【技術士二次試験】令和4年度技術士試験概要:試験委員

2021/12/23

令和4年度技術士試験概要:試験委員

前回同様、文部科学省の資料から説明します。

試験委員のことが説明されています。

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1.令和4年度技術士試験委員(第二次試験)の構成
試験委員の構成については、①作問委員、②審査委員及び③採点委員とする。各々の役割は、以下のとおりとする。なお、試験問題の最終的な決定権限は、作問委員が持つものとする。
① 作問委員:問題案の作成及び答案の採点を担当するものとする。
② 審査委員:択一式の出題問題の正確性及び妥当性のチェックを行うものとする。
③ 採点委員:答案の採点を担当するものとする。
(注1) 口頭試験は作問委員及び採点委員が行うものとする。
(注2) 審査委員は総合技術監理部門のみで推薦が必要となる。

3.作問委員及び審査委員の推薦時期及び推薦数
① 推薦時期
試験問題の質の一層の向上を図り、適切な作問を行うため、作問委員の推薦期間を令和3年12月下旬までとし、作問委員による試験委員総会を令和4年2月上旬に開催する。これにより、問題作成期間として約3ヵ月を確保する。
審査委員の推薦期間は令和4年3月中旬から3月下旬までとし、審査委員による試験委員総会を5月中旬に開催する

(引用:技術士分科会 試験部会(第38回) 配付資料「令和4年度技術士試験委員(第二次試験)の推薦時期及び推薦数について(案)」https://www.mext.go.jp/content/20211210-mxt_kiban02-000019425_7r.pdf
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一般部門に審査委員は関係ありません。
上記を見る限り、作問委員の活動は、2月中頃~5月中頃までということが分かります。
2016年、熊本地震がありましたが、4月16日でしたから、その年の問題として出題されました。
平成28年(2016年)衛生工学:建設環境のⅢ-1です。

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Ⅲ- 1
2011年3月に起きた東日本大大震災、今年5月に起きた熊本地震において、都心部や市町村における様々な用途の建物が、甚大な被害を受けた。このような大規模な地震災害が発生した際に、防災拠点や避難拠点、となる県・市庁舎等の公共建築、学校等の公共施設において、被災時においても事業を継続できる事業継続計画(BCP; Business Continuity Planning)、住民の生命や生活を維持できる生活維持計闘(LCP; Life Continuity Planning)の整備が必要性とされている。
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来年も2月中頃~5月中頃に何か大きな事故や災害が発生すれば問題に出る可能性はあります。
春頃ですから、大雨や台風はありません。

もう一つです。

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試験委員の任期は1年以内とし、作問に係る試験委員(作問委員)を再任する場合は、原則として第一次試験又は第二次試験のそれぞれの試験において連続して5期までとする。
なお、連続して再任した作問委員が、退任した試験において作問委員に再任されるときは、原則として3年以上の期間をおいて行うものとする。

試験委員は、過去の試験との継続性を考慮し、第一次試験は各試験科目(専門科目は各技術部門)において、また、第二次試験は1選択科目において、原則として1名以上は前年度の試験委員とする。 

(引用:技術士分科会 試験部会(第38回) 配付資料「技術士試験委員の推薦方針(案)」https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu7/002/attach/1411112_00005.html
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任期は最長で5年、また全員が一度に入れ替わることはありません。
試験側の内部事情ですが、あまり気にすることはありません。概ね、上記のような事情で、問題が作成され、試験委員はときどき入れ替わるということを覚えてください。

No Image 匠 習作(たくみ しゅうさく) プロフィール

1962年生まれ。北海道函館市出身。本名は菊地孝仁。1988年より医療機器メーカーに勤務し、1991年20代で工場長に就任する。2014年までの23年間、医療機器製造工場の生産管理、人材育成、生産技術に携わる。2012年技術士機械部門、総合技術監理部門を同時に合格し、2016年に独立。

次世代のエンジニアを育てるべく、技術士試験対策講座を主催する。日本で初めてグループウェアを使った通信講座であり、分かりやすい解説、講師と受講者1対1を大事にする指導で人気講座となる。また、科学技術全般を、一般の人・子供向けに分かりやすく説明するサイエンスカフェなども自主開催。機械学会・失敗学会では、事故事例の研究などを行い、これも一般の人向けにセミナーなども開催している。

匠習作技術士事務所代表技術士
プロフェッショナルエンジニア養成コンサルタント、医療機器業界転進コンサルタント、医工コーディネーター日本技術士会会員・日本機械学会会員・失敗学会会員、人工知能学会会員、日本医工ものづくりコモンズ会員、日本シャーロックホームズクラブ会員、放送大学大学院在学中

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