2021/05/27
波及効果とは何か?
わりと多い質問ですからここでご紹介したいと思います。
波及効果とは何か?と言う質問です。
ウィキペディアでは
「一見関係ない現象が別の物事に影響を及ぼす現象の事である。例えば、臭気を発する施設の近隣には負の波及効果が発生し、イベントを行えば周囲も盛り上がる正の波及効果が発生する。」
と説明されています。
キーワードは「一見関係ない現象が別の物事に影響を及ぼす現象」です。
波及効果でもっと使われるのは、多分「経済的波及効果」でしょう。
例えば、ある産業に新たな需要が生じたとき行われる生産は、需要が生じた産業だけでなく、原材料等の取引を通じて関連する他の産業にも波及します。
また、これらの生産活動の結果生じる雇用者所得は、消費支出として新たな需要を生み出し、さらに生産を誘発していきます。これが、経済波及効果です。
具体的に言うと、1973年、中東戦争に端を発した石油禁輸により、アメリカでガソリン価格が跳ねあがりました。日本でも、「石油ショック」と呼ばれ、なぜかトイレットペーパーがスーパーの棚から無くなりました。このとき、アメリカ政府はガソリン確保のため、ハイウェイでの制限速度を抑えることにしたのです。このガソリン価格の上昇と制限速度の抑制により、その年は、事故の死者数が大幅に減少しました。戦争が始まった時には予測できなかった現象です。
もう一つ、2020年(令和2年)の日本では、新型コロナウイルス感染症パンデミックで不要不急の外出はしない、仕事はテレワーク。飲食店は時短営業など制限が行なわれました。
これは、厳密に言うと、
第二十九条
1.財産権は、これを侵してはならない。
2.財産権の内容は、公共の福祉に適合するやうに、法律でこれを定める。
3.私有財産は、正当な補償の下に、これを公共のために用ひることができる。
これに違反します。
正当な保障無しに経済活動が制限されているからです。
公衆衛生のために、経済活動を制限することは認められます。
しかし、そこには正当な保障が同時に支払われなければなりません。
しかし、ここではそこに触れません。
この経済活動の制限によって、日本ではインフルエンザがほぼ発症しませんでした。
2020~2021年冬のインフルエンザは流行無しです。
さらに、これはデータがまだですが、二酸化炭素排出量は2019年よりも下回ることでしょう。
これは、原油の輸入量が激減していますから、ほぼ間違いありません。
言い換えると、新型コロナウイルス感染症パンデミックの波及効果として、国内の二酸化炭素排出量は削減できたのです。