建築士の試験制度

家だけでなくビルやマンションなど、街にあるすべての建物を設計する建築士。その存在は、私たちの生活に欠かせないものといえます。建築士になるためには、どんな試験をくぐり抜けなければならないのでしょうか。今回は、建築士の試験制度についてご紹介します。

▶1級建築士試験 のスケジュール

郵送による願書請求受付
(4月上旬から4月中旬)

受付窓口による願書配布(4月上旬から5月中旬)

願書受付(4月中旬から4月下旬)

学科試験(7月中旬~下旬)

学科試験合格発表(9月上旬から中旬頃)

製図試験課題発表(7月下旬)

製図試験(10月中旬)

合格発表(12月中旬頃)

1級建築士 免許登録

▶1級建築士試験の受験資格

従来の受験資格

受験資格には学歴要件と実務経験要件の2つがあります。

法14条 学歴要件 実務経験要件
第一号 大学(旧制大学を含む)において、指定科目を修めて卒業した者 卒業後2年以上
第二号 3年制短期大学(夜間部を除く)において、指定科目を修めて卒業した者 卒業後3年以上
第三号 2年制短期大学又は高等専門学校において、指定科目を修めて卒業した者 卒業後4年以上
第四号 2級建築士 2級建築士として4年以上
第五号 その他国土交通大臣が特に認める者 所定の年数以上

※建築士法の改正(施行日:平成20年11月28日)に伴い、受験資格における「学歴要件」と「実務経験要件」が変更されました。「学歴要件」は学校の入学年が「平成21年度以降の者」と「平成20年度以前の者」とでは要件が異なり、「実務経験要件」は「平成20年11月28日から」と「平成20年11月27日まで」とでは要件が異なります。

※受験資格の詳細は、(公財)建築技術教育普及センターまでお問い合わせください。

2020年度(令和2年)試験からの受験資格

▶実務経験要件が受験資格から免許登録要件に

現行の試験制度では、実務経験は受験要件とされていました。例えば、「大学で指定科目を修めて卒業した者」は、卒業後2年の実務経験を経なければ1級建築士試験を受けることができません。

その実務経験要件が、改正後は免許登録要件へと変更になります。つまり、1級建築士試験に合格した後、建築士として免許を受け取る際に指定の実務経験年数が必要になったのです。具体的には、大学卒業→受験→実務経験2年→免許という流れが可能になりました。

また、実務経験年数は試験前後で通算可能なので、大学卒業→実務1年→受験→実務1年→免許の流れでも1級建築士になることができます。


建築士の受験資格は?

▶1級建築士試験 出題科目・出題数

学科:5科目 125問 4肢択一(マークシート式)

製図:事前に公告された「設計課題」に対して、6時間30分の試験時間内に依頼主(出題者)の要求を設計条件から的確に読み取り、利用者の利便と周辺環境を考慮した建築物の計画と作図を行います。

試験の種類

試験の区分

出題形式

出題科目

出題数

試験時間




1級建築士



学科



四肢択一式

学科Ⅰ[計画]

20問

9:45~11:45

学科Ⅱ[環境・設備]

20問

学科Ⅲ[法規]

30問

12:55~14:40

学科Ⅳ[構造]

30問

15:10~17:55

学科Ⅴ[施工]

25問

製図

設計図書の作成※

設計製図

1課題

11:00~17:30


あらかじめ公表される課題の建築物についての設計図書の作成


建築士の特徴、試験科目と攻略ポイント’(学科編)

▶1級建築士試験 合格基準

●学科

各科目および総得点が合格基準点すべてに達していること。

学科Ⅰ[計画]11点
学科Ⅱ[環境・設備]11点
学科Ⅲ[法規]16点
学科Ⅳ[構造]16点
学科Ⅴ[施工]13点
総点数90点

※試験結果によって、合格基準点に補正が入る場合もございます。


●製図

採点結果を、ランクⅠ~Ⅳの4段階区分とし、ランクⅠのみを合格とする。

「知識及び技能」を有する者
「知識及び技能」が不足している者
「知識及び技能」が著しく不足している者
設計条件・要求図面等に対する重大な不適合に該当する者

▶1級建築士試験 合格率

●学科

年度受験者数合格者合格率
2018(平成30)25,878人4,724人18.3%
2017(平成29)26,923人4,946人18.4%
2016(平成28)
26,096人4,213人16.1%
2017(平成27)25,804人4,806人18.6%
2016(平成26)25,395人4,653人18.3%


●製図

年度受験者数合格者合格率
2018(平成30)9,251人3,827人41.4%
2017(平成29)8,931人3,365人37.7%
2016(平成28)
8,653人3,673人42.4%
2017(平成27)9,308人3,774人40.5%
2016(平成26)9,362人3,793人40.5%