2024/08/22
著者は、バーバラ・オークレーとオラフ・シーヴェ
訳者は、宮本喜一氏です。
アチーブメント出版株式会社から、2021年1月 30日 第1刷発行されています。
第1章:なぜ勉強するのか? 1章は特に重要なので詳しくご説明します。
この章では、学習の目的と、効果的な学習方法を見つけることの重要性について説明しています。著者は、目標設定とモチベーションの重要性を強調し、読者が自分の学習スタイルを理解し、それに合ったツールやテクニックを見つけることを勧めています。
ポモドーロ・テクニックの紹介
ポモドーロ・テクニックは、1980年代にイタリア人フランチェスコ・シリロによって考案された集中力を高める手法です。
このテクニックは、トマトの形をしたキッチンタイマーから名付けられ、25分間の作業と5分間の休憩を繰り返すことで集中力を持続させるものです。
学習環境の構築:
邪魔になるものを排除し、集中できる環境を作る。
タイマーの設定:
25分にタイマーをセットし、集中して作業する。
集中作業:
気が散ったとしても意識を元に戻し、25分間は集中する。
短い休憩:
25分間の集中作業が終わったら、5分間のリラックス時間をとる。好きなことをしてリフレッシュする。
理論的背景
ポモドーロ・テクニックは、短時間の集中力の高まりと、その後の短い休憩が、脳の長期記憶への移行を助けるという研究結果に基づいています。
短い時間での集中は、注意を散漫にする現代の環境において特に有効です。
休憩時間に脳を休ませることは、学習内容を長期記憶に移すために理想的な方法であり、脳の疲労を防ぐ役割もあります。
実践の繰り返し
この手法を繰り返すことで、学習意欲を維持しやすくなります。
例えば、2時間勉強する場合、5分の休憩を挟みながらポモドーロを4回繰り返すことで効率を高めます。
携帯電話やコンピューターの通知を切る、耳栓やノイズキャンセリングヘッドホンを使用するなど、気を散らすものを排除する工夫が有効です。
また、休憩中に携帯電話をいじらないことが、脳の回復を効果的に行うために重要です。
この章では、ポモドーロ・テクニックを中心に、集中力を高め、怠けぐせに打ち勝つための具体的な方法とその理論的な背景が詳しく説明されています。
第2章:集中力を高めるには?
この章では、集中力を妨げるもの、例えば気が散ることや先延ばしにすること、などを特定し、それらに対処する方法について説明しています。ポモドーロ・テクニックなど、集中力を高めるための具体的な戦略を紹介し、テクノロジーを学習に役立てる方法と、テクノロジーが学習の妨げになる可能性について論じています。
第3章:記憶力を最大限に高めるには?
この章では、記憶の仕組みと、記憶力を向上させるためのさまざまなテクニックについて説明しています。能動的なリコール(想起)、間隔反復、精緻化などの戦略を紹介し、記憶力を高めるためのツールとしてフラッシュカードやAnkiなどのアプリの活用法を提案しています。
第4章:よりよく理解するために
この章では、読者が学習内容をより深く理解するための戦略について説明しています。ここでは、練習問題を解くこと、概念マップや図表を作成すること、他の人に説明することの重要性を強調しています。また、比喩や類推を用いて複雑な概念を理解する方法や、さまざまな学習スタイルに対応するための実践的なアドバイスも紹介しています。
第5章:やる気を出し続けるには?
この章では、モチベーションを維持し、燃え尽き症候群を避けるための戦略について説明しています。目標設定、ご褒美、ポジティブセルフトークなどのテクニックを紹介し、読者が学習の旅を通して、やる気を維持し、回復力を高めることを目指しています。
第6章:より速く学ぶには?
この章では、速読や記憶術など、学習を加速させるためのさまざまなテクニックを紹介しています。これらのテクニックの潜在的な利点と落とし穴について議論し、読者が自分に合った学習方法を選択できるよう、情報に基づいた意思決定を促しています。
第7章:全体像をつかむには?
この章では、個々の学習戦略を統合し、読者が学習全体において、より効果的になれるよう促しています。学習計画の作成、さまざまな学習方法の実験、進捗状況の追跡、助けを求めることの重要性を強調しています。学習における試行錯誤の価値を認め、読者が生涯学習者としての成長を続けることを勧めています。
ぜひ、一読して下さい。
匠 習作(たくみ しゅうさく) プロフィール
1962年生まれ。北海道函館市出身。本名は菊地孝仁。1988年より医療機器メーカーに勤務し、1991年20代で工場長に就任する。2014年までの23年間、医療機器製造工場の生産管理、人材育成、生産技術に携わる。2012年技術士機械部門、総合技術監理部門を同時に合格し、2016年に独立。 次世代のエンジニアを育てるべく、技術士試験対策講座を主催する。日本で初めてグループウェアを使った通信講座であり、分かりやすい解説、講師と受講者1対1を大事にする指導で人気講座となる。また、科学技術全般を、一般の人・子供向けに分かりやすく説明するサイエンスカフェなども自主開催。機械学会・失敗学会では、事故事例の研究などを行い、これも一般の人向けにセミナーなども開催している。 匠習作技術士事務所代表技術士 |
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