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司法試験・予備試験講座

憲法-選挙制度
司法試験平成27年 第16問

司法試験ピックアップ過去問解説
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問題

選挙に関する次のアからウまでの各記述について,最高裁判所の判例の趣旨に照らして,正しいものには○,誤っているものには×を付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選びなさい。


ア.衆議院議員選挙における1人別枠方式については,人口の少ない県に居住する国民の意思をも十分に国政に反映させるという目的は合理的であるが,その結果生じる投票価値の較差が過大であるから違憲である。


イ.国民の選挙権を制限するためには,そのような制限をすることがやむを得ないと認められる事由がなければならないが,選挙権の保障には投票をする機会の保障は含まれないため,投票機会の確保のための措置を採るか採らないかについては広汎な立法裁量が認められる。


ウ.衆議院議員選挙では,小選挙区の候補者のほか,所属する候補者届出政党にも選挙運動が認められており,無所属の候補者は政見放送ができないなど非常に不利であるが,他に十分な手段があるため,政策・政党本位の選挙制度の実現のための立法裁量の範囲を逸脱していない。


1.ア○ イ○ ウ○  2.ア○ イ○ ウ×  3.ア○ イ× ウ○
4.ア○ イ× ウ×  5.ア× イ○ ウ○  6.ア× イ○ ウ×
7.ア× イ× ウ○  8.ア× イ× ウ×



解答・解説

解答:7

ア 誤り

最大判平成23年3月23日の内容を問う設問です。

1人別枠方式とは、衆議院議員選挙において、その選挙区の数を配分するに当たり、まず各都道府県にあらかじめ1を配当し、残りを人口比に応じて配当するというものをいいます。

上記判例は、1人別枠方式の意義について一定の理解を示したものの、その目的が合理的とは述べず、本件選挙時においては合理性は失われていたとしています。したがって、設問前段は誤っています。

また、投票価値の較差が過大であるから違憲とはしておらず、投票価値の平等の要求に反する状態に至っていたとはしつつも、憲法上要求される合理的期間内に是正がされなかったとはいえないため、違憲とはしませんでした。したがって、設問後段も誤っています。

判例-最大判平成23年3月23日
「1人別枠方式の意義については、人口の少ない地方における定数の急激な減少への配慮という立法時の説明にも一部うかがわれるところであるが、・・・新しい選挙制度を導入するに当たり、直ちに人口比例のみに基づいて各都道府県への定数の配分を行った場合には、人口の少ない県における定数が急激かつ大幅に削減されることになる・・・点への配慮なくしては選挙制度の改革の実現自体が困難であったと認められる状況の下で採られた方策である・・・そうであるとすれば、1人別枠方式は、おのずからその合理性に時間的な限界があるものというべきであり、新しい選挙制度が定着し、安定した運用がされるようになった段階においては、その合理性は失われる・・・本件選挙時においては、本件選挙制度は定着し、安定した運用がされるようになっていたと評価することができるのであって、もはや1人別枠方式の上記のような合理性は失われていたものというべきである。」
「1人別枠方式がこのような選挙区間の投票価値の較差を生じさせる主要な要因となっていたのであって、その不合理性が投票価値の較差としても現れてきていたものということができる。そうすると、本件区割基準のうち1人別枠方式に係る部分は、遅くとも本件選挙時においては、その立法時の合理性が失われたにもかかわらず、投票価値の平等と相容れない作用を及ぼすものとして、それ自体、憲法の投票価値の平等の要求に反する状態に至っていた・・・(しかしながら、)憲法上要求される合理的期間内における是正がされなかったとはいえず、本件区割基準規定及び本件区割規定が憲法14条1項等の憲法の規定に違反するものということはできない。」


イ 誤り

最大判平成17年9月14日の内容を問う設問です。

最高裁は、選挙権の制限のためには、やむを得ないと認められる事由がなければならないとしています。したがって、設問前段は正しいといえます。

また、最高裁は投票をすることによって国の政治に参加することができる権利を保障しているとしています。したがって、設問後段は投票をする機会の保障は含まれないとした点で誤っています。

判例
「国民の代表者である議員を選挙によって選定する国民の権利は、国民の国政への参加の機会を保障する基本的権利として、議会制民主主義の根幹を成すものであり、民主国家においては、一定の年齢に達した国民のすべてに平等に与えられるべきものである。」
「15条1項において、公務員を選定し、及びこれを罷免することは、国民固有の権利であると定めて、国民に対し、主権者として、両議院の議員の選挙において投票をすることによって国の政治に参加することができる権利を保障している。」
「国民の選挙権又はその行使を制限することは原則として許されず、国民の選挙権又はその行使を制限するためには、そのような制限をすることがやむを得ないと認められる事由がなければならない」


ウ 正しい

最大判平成11年11月10日の内容を問う設問です。

最高裁は、特に政見放送についての差異について、その影響の大きさを考慮して無所属の候補者への不利益(差異)が十分に合理的といえるか疑問としつつ、結論としては裁量の限界を超えているとはしませんでした。したがって、設問は正しいといえます。

判例-最大判平成11年11月10日
「選挙制度の仕組みの具体的決定は、国会の広い裁量にゆだねられている・・・そして、選挙運動をいかなる者にいかなる態様で認めるかは、選挙制度の仕組みの一部を成すものとして、国会がその裁量により決定することができるものというべきである。」
「候補者届出政党に所属する候補者とこれに所属しない候補者との間に選挙運動の上で差異を生ずることは避け難いところであるから、その差異が一般的に合理性を有するとは到底考えられない程度に達している場合に、・・・国会の裁量の範囲を逸脱するというべきである。」
「自動車、拡声機、文書図画等を用いた選挙運動や新聞広告、演説会等についてみられる選挙運動上の差異は、・・・候補者届出政党に所属しない候補者も・・・行うことができるのであって、・・・国会の裁量の範囲を超え、憲法に違反するとは認め難い。・・・候補者届出政党にのみ政見放送を認め候補者を含むそれ以外の者には政見放送を認めないものとしたことは、政見放送という手段に限ってみれば、・・・単なる程度の違いを超える差異を設ける結果となるものである。・・・ラジオ放送又はテレビジョン放送による政見放送の影響の大きさを考慮すると、・・・大きな差異を設けるに十分な合理的理由といい得るかに疑問を差し挟む余地があるといわざるを得ない。しかしながら、右の理由にも全く根拠がないものではないし、政見放送は選挙運動の一部を成すにすぎず、その余の選挙運動については候補者届出政党に所属しない候補者も十分に行うことができるのであって、・・・政見放送が認められないことの一事をもって、選挙運動に関する規定における候補者間の差異が合理性を有するとは到底考えられない程度に達しているとまでは断定し難いところであって、これをもって国会の合理的裁量の限界を超えているということはできない」

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