民法-相続の承認及び放棄
司法試験平成25年 第35問

司法試験ピックアップ過去問解説

問題

相続の承認及び放棄に関する次のアからオまでの各記述のうち,誤っているものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。

ア.相続の放棄をした者は,自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内であっても,これを撤回することはできない。

イ.唯一の相続人が単純承認をした場合,相続人が被相続人に対して有していた貸金債権は,その債権が第三者の権利の目的である場合を除き,混同により消滅する。

ウ.相続人が,自己のために相続が開始した事実を知りながら,限定承認又は相続放棄をする前に相続財産の全部又は一部を処分した場合,当該処分が保存行為に該当するときであっても,単純承認をしたものとみなされる。

エ.相続の放棄をした者は,その放棄によって相続人となった者が相続財産の管理を始めることができるまで,善良な管理者の注意をもって,その財産の管理を継続しなければならない。

オ.限定承認者は,限定承認に関する民法の規定に従って各相続債権者に弁済をした後でなければ,受遺者に弁済をすることができない。

1.ア イ  2.ア ウ  3.イ オ  4.ウ エ  5.エ オ



解答・解説

解答:4

ア 正しい
相続の承認及び放棄は、熟慮期間内でも撤回することができません(919条1項)。
したがって、記述アは正しいといえます。

イ 正しい
単純承認をすることで、相続人は被相続人の権利義務を無限に承継します(920条)。単純承認をしたのが唯一の相続人であった場合、債権及び債務が同一人に帰属することになるため、その債権が第三者の権利の目的であるときを除き、混同により消滅します(520条)。
したがって、記述イは正しいといえます。

ウ 誤り
熟慮期間中に相続人が遺産を処分した場合、単純承認をしたものとみなされますが、当該処分が保存行為であった場合はこの限りではありません(921条1号)。
したがって、記述ウは誤っています。

エ 誤り
相続の放棄をした者は、その放棄によって相続人となった者が相続財産の管理を始めることができるまで、自己の財産におけるのと同一の注意をもってその財産の管理を継続しなければなりません(940条1項)。
したがって、善管注意義務を負うとしている点で記述エは誤っています。

オ 正しい
931条は「限定承認者は、前二条の規定に従って各相続債権者に弁済をした後でなければ、受遺者に弁済をすることができない。」と定めているため、記述オは正しいといえます。


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