おそらく、市販の試験対策本や資格学校の講座などでも、表現は違うかもしれませんが上記のようなポイントは説明されているはずです。
しかし、これらのポイントは言うのは簡単ですが、実行するのはなかなか難しいのではないでしょうか。2次試験を受験するほとんどの人は、上記のポイントは頭では分かっているのですが、合格するのはこのポイントを理解しただけでなく、実際の試験で制限時間内に実行できた一部の人なのです。
2次試験では、知識を頭で理解するのでは十分でなく、解答プロセスをしっかり身につけていることが重要です。スポーツや楽器の演奏などと同じように、知識ではなく、ほとんど自動的に実行できるまで体得している必要があります。
例えば、テニスやゴルフなどのスポーツを強くなりたいのであれば、グリップの握り方やスイングのフォーム、ゲームのルールを机上で勉強するだけでは不十分です。むしろ、どれぐらいくり返し練習して正しいグリップやフォームをマスターしたかや、試合で勝つための戦略やメンタルコントロールの方が重要でしょう。
2次試験もこれと同様です。解答プロセスや上記のポイントを頭で理解しているだけでは不十分です。実際に上記のポイントに沿って正しい解答プロセスで解答する練習を繰り返す必要があります。
ここで重要なのは「正しいフォーム」で練習することです。「正しいフォーム」というのは、先にご紹介した「解答作成プロセス」と「5つのポイント」を指します。「正しいフォーム」で練習しない限り、いくら回数を繰り返しても上達しません。そして、ここが短期合格する人と、何年経っても合格しない人の違いを生み出しているのです。
「正しいフォーム」で練習するには、
ロジックマップを使った学習が有効です。
ロジックマップは、以下の図のような構造をしています。
ロジックマップは、解答作成プロセスと全く同じ構造となっています。また、「ロジックマップ」で学習をすれば、自然に上記の5つのポイントを押さえた「正しいフォーム」が身につくのです。
ロジックマップの左側の部分には、与件文が記載されます。これがロジックのインプットになります。次に問題文が記載されます。これが、問題の指示と条件になります。次に解答を構成するロジックが記載されます。ここで、因果関係に沿って解答(アウトプット)が構成されます。最後に指定された字数で解答が記載されます。
ロジックマップの最大の特長は、与件(左)から解答(右)までのロジックと解答プロセスが完全に見えるようになることです。
過去問を中心にロジックマップを作成し繰り返し復習することで、解答を導く模範的なロジックが「正しいフォーム」として身につきます。
また、練習問題や模擬試験などを解いた後にロジックマップを作成することで、なぜ間違ったのかを確認することが出来ます。つまり、与件(左)から解答(右)に至るロジックのどの部分がつながっていないのかが一目で分かるのです。
過去数年分の過去問を元にロジックマップを作成します。過去問の解答・解説集を元に、事例毎に与件文、問題文、ロジック、解答をロジックマップのフォーマットに従って記入します。
作成したロジックマップをくり返し復習します。復習は、解答作成プロセスに沿って行います。
特に重要なのは2と3の部分です。これらの手順を完全に身につくまでくり返し復習します。
解答作成プロセスが身についたら、模擬試験や余裕があれば各種の事例問題集もしくは資格学校の答錬等で実際の試験と同じ制限時間で問題を解きます。
その後、点が取れなかったところを振り返ります。このとき、解答プロセスのどの部分が間違っていたのかを明確にします。
振り返りが終わったら、模範解答を元にロジックマップを作成し、くり返し復習することで解答作成プロセスをさらにしっかり身につけるようにします。
このようなステップにより、解答作成プロセスが完全に身についた状態で本番試験を迎えることができます。
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