2020/04/23
令和元年からの試験概要には必須問題とⅢの問題の説明に以下の文章があります。
必須問題:概念
問題解決能力及び課題遂行能力
社会的なニーズや技術の進歩に伴い,社会や技術における様々な状況から、複合的な問題や課題を把握し,社会的利益や技術的優位性などの多様な視点からの調査・分析を経て、問題解決のための課題とその遂行について論理的かつ合理的に説明できる能力。
Ⅲ:概念
社会的なニーズや技術の進歩に伴い、社会や技術における様々な状況から、複合的な問題や課題を把握し,社会的利益や技術的優位性などの多様な視点からの調査・分析を経て、問題解決のための課題とその遂行について論理的かつ合理的に説明できる能力。
全く同じでは? と思うでしょう。
その通り同じです。
つまり問題の概念は同じと言うことです。
しかし、出題内容は異なります。
必須問題:出題内容
現代社会が抱えている様々な問題について、「技術部門」全般に関わる基礎的なエンジニアリング問題としての観点から、多面的に課題を抽出して,その解決方法を提示し遂行していくための提案を問う。
Ⅲ:出題内容
社会的なニーズや技術の進歩に伴う様々な状況において生じているエンジニアリング問題を対象として、「選択科目」に関わる観点から課題の抽出を行い、多様な視点からの分析によって問題解決のための手法を提示して,その遂行方策について提示できるかを問う。
Ⅲでは、「選択科目」に関わる観点から課題の抽出を行うことが求められています。
必須では、「技術部門」全般に関わる基礎的なエンジニアリング問題としての観点から、多面的に課題を抽出することが求められています。
ここで、問題と課題が出てきています。
問題の方が大きな概念です。
問題を解決するために問題の分析を行います。
そして、分析の結果から課題を抽出します。このときの問題分析とは問題を要素に細かく分けることです。分けた上で比較を行います。そしてその課題を抽出します。
抽出した課題は、さらに分析を求められ、最も重要な課題を選択させられます。
面倒ですが仕方ありません。
ここまでが、設問1で求められていることです。
次の設問2では最も重要な課題に対する解決策を複数求められます。
この時の複数は2件が妥当です。
あまり多いと、設問3の共通なリスクが見つかりません。
ここまで注意して解答して下さい。
これだけで、勉強していない人よりも遙かに評価される解答になります。
匠 習作(たくみ しゅうさく) プロフィール
1962年生まれ。北海道函館市出身。本名は菊地孝仁。1988年より医療機器メーカーに勤務し、1991年20代で工場長に就任する。2014年までの23年間、医療機器製造工場の生産管理、人材育成、生産技術に携わる。2012年技術士機械部門、総合技術監理部門を同時に合格し、2016年に独立。 次世代のエンジニアを育てるべく、技術士試験対策講座を主催する。日本で初めてグループウェアを使った通信講座であり、分かりやすい解説、講師と受講者1対1を大事にする指導で人気講座となる。また、科学技術全般を、一般の人・子供向けに分かりやすく説明するサイエンスカフェなども自主開催。機械学会・失敗学会では、事故事例の研究などを行い、これも一般の人向けにセミナーなども開催している。 匠習作技術士事務所代表技術士 |
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