分りやすい文章を書いているか?3
前々回から、分かりやすい文章のことを説明していましたが。今回だけ違うことを書かせて下さい。
あまりに間違いが多いからです。
「高度経済成長期に整備された多くの社会基盤は整備後50年が経過しようとしており、その後整備されたものも含めて老朽化が進行している。」
このフレーズは、何度も見ています。
それで、このブログでも、私の本「合格者達の勉強法」(学芸社)でも、それが間違いであることを説明しています。
しかし、それでも新たに書いてくる方がいます。
それで、もう一度、書いておきます。
日本経済が飛躍的に成長を遂げた時期は、1954年(昭和29年)12月から1973年11月までの約19年間です。
また、日本のインフラは
https://www5.cao.go.jp/keizai2/ioj/index.html
ここにある通りです。
社会資本の多くは高度経済成長以降に整備されています。
1954~1973年に作られたインフラなら、現時点(2020年)で、その80%程度が築50年を超えています。
このような事実誤認は、大きな減点になります。
また、これも覚えて下さい。
「人口減少によって、税収が大きく減っている。」
上記のフレーズもよく見ます。
しかし、これも全くの誤解です。
日本の総人口や生産年齢人口は減っています。
http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h28/html/nc111110.html
総務省のページですが、人口は2005年~2010年の間がピークでした。
しかし、税収は
https://www.mof.go.jp/tax_policy/summary/condition/a03.htm
財務省のページです。
ごらんのとおり、直近30年で2009年がボトムです。
それ以降は、人口減にかかわらず、税収は増え続けています。
今年は、過去最高の税収になるでしょう。
つまりバブル期を抜くわけです。
逆に建設投資は
http://www.mlit.go.jp/hakusyo/mlit/h27/hakusho/h28/html/n1321000.html
国土交通省のサイトです。
これは公開されている確かなデータです。
せめて、これくらいはしっかり確認して下さい。