2021/01/28
昔も今も分かりやすく伝えること2
前回、「分かりやすい文章」の技術:(講談社-藤沢晃治著)
のことを少し紹介しました。
もう少し紹介します。
『平均40字以下をめざす
センテンスの技術にも、いろいろありますが、すべてが同じ重みを持つわけではありません。
センテンスの技術にも一つだけ突出して効果が大きいテクニックがあります。それがこの「センテンスを短くする」です。
センテンスを短くするとなぜ分かりやすいのでしょう。第2章で紹介したように、外界から入ってくる情報は、最初に脳内関所で吟味されます( 26ページ参照)。この作業場所のサイズが小さいため、長いセンテンスでは一度に処理し切れず、渋滞が起きてしまうのです。
大きな分厚いステーキは、そのままでは食べにくいのですが、初めから一ロサイズに切ってあるサイコロ・ステーキなら、スピーデイーに食べられます。短いセンテンスが分かりやすい原理は、まさにこれと同じです。』
(「分かりやすい文章」の技術:(講談社-藤沢晃治著)P111より引用)
私も、添削で何度も長い文章はダメと指摘しています。
文章は一文一意、50文字で黄色信号、70文字で赤信号と覚えて下さい。
それと、主語と述語は極力近づけて下さい。
技術士試験の文章は名文である必要はありません。
事実と意見を一文一意で淡々と積み重ねて解答して下さい。
特に一文一意は重要です。これを守るだけで読みやすく伝わり易い文章になります。
上記のように指摘された方は多いと思います。
「分かりやすい文章」ではもっと短く40文字で止めるように書いてあります。
可能であれば、そのほうが良いと思います。
また、短い文書を書くテクニックとして以下のような説明があります。
『「が」を捨てる
ちなみに私の場合は、書き上げた原稿を推敲する時、その約七割程度はたつた一つの単純作業です。それは、「が」でつながっているセンテンスを「句点(。)」と「しかし、」で二つに分割することです。
助詞「が」には、逆接の「が」と順接の「が」があります。逆接の「が」は、たとえば「しかし、」で区切り、それぞれ別のセンテンスにします。
一方、順接の「が」は、たいていの場合、単にその「が」を捨ててセンテンスを二つに分けるだけで、十分に意味が通ります。』
(「分かりやすい文章」の技術:(講談社-藤沢晃治著)P114~115より引用)
この「が」を使わない書き方はとても効果があります。
ぜひやってみてください。
もうひとつ、長い文章はときどき、主語と述語の関係が捻れていることがあります。
これを防止するためにも短い文章がお薦めです。