2023/03/16
人手不足に関する問題は、どの部門でも出題されます。
日本全体が総人口の減少になっており、少子化も衝撃的な数値(昨年の出生数80万人割れ)になっていますから、今年の問題でも出題される可能性があります。
せっかくですから、課題を考えてみましょう。
建設分野で人手不足を解決するには、どんな課題があるか?
専門技能を持った労働者の不足:建設分野では、電気、配管、鉄筋などの専門技能が必要です。
高齢化による人手不足:建設業界は高齢化が進んでおり、若手の労働者が不足しています。
働き方改革の影響:建設現場での長時間労働や過重労働が問題視され、働き方改革が進んでいます。
女性の参入の少なさ:建設業界は男性中心の職場であり、女性の参入が少ないため、人手不足が生じています。
賃金水準の低さ:建設現場での労働者の賃金水準が低いため、若手の労働者の採用が困難になっています。また、高い賃金を求める労働者が他の分野に流れることもあります。
業界のイメージ問題:建設業界は過酷な現場作業や長時間労働、労働災害が多いというイメージがあるため、若い人たちの就業意欲が低いとされています。
人員配置の難しさ:建設現場では、様々な職種の労働者を適切に配置することが求められます。しかし、労働者の不足により、人員配置が難しい場合があります。
業務の多様化:建設業界では、従来の建設工事に加えて、エネルギー、環境、ICTなどの分野にも進出しています。そのため、新しい技術やスキルが求められるようになり、人材不足が生じています。
COVID-19の影響:COVID-19の影響により、建設業界でも感染拡大予防の観点から作業の停止や縮小が起こっており、現場での作業が制限されることで人手不足が生じています。
地域格差:建設業界は地域格差が大きく、人手不足が生じる地域とそうでない地域があります。地方や過疎地域では、若者の流出や高齢化が進んでおり、労働力が不足しています。
建設分野では上記の通りですが、製造業でも大きな変化はありません。
ただし、農業や林業、水産分野では少し変わってきます。
第一次産業の場合、以下が、とても大きな課題になるでしょう。
労働力の高齢化:農業従事者の高齢化が進んでおり、若手の農業労働者が不足しています。これは、農業生産性の低下や農業の持続的発展に影響を与えています。また、農業分野は、過酷な労働環境や低賃金が課題となっています。これらの問題は、労働力の確保や育成に影響を与えています。
自営農家の収入は、作物や栽培方法、地域によって大きく異なります。作物別の年収を比較してみると、
・稲作:平均年収253万円
・畑作:平均年収849万円
・露地野菜:平均年収564万円
・施設(ビニールハウス等)野菜:平均年収1209万円
・果樹:平均年収564万円
・露地花き:平均年収677万円
・施設(ビニールハウス等)花き:平均年収1545万円
また、地域別の畑作で比較してみると、広大な畑を有する自営農家が多い北海道では平均年収が3511万円、一方、九州では平均年収が523万円と幅があります。
平均年収が高い作物でも、肥料や施設費、機械などの経費が大きくかかることが多いことも覚えておきましょう(農林水産省平成27年〈2015年〉「農業経営統計調査」)。
こんなデータも覚えておきましょう。
匠 習作(たくみ しゅうさく) プロフィール
1962年生まれ。北海道函館市出身。本名は菊地孝仁。1988年より医療機器メーカーに勤務し、1991年20代で工場長に就任する。2014年までの23年間、医療機器製造工場の生産管理、人材育成、生産技術に携わる。2012年技術士機械部門、総合技術監理部門を同時に合格し、2016年に独立。 次世代のエンジニアを育てるべく、技術士試験対策講座を主催する。日本で初めてグループウェアを使った通信講座であり、分かりやすい解説、講師と受講者1対1を大事にする指導で人気講座となる。また、科学技術全般を、一般の人・子供向けに分かりやすく説明するサイエンスカフェなども自主開催。機械学会・失敗学会では、事故事例の研究などを行い、これも一般の人向けにセミナーなども開催している。 匠習作技術士事務所代表技術士 |
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