2024/02/08
そろそろ、受験申込書(業務の詳細)の提出・添削が増えてきました。
まだ、令和6年の受験申込み案内は公開されていないので、最終的には確認が出来ません。
しかし、根本的に変更になることはないですから、昨年の申込み案内を元に作成しておくことは無駄になりません。
いくつかの質問に応える形で、書き方をご説明します。
Q1:退職された方、あるいは御自身が経営者さんの場合、経歴の証明はどうするのか?
A1:以下、令和5年の受験申込み案内の31ページからです。
○ 勤務先から、証明権者等による証明【電話番号及びメールアドレスを記入】を受ける。
⇒証明権者等とは、業務経歴を証明できる役職者(社長、所長、局長、所属部課長、証明権限を委任されている役員、総務・人事部長等)を指す。
○ 受験に必要な業務経歴の年数内に勤務先が変わっている場合、現在の勤務先(退職している場合は直近の勤務先)から証明を受ける。
○ 申込者自身が代表者の場合は、自身で証明する。
Q2:技術士会に送るときは普通郵便でも良いのでしょうか?
A2:提出は、事故防止のため簡易書留郵便で郵送してください。受付期間を過ぎたものは受理いたしません。また不備がある場合は、受け付けできませんので、提出する前に必ず再確認してください。
Q3:受験科目と関係のない業務もあります、書かない方が良いのでしょうか?
A3:経路③で受験する場合ですが、 科学技術に関する業務※2について、次の期間従事している。〔技術士補登録は不要〕
⇒ ③は、技術士補となる資格を有した日※1以前の期間も算入できる。
⇒ また、指導者や監督者の有無・要件を問わない。
【A】一般部門・7年を超える期間
【B】総合技術監理部門・10年を超える期間
このときの業務は、科学技術に関することであれば問題ありません。ずっと、機械工学に携わっている人が、建設部門の業務を1つ1年だけ行って、それを業務の詳細に記述すれば、建設で受験可能です。
この場合、当然口頭試験で建設分野の専門的なことを質問されます。
全て答えられれば問題ないのです。
Q4;業務の詳細には何を書くのですか?
A4:受験申込み案内の32ページを確認して下さい。
○ 業務経歴の「詳細」欄に○を付したものについて、業務内容の詳細(「目的」、「立場と役割」、「技術的内容及び課題」、「技術的成果」など)を、受験申込書に記入した「専門とする事項」を踏まえ、720字以内(図表は不可。半角文字も1字とする。)で、簡潔にわかりやすく整理して枠内に記入する。
○ 業務経歴の「詳細」欄に○を付した業務経歴の期間中に業務内容が複数にわたる場合は、その中から1つの業務を選んで記入する。
○ 総合技術監理部門を申し込む場合は、総合技術監理の視点(経済性管理、人的資源管理、情報管理、安全管理、社会環境管理)から記入する。
技術士会の書き方も、一例に過ぎないという方もいますが、試験を実施している、技術士会が試験の申込み案内に告知している例です。
どんな講座のどんな講師の主張よりも信頼性は高いと思います。
書き方は以下の通りです。
【目的】
【立場と役割】
【技術的内容と課題】
【解決策】
【成果】
上記の関係を良く考えて下さい。
私は全体の流れを以下のように記入することをお薦めします。
【業務の目的】これがゴールつまり成果になります。
【立場と役割】これはそのままどんな立場でどんな役割なのか?
【技術的内容と課題】障害物、解決すべき事項です、これを明確にしないと解決策が伝わりません。
【解決策】課題をどんな考えで解決したのかを書いて下さい。文章量はここが一番長くなります。
【成果】業務の目的が達成されたことを書いて下さい。
まず、業務の目的を明示しましょう。
成果と合わせて考えてください。
目的達成が成果です。
それと、目的達成を阻む障害物を課題にしてください。
目的⇒その障害物(課題)⇒解決策⇒目的達成(成果)です。
なので【目的】を書いて下さい。
できれば単独で独立させて下さい。
匠 習作(たくみ しゅうさく) プロフィール
1962年生まれ。北海道函館市出身。本名は菊地孝仁。1988年より医療機器メーカーに勤務し、1991年20代で工場長に就任する。2014年までの23年間、医療機器製造工場の生産管理、人材育成、生産技術に携わる。2012年技術士機械部門、総合技術監理部門を同時に合格し、2016年に独立。 次世代のエンジニアを育てるべく、技術士試験対策講座を主催する。日本で初めてグループウェアを使った通信講座であり、分かりやすい解説、講師と受講者1対1を大事にする指導で人気講座となる。また、科学技術全般を、一般の人・子供向けに分かりやすく説明するサイエンスカフェなども自主開催。機械学会・失敗学会では、事故事例の研究などを行い、これも一般の人向けにセミナーなども開催している。 匠習作技術士事務所代表技術士 |
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