インフラシステム海外展開戦略のポイント整理

2025/07/03

間もなく試験です。残り3週間ですが「インフラシステム海外展開戦略」ま毎年更新されている資料です。
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/keikyou/dai56/ke...
原本は上記からダウンロードして下さい。
今回はこの資料の要点を纏めます。
日本政府の見解を纏めたものですから、以下の中から取捨選択して課題や観点に入れると良いと思います。

インフラシステム海外展開戦略のポイント整理（試験対策向け）

■ 背景と位置づけ

日本は2013年に「インフラシステム輸出戦略」を策定して以降、毎年見直しを重ね、2025年を見据えた新たな戦略として本資料が策定されました。

背景には以下のような要因があります。

• 国内市場の縮小（人口減少・高齢化）
• SDGsや脱炭素、デジタル変革などの国際潮流
• インフラ受注競争の激化（新興国企業の台頭）
• 相手国のニーズの多様化（経済成長段階や課題の違い）
• カーボンニュートラル・サプライチェーン強靱化への対応

■ 戦略の3つの目的（柱）

経済成長の実現と産業競争力の向上

カーボンニュートラル・デジタル変革を通じた産業変革

O&M・データ活用等の「サービス型インフラ」への移行

サイバーフィジカルな企業変革（データを用いた高度な運用）

展開国の社会課題・SDGsへの貢献

• 水・衛生・交通・医療などの社会インフラを通じたQoL向上
• 相手国の脱炭素・エネルギー転換の多様なニーズに対応
• 人材育成、現地パートナーとの協創を重視
• 外交課題（自由で開かれたインド太平洋など）への対応
• FOIP（Free and Open Indo-Pacific）とインフラ外交の融合
• 地域信頼の強化、価値観共有国との連携
• 安定的なサプライチェーンと国際ルール形成

■ 対象とするインフラの範囲

以下のように経済・社会両インフラを広く包含：

• 経済インフラ：エネルギー、交通、ICT、都市開発
• 社会インフラ：医療・福祉、農業・食品、教育、環境など
• 新分野：スマートシティ、MaaS、遠隔診断、都市OSなどの「融合型モデル」

■ 戦略を支える6つの施策の柱

1. DX（デジタル変革）への対応強化

• 海外でのサプライチェーン強靭化（物流・港湾含む）
• デジタル技術を用いた案件組成（AI、遠隔保守、都市OSなど）
• スタートアップや中小企業の海外展開支援（公的資金の活用）
• ソフトインフラの拡大（ICTサービス、人材育成等）

2. GX（脱炭素）・トランジションの加速

• 再エネ、水素、アンモニア、CCUS などの導入支援
• アジア・ゼロエミッション共同体構想の推進
• JCM（二国間クレジット制度）等の国際炭素市場支援
• G7等との連携による支援プラットフォーム形成

3. FOIP（自由で開かれたインド太平洋）との連携

• インド・ASEAN・アフリカへの重点展開
• G20等と連携した「質の高いインフラ原則」の実践
• 海洋インフラ、資源確保、物流安全保障等の強化

4. 技術・価値の確保

• 日本企業の競争力強化（技術開発、現地人材育成）
• 日本企業による事業主導権の確保
• 国内産業政策とリンクした分野別戦略の展開

5. 売り切り型から継続的関与へ

• O&M（運転・保守）、PPP参画などの継続関与型モデル推進
• 地場企業との連携で現地根付かせ（Win-Winの体制）
• 価値の長期供給による信頼構築

6. 官民連携の強化

• トップセールスや国際交渉力の強化
• ODA・JICA・JBIC・NEXIなどの制度的支援の拡充
• 成果KPIと行動KPIの定量的設定（例：受注34兆円、O&M支援年間70件）

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