2023/03/09
令和5年の技術士試験申し込み案内は3月27日にならないと公開されません。
令和4年と比べて大きく変わることは無いと思います。しかしこのところ、毎年少し変化します。
たとえ、少しであっても技術士会の要求が変われば、それに従うしかありません。
ですから、現時点で業務の詳細を概ね仕上げて、3月27日に令和5年の案内が公開されたら、それに合わせて修正しましょう。
なので、現時点では令和4年の受験申し込み案内を元に、業務の詳細をどう書いたら良いのか? ご説明します。
詳細の前に、経歴の書き方で良くあるミスをご説明します。
経歴の年月を和暦で書く人がいます、これは間違いです。
申し込み案内の12ページに
(4) 年月の記入は、すべて西暦で記入してください。
上記の文言があります。
また、総合技術監理部門の話ですが
② 総合技術監理部門を「選択科目免除」 で申し込む場合は、
「既に合格している技術部門 / 選択科目」に対応した選択科目名を記入してください。
例 “環境部門 / 環境測定”合格者が“選択科目を免除”で受験
技術部門 |
総合技術監理 |
選択科目 |
環境-環境測定 |
専門とする事項 |
環境測定分析 |
上記のように、自分が合格している選択科目と専門とする事項を書いて下さい。
なお、令和元年度から「選択科目名」が一部変更されています。
45頁の【 総合技術監理部門 / 旧選択科目による一部免除の対応表 】により、新旧の選択科目の対応を確認のうえ、記入してください。
それと、今年は2023年ですが、従事期間は受験申込書の提出日現在で計算しますので、最終行の年月を「~2023年4月」とした場合、 当該月を1ヶ月分として計算できませんので、「~2023年3月」と記入します。
また大学院に関して、合計年数の欄は①在学期間(上限2年)及び②従事期間の合計年数を記入する。
(業務経歴を一部省略した場合は、省略した業務経歴の年月は含めないこと。)
最後の詳細です。
業務経歴の「詳細」欄に○を付したものについて、業務内容の詳細(「目的」、「立場と役割」、「技術的内容及び課題」、「技術的成果」など)を、受験申込書に記入した「専門とする事項」を踏まえ、720字以内(図表は不可。半角文字も1字とする。)で、簡潔にわかりやすく整理して枠内に記入します。
解決すべきはあくまでも、「課題」です。
問題や問題点は、解決すべき事項ではありません。
これは、筆記試験と同じです。
一般部門の方は、ご自身の専門とする事項に関係する、専門技術を使って、課題を解決して下さい。
逆に、総合技術監理部門の方は、5つの管理を使って課題を解決して下さい。
それが総合技術監理部門です。
解決策を専門技術で解決したら、総合技術監理部門になりません。
これはとても重要です。
以下は、私の考えですが、このように考えて下さい。
詳細の項目は案内にある通りに修正しましょう。
【目的】
【立場と役割】
【技術的内容と課題】
【解決策】
【成果】
また、纏めるときは
目的⇒課題⇒その理由
上記の関係を良く考えて下さい。
私は全体の流れを以下のように記入することをお薦めします。
【業務の目的】これがゴールつまり成果になります。
【立場と役割】これはそのままどんな立場でどんな役割なのか?
【技術的内容と課題】障害物、解決すべき事項です、これを明確にしないと解決策が伝わりません。
【解決策】課題をどんな考えで解決したのかを書いて下さい。文章量はここが一番長くなります。
【成果】業務の目的が達成されたことを書いて下さい。
まず、業務の目的を明示しましょう。成果と合わせて考えてください。
目的達成が成果です。
それと、目的達成を阻む障害物を課題にしてください。
目的⇒その障害物(課題)⇒解決策⇒目的達成(成果)です。
概要は書いても良いのですが、無くても可です。
ただし、目的を明確にして下さい。
工事を行うことが技術士の目的ではないので、注意してください。
技術的な目的です。
目的があるから、課題があります。
筆記試験の場合は、問題文の題意が「目的」です。
匠 習作(たくみ しゅうさく) プロフィール
1962年生まれ。北海道函館市出身。本名は菊地孝仁。1988年より医療機器メーカーに勤務し、1991年20代で工場長に就任する。2014年までの23年間、医療機器製造工場の生産管理、人材育成、生産技術に携わる。2012年技術士機械部門、総合技術監理部門を同時に合格し、2016年に独立。 次世代のエンジニアを育てるべく、技術士試験対策講座を主催する。日本で初めてグループウェアを使った通信講座であり、分かりやすい解説、講師と受講者1対1を大事にする指導で人気講座となる。また、科学技術全般を、一般の人・子供向けに分かりやすく説明するサイエンスカフェなども自主開催。機械学会・失敗学会では、事故事例の研究などを行い、これも一般の人向けにセミナーなども開催している。 匠習作技術士事務所代表技術士 |
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