2019/09/05
先ずは、5つの業務経歴を確認してください。
人によっては、5項目無いかも知れませんが、一応5つの業務を書いたものとしてご説明します。本年度の口頭試験では質問の範囲が異なっています。
変更内容を確認して下さい。
改正前の平成30年までは以下の通りです。
Ⅰ.受験者の技術的体験を中心とする経歴の内容及び応用能力
①「経歴及び応用能力」:60点
Ⅱ.技術士としての適格性及び一般的知識
② 「技術者倫理」:20点
③ 「技術士制度の認識その他」:20点
次に改正後、令和元年からは以下のようになりました。
Ⅰ.技術士としての実務能力
①「コミュニケーション・リーダーシップ」:30点
②「評価、マネジメント」:30点
Ⅱ.技術士としての適格性
③「技術者倫理」:20点
④「継続研鑽」:20点
正直かなり異なります。
さらに、「技術士としての適格性を判定することに主眼をおき、筆記試験における答案(総合技術監理部門を除く技術部門については、問題解決能力・課題遂行能力を問うもの)及び業務経歴を踏まえ実施するものとし、筆記試験の繰り返しにならないように留意し以下を確認する。」
「筆記試験における答案」とありますから、筆記試験のことは質問されます。
これは評価に関係ありません。「A」だから質問されない、「B」だから質問されると言ったことはないのです。
また、評価項目として、「コミュニケーション、リーダーシップ、評価、マネジメント、技術者倫理、継続研さん」と明示しています。コミュニケーション能力は、試験委員とのやり取りも含むでしょう。難しいのは、リーダーシップや評価、マネジメント能力をどう確認するのかです。
これまでにあった、時事問題や事故・事件に関する質問は技術者倫理として質問されるでしょう。この後、発生するかもしれない自然災害には注意して下さい。
そして、もう一つ、業務の詳細のことが書いてありません。
改正前は「受験者の技術的体験を中心とする経歴の内容及び応用能力」とありました。
これが業務の詳細に関係する質問でした。
しかし、今回から「技術士としての実務能力」なのです。
これは、業務の詳細を含むモノなのか、あるいはそれと別に様々なことを質問してくるのか?
何とも言えません。ですから昨年までと同じような質問と、全く新しい質問に答えるようにして下さい。
匠 習作(たくみ しゅうさく) プロフィール
1962年生まれ。北海道函館市出身。本名は菊地孝仁。1988年より医療機器メーカーに勤務し、1991年20代で工場長に就任する。2014年までの23年間、医療機器製造工場の生産管理、人材育成、生産技術に携わる。2012年技術士機械部門、総合技術監理部門を同時に合格し、2016年に独立。 次世代のエンジニアを育てるべく、技術士試験対策講座を主催する。日本で初めてグループウェアを使った通信講座であり、分かりやすい解説、講師と受講者1対1を大事にする指導で人気講座となる。また、科学技術全般を、一般の人・子供向けに分かりやすく説明するサイエンスカフェなども自主開催。機械学会・失敗学会では、事故事例の研究などを行い、これも一般の人向けにセミナーなども開催している。 匠習作技術士事務所代表技術士 |
『講師匠習作の技術士応援ブログ』は、スタディング受講者様へお送りしたメールマガジンの内容をウェブ用に一部抜粋・編集して掲載しております。