試験が終ると

2020/10/15


試験が終ると

試験が終ると受講者さんから、「上手く書けなかった」、「あと10分時間があれば」、「あそこで、○○と書いておけば良かった」などと言った、後悔の言葉が送られてきます。
論文に100%の論文はありません。
まして、資料無しで時間制限まであるのです。
誰が書いても欠点は見つかります。

また、当然ですがこれまでそんな後悔の連絡をくださった方が、合格しています。
ですから、自分の解答論文を悲観するのではなく、しっかり再現して下さい。
そして、口頭試験の準備をしましょう。
口頭試験は昨年から質問の内容が変わっています。
基本的に、マネジメントや、コミュニケーションリーダーシップに関する質問が多くなっています。
自分の業務を見直して、普段どんな形で、上の3つが発揮されているか考えてみて下さい。
こんなことは、あまり考えたことがないと思います。
突然質問されると答えられません。
何事も、準備が必要です。

ところで、今年の問題は基本的に令和元年の設問形式を引き継いでいました。
前文のテーマは当然変わりましたが、設問部分はほぼ同じです。

例えば建設部門の必須問題を見てみましょう。

令和元年の試験では

Ⅰ-1
(1)建設分野における生産性の向上に関して、技術者としての立場で多面的な観点から課題を抽出し分析せよ。
(2) (1)で抽出した課題のうち最も重要と考える課題を1つ挙げ、その課題に対する複数の解決策を示せ。
(3) (2)で提示した解決策に共通して新たに生じうるリスクとそれへの対策について述べよ。
(4) (1)~(3)を業務として遂行するに当たり必要となる要件を、技術者としての倫理、社会の持続可能性の観点から述べよ。


これが令和2年では、

Ⅰ-1
(1)それぞれの地域において、地域の中小建設業が今後もその使命を果たすべく担い手を確保していく上で、技術者としての立場で多面的な観点から課題を抽出し、その内容を観点とともに示せ。
(2)抽出した課題のうち最も重要と考える課題を1つ挙げ、その課題に対する複数の解決策を示せ。
(3)すべての解決策を実行した上で生じる波及効果と、新たな懸案事項への対応策を示せ。
(4)上記事項を業務と して遂行するに当たり 、技術者としての倫理、社会の持続性の観点から必要となる要件・留意点を述べよ。


設問1では、多くの部門で「分析せよ。」が「その内容を観点とともに示せ。」に変わっています。
設問2は、ほとんど変化がりません。最も重要な課題を挙げて、複数の解決策を求めています。
設問3は、変化しました。解決策のリスクではなく、「波及効果と、新たな懸案事項への対応策」が求められています。
設問4も少し変わっています。令和元年の試験では「必要となる要件を、技術者としての倫理、社会の持続可能性の観点から述べよ。」でした。
これが、「倫理、社会の持続性の観点から必要となる要件・留意点を述べよ。」です。

皆さん、設問1では観点を示しましたか? 分析ではないですよ。あくまでも観点です。
また、設問3では、波及効果への言及が入っていないと減点です。

令和3年度の試験講座では、これらの変更点に関して詳しく説明をして行く予定です。


匠 習作(たくみ しゅうさく) プロフィール

1962年生まれ。北海道函館市出身。1988年より医療機器メーカーに勤務し、1991年20代で工場長に就任する。2014年までの23年間、医療機器製造工場の生産管理、人材育成、生産技術に携わる。2012年技術士機械部門、総合技術監理部門を同時に合格し、2016年に独立。

次世代のエンジニアを育てるべく、技術士試験対策講座を主催する。日本で初めてグループウェアを使った通信講座であり、分かりやすい解説、講師と受講者1対1を大事にする指導で人気講座となる。また、科学技術全般を、一般の人・子供向けに分かりやすく説明するサイエンスカフェなども自主開催。機械学会・失敗学会では、事故事例の研究などを行い、これも一般の人向けにセミナーなども開催している。

匠習作技術士事務所代表技術士
プロフェッショナルエンジニア養成コンサルタント、医療機器業界転進コンサルタント、医工コーディネーター日本技術士会会員・日本機械学会会員・失敗学会会員、人工知能学会会員、日本医工ものづくりコモンズ会員、日本シャーロックホームズクラブ会員、放送大学大学院在学中

『講師匠習作の技術士応援ブログ』は、スタディング受講者様へお送りしたメールマガジンの内容をウェブ用に一部抜粋・編集して掲載しております。