応用能力を示すには!

「応用能力を解答で見せるにはどうすれば良いのでしょうか?」

2019/02/14


応用能力を示すには!

これはとても多い質問です。
何しろ、技術的問題を解決する力を、設計や施工ではなく、文章で見せる必要があるのです。
普段はそんなことをしていないはずです。
ですから、皆さん戸惑います。

これまで何度も書いていますが、論文は意見と根拠の塊です
応用能力を見せるには、あなたの素晴しいアイディア、誰もがあっと驚く技術的なアイディアがあれば良いのでしょうか?

もし、そうだとしたら技術士試験に受かる人は天才的なエンジニアだけになるでしょう。
当然、私も受かりません。
解答には、解決策を示すことが求められます。
ですから、皆さん必死に考えて解決策を示します。
しかし、外から見ると、それは思いつき、まさにアイディアであって応用能力ではないのです。

応用能力を見せるには、解決策の根拠が必要です。
あなたが示した解決策が、有効だと言う根拠は何ですか?
それを裏付けるのは、あなたの経験と実績です。
まさに、技術士に必要とされる応用能力です。

応用能力=未知の問題をこれまでの経験と知見を使って解決する力です。

あなたは、技術士試験を受けるのですからそれなりの業務経験があるはずです。
これまで業務経験で培った、知見や知識があなたに解決策の根拠を与えています。

あとは、その根拠を分りやすく説明して下さい。
あなたの経験からくる知見や知識はあなただけのものです。
ですからそこには飛躍もあるのです。
そのまま、書いても理解してもらうことができません。
ですから、論理的に組立て、誰が読んでも「なるほど」と言われるように丁寧に説明して下さい。
それが、あなたの応用能力を示す文章(解答)になるはずです。

No Image 匠 習作(たくみ しゅうさく) プロフィール

1962年生まれ。北海道函館市出身。本名は菊地孝仁。1988年より医療機器メーカーに勤務し、1991年20代で工場長に就任する。2014年までの23年間、医療機器製造工場の生産管理、人材育成、生産技術に携わる。2012年技術士機械部門、総合技術監理部門を同時に合格し、2016年に独立。

次世代のエンジニアを育てるべく、技術士試験対策講座を主催する。日本で初めてグループウェアを使った通信講座であり、分かりやすい解説、講師と受講者1対1を大事にする指導で人気講座となる。また、科学技術全般を、一般の人・子供向けに分かりやすく説明するサイエンスカフェなども自主開催。機械学会・失敗学会では、事故事例の研究などを行い、これも一般の人向けにセミナーなども開催している。

匠習作技術士事務所代表技術士
プロフェッショナルエンジニア養成コンサルタント、医療機器業界転進コンサルタント、医工コーディネーター日本技術士会会員・日本機械学会会員・失敗学会会員、人工知能学会会員、日本医工ものづくりコモンズ会員、日本シャーロックホームズクラブ会員、放送大学大学院在学中

『講師匠習作の技術士応援ブログ』は、スタディング受講者様へお送りしたメールマガジンの内容をウェブ用に一部抜粋・編集して掲載しております。