問題文の状況設定
プロジェクトのリーダーとして。
設計チームの責任者として。
新たな都市機能の立地を促進するために,あなたが担当責任者として
こんな設定があります。
この場合、問題文で要求されているのですから、これに従って解答しなければ減点です。
ある意味、問題文無視ですからこれは大きな減点になると思います。
しかし、担当者と言う設定と責任者であると言う設定では当然、書くべき内容は異なるはずです。多くの解答の場合、それが出来ていません。
ハッキリ言うと、もし「担当者」と言う設定を「責任者」に変更しても解答内容は変わらないだろうと言う解答になっています。
これは、問題文を無視している訳ではないのですが、表現の部分で減点されるはずです。
まさにA評価とB評価の違いです。
これもよく質問を受けますが、A評価、B評価、C評価の違いです。
もちろん、論文ですから明確な線は引けません。
しかし、大雑把に以下のように理解して下さい。
これは全て、元試験委員さんから聞いた話を総合したモノです。
A評価は、問題の問いに対して、ズレがなく、また、論理的で妥当な内容の解答です。
さらに、多くの解答者のなかで、文章表現が読みやすく、分りやすい表現になっている場合、A評価になります。
B評価の解答も問題の問いに対して、ズレがなく、妥当な解答です。
ただし、表現が稚拙だったり、分かり難い文章だったりした場合、B評価になります。
平たく言えば、書いてあることは間違いではないけれど、書き方が悪く分かり難い解答です。
C評価は、問題の問いに対して、ズレている解答です。
これは、ほとんどの場合、読めばすぐに分ります。
これまで、多くの解答を目にしてきましたが、AとBの差よりも、BとCの差の方がハッキリしています。
要するに、受かる解答は判断が難しいのですが、不合格になる解答は一目でわかります。
これも、上のA~Cの違いを見ていただければ分ると思います。
私は、受講者さんに評価を上げる方法として、数値化、図表の挿入などをお勧めしています。
しかし、部門の違いや、問題によってはそれが難しい場合もあります。
これまで見たなかでは、建設の「都市計画」は数値化がむずかいいと思いました。
そんなときは、どうするか?
冒頭から、最後までの話の一貫性、あるいは全体の論理性を重視して下さい。
それで評価を上げることができると思います。