宅建士のQ&A

2024年の宅建試験で三年目の受験になりますが、正直三回目の…

スタディング受講者
質問日:2023年10月18日
2024年の宅建試験で三年目の受験になりますが、正直三回目の受験対策は何をすればいいのかわかっていません。

そのためどういう勉強方法で何を重点的にやるべきなのか、教えて欲しいと思っています。科目は全科目やる予定なので、特に科目の比重は

過去の自分なりの振り返りとしては、以下になります。
【1年目受験結果 点数30点】
1年目は勉強時間が足らず、全ての範囲の動画をみてスマート問題集のみ解いた。
結果として、本番では過去問に触れていなかったため、問題文の内容すらあまりわからなかった問題などあり、点数が取れなかった。
特に宅建業法が点数に伸び悩んだ。

【2年目受験結果 自己採点では26点】
苦手だったところのみ動画で復習をし、過去問をメインに勉強をした。
本番では、過去問のような聞き方をされている問題は解けていたが、少し角度を変えた質問などはほぼ答えられていなかった。
建築基準法や、問45~問50、少し踏み込んだ内容の問題などの回答を消去法で導いたりすることができておらず、そういう問題はどうやって対策をすればいいのかわかっていない。
過去問を解いている時、なぜこの選択肢が間違っているのか?は回答できるぐらいまで問題を覚えてしまっていました。
今年は簡単な傾向とあったが、去年より点数が落ち、三回目の受験は何をどうやって勉強すればいいのか途方に暮れている。

このような状況です。
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回答

大野翠 講師
公式
回答日:2023年10月24日
2023年宅建本試験、大変お疲れさまでした。
本試験が終わって間もないにもかかわらず、ご自身で詳細な振り返りおよび自己分析を実践されており、とても前向きな合格への強い思いを感じます。
これまでの振り返りを基に、2024年の合格を確実にするためにアドバイスさせていただければと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

宅建試験合格のために、得点の基礎となるのが「宅建業法」です。なぜなら宅建業法は、本試験50問のうち20問を占めており、権利関係14問、法令上の制限8問などに比べて圧倒的に出題数が多いテーマになります。そのため、宅建学習の全期間において、もっとも意識したいのは宅建業法ということを念頭に置いていただければと思います。また、近年の宅建受験生の傾向として、宅建業法に力を入れて満点近い点数を目指して学習を進めている人が増えています。これらのことから、宅建業法は基礎知識の定着と、問題を確実に解く応用力が求められます。

一方、権利関係のうち問1~10に該当する民法部分に関しては、短期間での追い込みが難しいテーマです。そのため、なるべく早めに民法に着手し、民法独特の言い回しに慣れ、過去問を理解し確実に問題を処理できるように備えておきたいところです。

しかし、民法に時間を割きすぎるのは、限られた時間の中での学習では必ずしも得策ではありません。なぜなら民法の学習範囲は幅広く、学習した内容すべてが出題されるとは限らないからです。たとえば時効の攻略に丸1日費やしたとしても、本試験で時効が全く出題されないということもあり得ます。そのため民法部分の学習については、全体的に基本知識をおさえ、過去問は確実に理解して解答できるレベルを目指しましょう。つまり、民法は深入り厳禁であるということに注意しましょう。

権利関係のうち問11~14に該当する特別法(借地借家法、区分所有法、不動産登記法)、法令上の制限(8問出題)と税・鑑定評価(3点出題)に関しては、基礎知識の理解はもちろんですが、学習方法としては過去問演習を中心に繰り返し、理解不足と感じた部分は動画講義やテキストに戻って確認するという方法が良いかと考えます。

全体的な学習スケジュールの目安としては、今からスタートするとした場合にはGW前までに権利関係(民法)をおおむね理解できている程度までは学習しておくと安心です。そしてGW後は宅建業法や法令上、税他などを心置きなく集中してアウトプットをトコトン繰り返しましょう。

まとめると、学習期間全体を通してもっとも優先すべきなのは宅建業法です。本試験では限りなく満点に近い点数を取れるように過去問演習を繰り返しましょう。何度でも構いません。
かといって権利関係(民法)は勉強しなくてよいかというと、そうでは決してありません。民法は、正しい法的視点をもって問題を判断・処理できる力が必要です。そのためには早期の取り掛かりが大事です。このことから、なるべく早く民法の学習をはじめ、目安としては春・GWあたりまでには全範囲の民法に触れ、基礎力を蓄えておくと安心です。

リベンジ受験の学習法として、アウトプットの強化を意識しましょう。問題を解いてから解説を読む、解説でもわからなければWEBテキストや動画に戻る、という勉強法の繰り返しです。得意でも不得意でも、まずは問題を全テーマ・全問題解いてみましょう。何度もつまづくところは間違いなく「不得意」なところであり、強化すべき箇所です。逆に全くつまずかない箇所は「得意」であり理解できている箇所だと考えられます。

ご質問者様は、1回目と2回目の振り返りもご自身なりにきちんと受け止めていらっしゃいます。まずその点が非常に前向きで素晴らしいです。去年と今年の反省点も大切にし、3回目は合格を確実にできるよう一緒に頑張ってまいりましょう。