて放火し,これを焼損したが,公共の危険は生じなかった。その倉庫が火災保険の付されたA所有のものであった場合,Aに非現住建造物等放火罪(刑法第109条第1項)は成立しない。



解答・解説

解答:3

1 誤り

延焼罪(111条1項)が成立するのは、「第百九条第二項又は前条第二項の罪を犯し、よって第百八条又は第百九条第一項に規定する物に延焼させたとき」です。

109条2項は自己所有の場合の非現住建造物等放火罪、110条2項は自己所有の場合の建造物等以外放火罪です。

Aが放火したのはB所有の建造物等以外であるため、延焼罪(111条1項)は成立しません。したがって記述1は誤っています。

2 誤り

自己所有の場合の非現住建造物等放火罪(109条2項)が成立するためには、「ただし、公共の危険を生じなかったときは、罰しない。」と定められているとおり、「公共の危険」の発生が要件となっています。

Aは自己所有の倉庫(非現住建造物)に放火してはいますが、燃焼には至っていないことから、公共の危険を生じていないといえます。

また、放火罪の未遂が罰せられるのは108条と109条1項という、「(具体的)公共の危険」の発生が要件とされていない罪です。

したがって、記述2は誤っています。

3 正しい

放火予備罪は、「第百八条又は第百九条第一項の罪を犯す目的で、その予備をした者は、二年以下の懲役に処する。ただし、情状により、その刑を免除することができる。」(113条)と定められており、Aが放火しようとした自己所有の非現住建造物(109条2項)は対象外です。

したがって、Aに放火予備罪は成立しないため、記述3は正しいといえます。

4 誤り

消化妨害罪(114条)は、「火災の際に、消火用の物を隠匿し、若しくは損壊し、又はその他の方法により、消火を妨害した者は、一年以上十年以下の懲役に処する。」と定められており、「火災の際に」妨害することが要件となっています。

Aは火災に先立って工作をしているため、消化妨害罪の構成要件に該当しません。したがって、記述4は誤っています。

5 誤り

自己所有の非現住建造物に放火した場合、「公共の危険」の発生が要件とされています。しかし、それが保険に付されたものであった場合には、他人の物を焼損した場合と同様に解されます(115条)。

Aが放火したのはA所有の倉庫ではありますが、火災保険が付されていることから、他人所有の倉庫と同様に解することになります。この場合、「公共の危険」の発生は要件とされていません。したがって、Aには非現住建造物等放火罪(109条1項)が成立することになるため、記述5は誤っています。

115条(差押え等に係る自己の物に関する特例)
第百九条第一項及び第百十条第一項に規定する物が自己の所有に係るものであっても、差押えを受け、物権を負担し、賃貸し、又は保険に付したものである場合において、これを焼損したときは、他人の物を焼損した者の例による。

予備試験 2025年 短答過去問ラーニング

※法令については2025年試験対策に準拠しております。

ピックアップ過去問解説一覧に戻る


もっと知りたい司法試験、予備試験

司法試験・予備試験講座を、今すぐ無料でお試しできます!
無料会員登録で4大特典を進呈!

短期合格セミナー 学習スタートガイド冊子
民法判例論証30 10%OFFクーポン
お申込み後すぐに受講が試せる!
自動契約・更新はありません
無料会員登録(特典を入手)
▲
講座一覧
  • 中小企業診断士
  • 技術士
  • 販売士
  • 危険物取扱者
  • メンタルヘルス・マネジメント®検定
  • 司法試験・予備試験
  • 司法書士
  • 行政書士
  • 弁理士
  • ビジネス実務法務検定試験®
  • 知的財産管理技能検定®
  • 個人情報保護士
  • 社会保険労務士
  • 公認会計士
  • 税理士
  • 簿記
  • FP
  • 外務員
  • 貸金業務取扱主任者
  • 宅建士
  • マンション管理士/管理業務主任者
  • 賃貸不動産経営管理士
  • 建築士
  • ITパスポート
  • 情報セキュリティマネジメント
  • 基本情報技術者
  • 応用情報技術者
  • ITストラテジスト
  • ネットワークスペシャリスト
  • データベーススペシャリスト
  • スタディングテック
  • 公務員
  • TOEIC® TEST
  • コンサルタント養成講座
  • 登録販売者
  • 看護師国家試験
  • 保育士
スタディングについて
  • 運営会社
  • IR情報
  • 採用情報
  • お知らせ・ニュース
  • メディア掲載
  • キャンペーン一覧
  • 学習Q&A
コラム
  • 資格取得 お役立ち情報
  • もっと知りたい診断士
  • もっと知りたい税理士
  • もっと知りたい司法試験・予備試験
  • もっと知りたい司法書士
  • もっと知りたいFP(ファイナンシャル・プランナー)
資格情報メディア
  • 資格取得エクスプレス
ご利用ガイド
  • ご購入方法について
  • ご利用環境について
  • お問い合わせ
パートナー募集
  • アフィリエイトプログラム
ソーシャルネットワークアカウント
  • Facebook
  • X
  • LINE
  • YouTube
法人のお客様へ
  • スタディング法人導入のご案内
  • 社員教育をカンタンに。クラウド型eラーニング「エアコース」
転職をお考えの方へ
  • 資格を活かす転職 スタディングキャリア
アプリダウンロード
appstoreスタディング公式アプリ
googleplayスタディング公式アプリ

※このアプリでは購入したコースが利用可能です。コースはウェブサイトよりご購入ください。

©KIYO Learning Co., Ltd.
  • トップページ
  • 法律に基づく表示
  • 利用規約
  • プライバシーポリシー
  • サイトマップ
  • 表示 :
  • PC
  • スマートフォン
  • スタディング公式Facebook
  • スタディング公式X
  • スタディング公式LINE
  • スタディング公式YouTube