読みやすく伝わり易い文章
一般財団法人テクニカルコミュニケーター協会と言う団体が「日本語スタイルガイド」と言う本を出しています。ときどき、更新されるので、最新版は第3版です。
私は、解答の添削のとき、文章の長さを気にして読みます。そして、長い文章を見つけると
文章は一文一意、50文字で黄色信号、70文字で赤信号と覚えて下さい。
それと、主語と述語は極力近づけて下さい。
技術士試験の文章は名文である必要はありません。
事実と意見を一文一意で淡々と積み重ねて解答して下さい。
特に一文一意は重要です。これを守るだけで読みやすく伝わり易い文章になります。
と書きます。
この「日本語スタイルガイド」の中でもそのことが書いてあります。
少し引用しましょう。
『わかりやすい文章を書くには、「一文一義」とする。「一文一義」とは、1つの文が1つの内容を表すことをいう。 操作説明では、利用者は1つの文を読み終わると指示された行動(操作)を行い、次へ進む。そのとき、1つの文の中に多くの行動(操作)が書かれていると、文を何度も読み返さなければならなかったり、自分がどこまで操作を行ったのかわからなくなったりして、混乱の原因になる。したがって、1つの文に複数の内容を書くのは避け、内容ごとに文を分けるようにする。』 ※出典『日本語スタイルガイド(第3版)』、一般財団法人テクニカルコミュニケーター協会編著|テクニカルコミュニケーター協会出版事業部会
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私は一文一意と言いますが、この本では一文一義と説明しています。
まあ、同じことです。また、こうも書いています。
『1つの文では、1つの事柄を書く。文を、接続助詞(「~ば」、「~ので」、「~が」、「~と」など)でつなぐと、複数の内容を持つ文になりやすいので注意する。』 ※出典『日本語スタイルガイド(第3版)』、一般財団法人テクニカルコミュニケーター協会編著|テクニカルコミュニケーター協会出版事業部会 |
これもその通りです。
特に、文章が長くなると、主語と述語の関係自体が分りにくくなります。
ですから、主語と述語が捻れた文章になっていても気がつかない場合があります。
解答の場合、致命傷になりますから注意して下さい。
この「日本語スタイルガイド」では、他にも送り仮名や、カタカナ表記のことなどエンジニアリング文章の基本的な書き方を詳しく説明しています。
このようなことに自信が無い方、あるいは、もっと理解を深めたい方はぜひ、購入して勉強して下さい。
文字の上手い下手、解答文章の分りやすさ、表記方法の正確さなども、試験では評価されます。
細かいことかもしれませんが、そんな積み重ねで最終的な評価に繋がります。
分れば簡単なことなので、小さなマイナスを無くしたいと思うなら、勉強して下さい。