2021/03/11
問題文の題意に着目
時々問合せが来るのですが、以前と「課題と問題の説明が違う」と言うものです。
以前は、そもそも文部科学省も技術士会も問題と課題を明確にしていませんでした。
私は、どちらにも直接問合せをして確認にしています。
このブログでも、これまでに何度か説明しています。
直接問合せしたときは
そのときは、「それは言葉の問題だからどっちでもよい」とハッキリ言われました。
もしかしたら、今でも変わらないのかもしれません。
ですが、令和元年度から技術士のコンピテンシーが明確になりました。
その中に「問題解決」と言う項目があります。
そこには、以下のような説明があります。
問題解決
- 業務遂行上直面する複合的な問題に対して、これらの内容を明確にし、調査し、これらの背景に潜在する問題発生要因や制約要因を抽出し分析すること。
- 複合的な問題に関して、相反する要求事項(必要性、機能性、技術的実現性、安全性、経済性等)、それらによって及ぼされる影響の重要度を考慮した上で、複数の選択肢を提起し、これらを踏まえた解決策を合理的に提案し、又は改善すること
上記の能力を解答の中で表現しなければなりません。
ただし、Ⅲや必須の問題の「概念」部分には
必須
問題解決能力及び課題遂行能力
社会的なニーズや技術の進歩に伴い、社会や技術における様々な状況から、複合的な問題や課題を把握し、社会的利益や技術的優位性などの多様な視点からの調査・分析を経て、問題解決のための課題とその遂行について論理的かつ合理的に説明できる能力
Ⅲ
社会的なニーズや技術の進歩に伴い、社会や技術における様々な状況から、複合的な問題や課題を把握し、社会的利益や技術的優位性などの多様な視点からの調査・分析を経て、問題解決のための課題とその遂行について論理的かつ合理的に説明できる能力
となっています。つまり「複合的な問題や課題を把握し」と並列で書いてあるのです。
さらにそのしたに、「問題解決のための課題とその遂行について」とあります。
また、Ⅲや必須の問題文には、課題を抽出せよと言うのがほとんどで、「問題」は言葉そのものがほとんど出て来ないのです。
ですから、以下のように考えると良いと思います。
問題=業務の目的=最終ゴール=成果(業務の詳細を書くとき)
課題=ゴール到達を阻む障害物=解決すべき事項(ただし遂行と書いてある)
「問題点」は一部の例外的な問題を除いて出て来なくなりました。
個人的にはあまり神経質にならなくても良いのでは? と思っていますが、上記の解釈で記入すれば大丈夫です。