【技術士二次試験】倫理綱領の改訂部分も理解しておくこと

2023/11/16

倫理綱領の改訂部分も理解しておくこと

口頭試験は以下の通りです。

https://www.engineer.or.jp/c_topics/009/009251.htm...

口頭試験(筆記試験合格者のみ):令和5年12月上旬~令和6年1月中旬のうちのあらかじめ受験者に通知する日
口頭試験合格発表:令和6年3月上旬
あと半月ありますから、準備を進めて下さい。

前回書いたのですが、技術士の制度に関して、新しくなったCPDと改定された倫理綱領を確認しておくことが重要です。
CPDに関しては前回記事にしましたから、ここでは倫理綱領の改訂に関して説明します。

先ず、旧版の全文です。

技術士は、科学技術が社会や環境に重大な影響を与えることを十分に認識し、業務の履行を通して持続可能な社会の実現に貢献する。
技術士は、その使命を全うするため、技術士としての品位の向上に努め、技術の研鑚に励み、国際的な視野に立ってこの倫理綱領を遵守し、公正・誠実に行動する。

次に新版の全文です。

技術士は、科学技術の利用が社会や環境に重大な影響を与えることを十分に認識し、業務の履行を通して安全で持続可能な社会の実現など、公益の確保に貢献する。
技術士は、広く信頼を得てその使命を全うするため、本倫理綱領を遵守し、品位の向上と技術の研鑚に努め、多角的・国際的な視点に立ちつつ、公正・誠実を旨として自律的に行動する。


少し長くなっていますが、主張が強められているのが分かると思います。
特に最後の部分は強い言い方です。

(旧版)技術の研鑚に励み、国際的な視野に立ってこの倫理綱領を遵守し、公正・誠実に行動する。
(新版)本倫理綱領を遵守し、品位の向上と技術の研鑚に努め、多角的・国際的な視点に立ちつつ、公正・誠実を旨として自律的に行動する。


自律的行動とは、外部からの指示や圧力に影響されず、自らの価値観や規範に基づいて行動することを指します。具体的には、個人が自ら問題意識を持ち、目の前の課題を自主的に考え、解決策を模索する能力や、他者と協力して業務を推進する能力などが含まれます。

自律的行動を促進するためのキー要素として、目標意図と実行意図が挙げられます。目標意図は、ある目標や目的に向けての意識や動機づけを指し、実行意図はその目標を実際に達成するための具体的な行動計画や手段を指します。これらの2つの要素が揃うことで、個人は最大限のパフォーマンスを発揮することができるとされています。

このように、ビジネスの高速化や業務量の増加という厳しい状況の中で、自律的行動は企業の生産性や競争力を高めるための鍵となっています。技術士、一人ひとりが自律的に行動することで、組織全体の効率や柔軟性が向上し、持続的な成果を生み出すことが期待されます。

「自律」という言葉は今回新たに入りました。この言葉は、注意して頭に入れて下さい。重要だと思います。
ちなみに「自立」ではないので、間違えないこと。

もう一つ、2.の「持続可能な社会の実現です」これも「持続可能性の確保」から意味が変わっています。
この部分は、技術士が目指すべき大きな目標を示しています。持続可能な社会とは、現在の社会が持続的に継続するための社会であり、環境、経済、社会の三つの側面をバランスよく考慮して構築される社会を指します。

2.技術士は、地球環境の保全等、将来世代にわたって持続可能な社会の実現に貢献する。
技術士は、地球環境の保全をはじめとして、将来の世代も続く持続可能な社会を築くための活動に貢献しなければならないという責任を明示しています。

(1)技術士は、持続可能な社会の実現に向けて解決すべき環境・経済・社会の諸課題に積極的に取り組む。
技術士は、持続可能な社会を実現するためのさまざまな課題(環境、経済、社会の問題)に対して、能動的に解決策を提案し、実践する姿勢が求められています。

(2)技術士は、業務の履行が環境・経済・社会に与える負の影響を可能な限り低減する。
技術士は、自らの業務が環境や経済、社会に悪影響を及ぼす可能性がある場合、その影響を最小限に抑える努力をしなければならないという責任を示しています。

総合的に、この文章は技術士の職務において、持続可能な社会の実現に向けた責任と役割を強調しています。
ここは、理解しておいて下さい。


No Image 匠 習作(たくみ しゅうさく) プロフィール

1962年生まれ。北海道函館市出身。本名は菊地孝仁。1988年より医療機器メーカーに勤務し、1991年20代で工場長に就任する。2014年までの23年間、医療機器製造工場の生産管理、人材育成、生産技術に携わる。2012年技術士機械部門、総合技術監理部門を同時に合格し、2016年に独立。

次世代のエンジニアを育てるべく、技術士試験対策講座を主催する。日本で初めてグループウェアを使った通信講座であり、分かりやすい解説、講師と受講者1対1を大事にする指導で人気講座となる。また、科学技術全般を、一般の人・子供向けに分かりやすく説明するサイエンスカフェなども自主開催。機械学会・失敗学会では、事故事例の研究などを行い、これも一般の人向けにセミナーなども開催している。

匠習作技術士事務所代表技術士
プロフェッショナルエンジニア養成コンサルタント、医療機器業界転進コンサルタント、医工コーディネーター日本技術士会会員・日本機械学会会員・失敗学会会員、人工知能学会会員、日本医工ものづくりコモンズ会員、日本シャーロックホームズクラブ会員、放送大学大学院在学中

『講師匠習作の技術士応援ブログ』は、スタディング受講者様へお送りしたメールマガジンの内容をウェブ用に一部抜粋・編集して掲載しております。


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