2019/09/19
問題の内容を分析してしっかり対策すれば良いと思います。
技術士試験は知識を問う試験ではありません。
業務経験に裏付けられた応用能力や問題解決能力を問う試験です。
ただ、択一試験勉強のように「見える化」できないので、勉強が続かないのです。
択一試験の勉強は、何度も問題の解答を繰り返しているうちに、点数が上がってきます。
記憶が重なって行きますから、正解率が上がるのです。
これはある意味、当然です。
そして、世の中の大抵の試験は択一試験です。
技術士試験でも一次試験は択一です。
そのほうが、ミスが出ませんし、採点は機械で出来ますから、試験側も人手不足を解消できます。まさに、技術士試験のテーマに出てくる、人手不足を解消するIT化です。
そして、試験を受ける側も、とにかく根気とやる気、暗記力の勝負です。
しかし、論文試験である技術士二次試験は、それが通用しません。
あなたの考え方そのものや、答えに至る道筋を他の人にわかりやすく説明しなければならないのです。
小学校から中学、高校、大学と択一試験メインで勉強してきた人たちはここでビックリすることになるのです。
そもそも、国語や社会ではありません。純粋に、理系、技術分野の資格試験です。それなのに、言葉使いや、文章の言い回しで注意され、主語との述語の関係が間違っているなどと、添削されて、面白くありません。
ですから、やる気が続かないのです。
択一試験のように、学習を続けることで正答率は上がりません。
「あ~、またB評価だ! 今度は良いと思ったんだけどな~!」と言うことになります。
何度も提出している人に良い評価を付けてあげたいのは山々ですが、それでは何にもなりません。修正すべき所は修正して貰います。ただし、技術的な解決策に関しては、正解が一つとは限りません。あなたが妥当であると考える解決策は、最大限尊重します。
ただし、あなたの解答で読み手を納得させて下さい。
論文とは、意見とその根拠の塊です。そして、重要なのは根拠の方です。ゴールまでの道筋が論理的に明解で、根拠は強力に示されていれば、意見は支持するしかないのです。
技術士試験の解答で最も重視されるのは明確な根拠を示し、論理的に納得できる解答であることです。
そのことを忘れないで下さい。
匠 習作(たくみ しゅうさく) プロフィール
1962年生まれ。北海道函館市出身。本名は菊地孝仁。1988年より医療機器メーカーに勤務し、1991年20代で工場長に就任する。2014年までの23年間、医療機器製造工場の生産管理、人材育成、生産技術に携わる。2012年技術士機械部門、総合技術監理部門を同時に合格し、2016年に独立。 次世代のエンジニアを育てるべく、技術士試験対策講座を主催する。日本で初めてグループウェアを使った通信講座であり、分かりやすい解説、講師と受講者1対1を大事にする指導で人気講座となる。また、科学技術全般を、一般の人・子供向けに分かりやすく説明するサイエンスカフェなども自主開催。機械学会・失敗学会では、事故事例の研究などを行い、これも一般の人向けにセミナーなども開催している。 匠習作技術士事務所代表技術士 |
『講師匠習作の技術士応援ブログ』は、スタディング受講者様へお送りしたメールマガジンの内容をウェブ用に一部抜粋・編集して掲載しております。